旅はタイムマシーン

旅はやっぱり良い! 旅をしていると、多分感受性が鋭敏に成っているのだと思う。 見聞きし、食し、感じる物全てが『重用事』としてインプットされているからなのだろうか? 一週間の滞在とは思えないほど 毎日が思い出に残る会話やイベントやちょっとしたハプニングでぎっしり。 ヒューストンに帰ってきてみると、ナンだか『懐かしい!』とすら思ってしまう。 たかが1週間の不在だったのに。 ヒューストンでは私が旅立つ前の友人や状況が、私を待ってくれている。 でも、私はグーンと人生進行した気持ち。 タイムマシーンに乗って、帰ってきた感じ。 そしてもう一つの『タイム・マシーン現象』は、パリの歴史の重み。 私が今回演奏させていただいたマレー地区は第三区にあるアルメニア教会。 石造りで天上の高い、17世紀に建てられた、非常に赴きの在る教会である。 毎週末、ヤマハのベビーグランドで演奏会が行われているらしいのだが、 ここは何と、ルイ16世がギヨティンで処刑になる道中、立ち止まって 最後の告解を行った教会でもあったのである! 余り目立たない壁の一角にひっそりと、 その時類16世が着た、と言う今ではぼろぼろの上着が額に入ってかかっている。 これに震撼してしまうのは、私が今論文用にパリでの演奏会の移り変わりを読んでいて、 丁度革命を前後して、いかに演奏様式が変わったかを勉強しているからだろうか? 教会で演奏している、私の写真です。

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