10代・20代と犬養毅の孫、犬養道子の著書を愛読していた。戦後直後から欧米で暮らし、文化研究や執筆・出版、さらに難民救援などの国際的貢献などに精力的携わった彼女の生きざまに、在米日本人としての自分の望郷や野心と垣間見た。 特に「お嬢様放浪記」は薄い文庫本で携帯しやすかったこともあり、何度も読み返した。 特に印象に残っているエピソードの一つに、話し込んでいて夜が更けて泊まる事になった友人が「寝床は作らないでくれ」と犬養道子に頼んだエピソードがある。自分は国際的な人道活動を夢見ているので「いつでもどこでも、どんな劣悪な環境でも寝られる訓練」をしているので、と言ってさっさと床に寝転んで寝付いてしまった友人のエピソード。(かっこいい!自分もこういう風になろう)と思った。お蔭でどこでも良く眠れる。
昨日の宿はシアトル郊外のAirbnb。居間と洗面所とベッドルームが、家主の住む家の半地下にある。独立したユニットになって贅沢な間取りなのだが、天上が低く、窓が少なく、薄暗い。インテリアはそれなりにこだわりが見られ、ベッドの脇にはチョコレート、コーヒー、ナッツとドライフルーツなどサービス精神も旺盛なのだが、(何となく元気の出にくいスペースだな)と思ってしまうのは、6週間ぶっ続けの旅疲れ?犬養道子の友人を目指す自分としては恥ずかしいのだが、疲労にも関わらず何となくグダグダ夜更かししてしまい、その割に予定より早く、6時半に目が覚めてしまう。
朝日を浴びて体を動かし元気を出すべく、ジョギングに出かける。シアトルは起伏が激しいのだがその分、坂を上ると遠くの湖や山が一望でき、気持ちが良い。すがすがしい快晴。涼風が気持ち良い。
7時半にAirbnbに戻り、シャワーと朝食と荷造りを済ませて8時15分に出発。9時からは、私のワークショップにご参加くださる8人の後ろで、マーケティングのセミナーを聴講する。参加者の積極性や雰囲気などを予習させて頂くのが第一目的だけれど、アメリカのマーケティングのルーツが聖書を売るセールスマンであり、アメリカに於ける宗教観とマーケティングの根強い関係や、選挙に於けるマーケティングの移り変わりなど、セミナーその物も興味深い。
午後は私担当の「音楽でチームビルディングとリーダーシップ」ワークショップ。講義ではなく参加型ワークショップだし、内容も音楽なので、皆さんどんどん打ち解けてくださって笑い声が絶えない。一生懸命聞いてくださるので、私もどんどん一生懸命になる。好循環の相乗効果。気が付いたらあっという間に担当時間が終わっていました。最後に「一滴の水について」を演奏したら、皆さんシーンとなって聞いてくださいました。
4時にワークショップ終わってその足で空港に。ぎりぎりで7時の飛行機の最終コールに間に合う。帰宅は11時半過ぎ。荷物もそのままで、取り合えず寝支度だけして、それでも就寝は深夜過ぎ。バタンキュー。
お疲れ様です。
小気味のいい文章を読むと映像が行間に浮かぶます。
「ビバーチェ 活発に速く、生き生きと」。
毎日がきっとこのような感じかもしれませんね。
小川久男
小川さん
コメント、ありがとうございます。
段々ちょっと「リタルダンド」気味ですが、でもコメントを読ませて頂くと元気が出て「クレッシェンド」です!
真希子