February 2017

3月11日に東北・熊本復興支援のチャリティー演奏会をします。

ヒューストンで3月11日に東北・熊本復興支援のチャリティー演奏会をします。 ヒューストン日本人会、そして会場を無料提供してくださるFort Bend Music Center Kirby Locationの多大な協力を得て行うこのコンサートは、私と共演者のクラリネット奏者佐々木麻衣子さんにとっての友情記念でもあります。麻衣子さんと私が出会ったきっかけは、2011年のチャリティー演奏会を協力して行った事だったからです。 想えば2011年の東北大震災の際、ヒューストンの日本人コミュニティーは瞬時に結託し、様々な募金活動で力を合わせることによって、在外者としての日本との距離感から来る不安を払拭したのでした。私たち在外日本人には、日本社会に貢献・協力できることは日本と繋がれるきっかけ。日本人としての自分のルーツを確かめるひと時。そして日常生活に埋もれて時にはおろそかになってしまう日本人コミュニティーとのつながりの再確認のひと時でもあります。そして東北、そして熊本でいまだに避難生活を続けていたり、日常生活を平常心で続けることに困難を抱える状況の方々に、ヒューストンから応援している人々が居ると言う事実を知っていただく事で少しでも勇気づいて頂けたら、と言う願いもあります。 私たち日本人の多くは宗教を持ちません。でも、私は日本の古くからの慣習で例えば、子供が危篤の時、村中みんなで屋根に上って大声で子供の名前を呼んでその子を呼び戻そうとする、とかそういう習慣に「祈り」に似たものを感じます。ヒューストンのクリスチャン人口は今まで私が住んだことのある日本・NY・LAよりずっと多く、私にも物凄く敬虔なクリスチャンの友達が何人かいます。彼らは私が問題を抱えている時必ず「祈っているから」と言ってくれます。時々、私の手を握って私に聞こえるように神様にお祈りをしてくれる時もあります。始めは照れ臭かったのですが、私は本当に真摯なお祈りに何度も感動したことがあります。ティベット仏教のお坊さんはお経を唱えることで平和貢献をしている、と信じているそうです。中国からあんな侵略を受け続けているのに、お祈りをしなかったらもっと悪くなっていく、お祈りをしているから心の平穏・平和が保てる、と思うのだそうです。私の音楽は祈りだと思っています。そして、その音楽を3月11日に東北・熊本を始め、世界中の色々な被災者の方々のために捧げたいと思います。 https://www.facebook.com/events/358645517862940/ MATIMAコンサート   

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科学と芸術の共生について寺田寅彦が言った事

私が医療と芸術の相互作用に最近興味を持っていると言う話しをしたらば、 寺田寅彦さんの『科学者と芸術家』と言うエッセーを送って来てくださった方が在った。 http://www.aozora.gr.jp/cards/000042/files/1108_13798.html 科学者と芸術家と言うのは実はその理想追及の姿勢、独創的な発想、想像力と想像力、 そして「美」を愛でると言う姿勢に於いて、共通点があるのではないか、と言うエッセー。 私は寺田寅彦の名前を聞いた事がある、位で今回Wikiで検索し初めてどう言う人か知った。 そして、私の恩師のお父様である中谷宇吉郎さんの先生であったことも。 中谷宇吉郎さんも物理学者で雪の結晶には二つとして同じ物が無いと言う事を証明した人。 そして随筆家としても大変ご活躍され、私は恩師にご本を頂いて沢山読みました。 寺田寅彦さんのエッセーはちょっと中谷宇吉郎さんのエッセーに文体が似ている。 そして科学者と芸術家の相似点のエッセーでは 私が最近なんとなく感じていたことをがっちりと言葉にしてくださった感じで、 私は自分の考えの裏付けが取れたような、大正時代に同志を得たような、 凄く嬉しい気持ちになりました。 そしてこのエッセーをご紹介くださった方も ご自身も大変お忙しい研究家・教授でいらっしゃるのに、 本当に博識で、すごいな~、と感銘を受けました。 目指したい人が沢山いて、幸せです。 音楽人生、万歳!

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芸術を医療の一部とする、と言う概念

Houston Methodist Hospitalと言うその4分の1でも世界一の規模を誇る病院機関。 そこに、医療と芸術の融合を実践してデータを集め発表しているCPAMと言う部がある。 CPAM=Center for Performing Arts Medicine.    現在ではfMRAIなどの医療機器を使い、 音楽や一般芸術がどのような効用を持つかデータ化し証明することが出来る。 例えば運動の様に、本当に芸術に健康促進や治癒能力があることが証明できたら、 政府も企業も個人も芸術に今よりも更に価値を見出すだろうし、 例えば特に積極的な興味がない人も、その効用のために芸術鑑賞をするようになるだろう。   実際、脳の活動は個人差があるにもかかわらず、 違うジャンルの音楽の刺激に対しては同じような反応をすることがすでに fMRIイメージで証明されている。 これは個人的な好き嫌いや、音楽に対する知識レヴェルから独立している。 それは非常に不思議な事で、音楽自体に脳に直接働きかける作用があることを示している。   私は今、音楽=治癒能力と言う概念に非常にはまっていて、 今もCPAMのfMRAI技師とミーティングを終えたところ。 自分の特殊技術を持ってこれからどのように社会貢献が出来るか模索中の私にとって 一つのヒントと、沢山のアイディアを与えてくれている。   音楽人生万歳!  

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ヒューストンにもネオナチ!?…でも練習頑張る!

