コンサートのお礼
アンケート読ませていただきました。コンサートの直後、受付にいた私に表現してくださった興奮振りと合わせて、本当に嬉しく拝見しました。ピアノが難しいのは、一人で弾く、と言うところにあると思います。音楽と言うのは弾き手と聞き手の間に成り立つもので、それにはお互い同調できるもの、例えばリズム、常識的な歌いまわしとい言うようなものを創り出さなければなりません。 共演者がいる場合はこういう「常識」(文字通り Common Sense)と言うのは比較的でき易いのですが、独奏で、特に本番にプレッシャーの中、一人でこれを築き上げて、お客様と一緒にのれるベースを作るのが先ず難しい。けれども同時に一人で弾くということで無限の創造的可能性も出てくるわけで同時に幾つもの音を出せるピアノは、一人で弾ける音のスケールも大きくなり、そこに魅力があるのでは、と思っています。奥の深い道です。 毎日の練習で常に小さな発見が無数にあり、その全てが私の音楽観、人生観にそのまま反映します。死ぬまで進んでいきたいです。そして道中、私の発見の喜びを分かち合ってくだされば本当に嬉しいです。 また是非聴きにいらしてください。