一昨日トランプ政権のアメリカ=オーウェルの「1984」?と言うタイトルで、 トランプ選挙運動中に増えてきたアメリカ社会の人種差別的な言動や事件に関して書いた。 その後、またライス大学関連の事件に関して知ってしまった。   先週、American Vanguardと言う団体がライス大学キャンパスと外界との境に 白人優勢主義や、「アメリカは白人の物だ」と説くポスターを沢山張っていたことを、 私は昨日始めて知った。 http://www.khou.com/news/local/white-nationalist-fliers-left-at-rice-university/396278375 ターゲットになったのはライス大学だけでなく、ヒューストン界隈の大学機関の多く。 「多様な人種の中で勉強する白人男子生徒に訴えかけ、リクルートするため」 と言う声明を発表しています。   話してくれたのは、私のストーカー退治に多大な協力をしてくれ、 私もメンバーの性差別や暴力・セクハラ撲滅のヴォランティア団体のリーダーのアリソン。 アリソンはライス大学のタイトルIX(大学内に於ける性差別撲滅のための政府要請機関)の 社会福祉の専門家。 普段は朗らかで何があっても冗談を言って沢山笑う明るい女性だが ベルリンの壁の落書きの発見者になってしまい、泣いてしまったそうだ。 (彼女は良く笑うが、良く泣きもする。自分の大好きなレストランが無くなった時も泣いていた) 日本の文部大臣に相当するSecretary of Educationに Betsy Devosと言う公立学校に行った事も無ければ自分の子供を送ったことも無い、 学校で教えた事も無ければ、教育に関連することを専門的に勉強した事も無い億万長者が 多大な反対意見や、彼女の無知を暴露するヴィデオや記事、そしてデモ行進にも関わらず 就任してしまいそうな事も、懸念の意見を聞かせてくれた。 Betsy Devosはトランプ政権の全員と同じく、非常な保守派で、 同性愛者や、性同一性障碍者の権利も確保する義務があるタイトルIXを 政府要請教育機関として保持することに反対意見を表明しているからだ。   そんなこんなで私は昨日の夜、珍しく非常に悲しい気分になってしまった。   そして今朝起きたら、のどが痛かった。 今高熱が長引く風邪が流行しているのは、みんな意気消沈して抗体が下がっているから!? そんな思いを体中で感じながら、でもずっと楽しみにしていた土曜日の朝の練習をしに、 学校までとりあえず出向いた。 練習室も、いつもよりがら空き。でもお陰で私が一番好きなピアノをゲット。   もっと希望に満ちた事をまず、考えよう。 Houston Methodist HospitalのCenter for Performing Arts Medicineと言う機関について 色々学んでいる。 ライス大学から徒歩5分の距離にあるこの巨大病院は その4分の1でも世界一の大きさを誇る。 そこで世界唯一「芸術と医療の相互作用」を研究・実践している機関がこちら。     .

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トランプ政権のアメリカ=オーウェルの「1984」?

最近私の読者数がアップしている(ありがとうございます!)。 特に読まれているエントリーが2010年3月29日付けの ジョージ・オーウェルの「1984」と、村上春樹の「1Q84」。 今までも毎日20数人がこのページにいらして下さっていましたが、 トランプ就任以来、その数が一気に毎日100を超す勢い。   Googleで「トランプと1984」と検索すると、すごい数の記事が出てきます。 https://www.google.com/#q=%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%97%E3%81%A81984 反ユートピア(英語ではDistopia)を描いた『1984』がなぜ今売れるのか? 本当にトランプ政権下のアメリカは『1984』の社会に似ているのか? この記事が面白いです。 http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/01/20171984.php   この記事が指摘しているように、今のアメリカで怖いのは、 恐怖政治では無いのに、明らかな嘘を国民の多くが進んで受け入れているからです。 私の今周りに居る人達は表面的には全部トランプの絶対反対者たちです。 これは、大学関係者・芸術関係者・人権主義者・人類愛者たちです。 でも、じゃあ、誰が、トランプに投票したんだ? 誰がトランプ政権の暴走を許しているんだ? …疑心暗鬼になってきます。   この前ケニヤ出身のアフリカ専門家の女性と散歩していたとき、 一台のトラックが横断歩道を渡っている私たちを無視して一時停止をせずに 私たちの前をすれすれ横切りました。 「あの運転手みたいな人がトランプに投票したんだ! 私たち二人が有色人種で女性だから、交通違反しても良いと思ったんだ!」 と二人で冗談を言い合って、物凄い大笑いをしました。 その大笑いは、多分ストレスの発散の大笑いだったのです。   大学関係者は知識階級で、トランプに投票するような人とは違う、と思われています。 でも、アメリカ各地の大学で、トランプ支持の落書きがされています。 ライス大学でも、トランプ就任直前の一月にそういう事件がありました。 犯人は学部生の2人組でした。 ライス大学は、1989年に倒されたベルリンの壁の一部を所有しており、 キャンパス内に飾ってあったのですが、 そこに「トランプ2016!」などとスプレーペイントで落書きし、 さらにキャンパスの別の場所に飾ってあったアートオブジェにも 「DeportSpanos!(ラテン系は強制退去!)」などと書かれていたそうです。   また、私は面識があるだけのFacebook友達で元FBI勤めの弁護士は Facebookでトランプ政権支持の声明をかなり出しています。 彼女の声明に対するコメントを見ていると 彼女の交友関係では彼女と同じような意見を持つ人が多い事が分かります。   今まで潜在的に存在していた人種の多様化に付いていけない人達のくすぶった思いが トランプ就任で爆発しただけだ、現実を直視する良い機会だ、 と言うのがポジティブな見方でしょう。 でも、そのあまりの意外性と衝撃の度合いに、毎朝ニュースが怖い感じです。   でも、私は今日は一日論文校正! 明日の締め切りに向けて集中します! やることはやる!   音楽人生万歳!  

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