執筆に高じていたら、にわかに色々なプロジェクトが押せ押せになってきていました。
ありがたいことに音楽と脳神経科学関連のワークショップが9月下旬からいくつか控えており、その打ち合わせが始まります。今までは時空を共にして行っていたものが、今回はズームなど全てオンラインでのプレゼンとなります。より臨場感を持たせ、ご参加くださる方々に主体性を持ってご体験頂き、そしてきちんとメッセージがする会にしたい。その為に、最近友人に紹介してもらって感心したこの効果的なプレゼンに関する動画を、今日はノートを取りながらもう一度見直したい。その過程で、皆さんにもこの動画のポイントをご紹介できれば、と思いました。
① この会の目的:学生にコミュニケーションの技術を伝授する。
0:39~ 人の成功は次の順序の3つの事によって決まる:①喋る技術 ②書く技術 ③知識
0:54~ コミュニケーションの質(喋る技術と書く技術)というのは①知識の量 ②知識を応用した経験の量 ③才能 の順序で決まる。この中で才能の比重はとても小さい。本当に重要なのは、知識。
② 約束:60分のプレゼンで知識を効果的に伝達する技術・方法・が身につく(2:21~)
③ 参加ルール:携帯とノートパソコンは60分間使わない。
人間の情報処理機関は一つだけ。それをノートパソコンや携帯に向けてしまうと、プレゼンの意図が伝わらなくなるだけでなく、周りの参加者の気も削がれることは、実験で証明されている。更に講義する側の気も散る。60分間プレゼンターに集中する事が参加の条件。
④ プレゼンの始め方(4:20~)
- ジョークでは始めない。
- プレゼンの最初、参加者はまだ準備中。持ち物を片付け、椅子や環境やプレゼンターの声の音域に慣れかけている。
- この段階でジョークを言っても通じない・受けない可能性が高い
- プレゼンの最初、参加者はまだ準備中。持ち物を片付け、椅子や環境やプレゼンターの声の音域に慣れかけている。
- 一番最初は勇気づけの断言!(Empowerment Promise)
- プレゼンの前には知らなかったが、プレゼンを聞いて分かる事。
- 例)このプレゼンの最後にはプレゼンの仕方が分かり、その為にキャリア向上が可能になる。約束。
- プレゼンの前には知らなかったが、プレゼンを聞いて分かる事。
⑤ プレゼンの方法のいくつかのヒント(Heuristics)(5:38~)
- 大事なポイントは3回くらい繰り返す。(20%の時間、人は気が散っている。皆に絶対聞いてほしかったら繰り返す)
- 自分のポイントが別のポイントとどのように違うか比較検討して提示する事で、ポイントを確立する。
- 例)正方形は、台形とはこのように違い、長方形とはこのように違う。
- トークに区切りをつける
- 集中というのは途切れるもの。途切れた集中を集中に戻すタイミングというのを常に提示する
- 例)番号を降った箇条書きで、番号を何回か呼ぶ
- 集中というのは途切れるもの。途切れた集中を集中に戻すタイミングというのを常に提示する
- 参加者に質問する。
- 簡単すぎても難しすぎても、参加者は答えるのをためらうので、質問を気を付けて選ぶ
- 参加者が答える時間を待つ。(7秒が平均。これはプレゼンをする側からは永久に感じるが、耐える。)
⑥ 時間と場所(10:17~)
- 人が一番覚醒している時間
- 場所:照明が明るいところ。ある程度の集合感があるところ(あまりがらんどうではない)
⑦ 黒板・小道具・スライド
- スライドはすでに知られている事実を提示する時
- 新情報を伝達する時は黒板に書く。
- 絵:臨機応変に絵画的にアイディアを紹介できる。
- 速度:板書の速度と、脳が新情報を認識するスピードが大体同じ(スライドだと早すぎる。)
- プレゼンターの動きをまとめる:プレゼンターが自意識過剰になりすぎると、動きすぎたり動かなすぎたり変な動作をしたりする。黒板に書く、黒板を指さす、など黒板をアクションの対象とできると、得。
- 効果的な小道具は印象付けるのに効果的:一番覚えて欲しいポイントに小道具を用いる。
- なぜ板書と小道具が効果的なのか?
- ミラーニューロンの作用で、プレゼンターが板書したり小道具を扱ったりするのを見る参加者は自分も一緒にしている気分になる。
- スライドは人間の認識速度に対して早すぎる。
- 一般的にスライドの数が多すぎ、一枚一枚のスライドに載っている言葉の数が多すぎる。
- スライドを使う時は、プレゼンターとスライドが目線を変えずに、一か所に見えるように意識する。
- プレゼンターが常に主役。スライドは脇役。
- スライドに載せるのは最低限の情報(スライドを読んでいる時はプレゼンターの声は聞こえていない)
- 文字があるスライドは、読む時間を与えその時間は喋らない。
- プレゼンターは常に観客に向かって話す。(絶対にスライドを観ない。レーザーポイントは最悪。)
⑧ 情報・情熱・考え方(36:30~)
- 情報は情熱(インスピレーション・パッション・好奇心・興奮)を持って伝達する事で始めて意味を成す
- 学生は自分の経験や探求に情熱を持ってくれた人を「恩師」と思うことが多い。
- どうやって考えるかを教える
- 人間=ストーリーテラー。考えると言う行為=物語を作り、物語について考察すると言う行為
- どうやって考えるかを教えるということ
- 考えるということは物語だと教える
- 物語りに対する質問設定をする方法を教える
- 質問から答えを出すための技術を教える。
- 物語自体を検証する方法を教える。
- 考えるということは物語だと教える
⑨ 説得:口頭試験・就職面接・売込・宣伝など (41:30~)
- 自分のプレゼンの内容の価値を位置づける
- 時代の流れや分野の中での必然性と価値
- 誰がいつ・どこで・どのように比較検討が可能な内容の研究を行い、自分の研究の価値はそれに比べてどこにあるのか。
- 時代の流れや分野の中での必然性と価値
- プレゼンの最初の5分でヴィジョンと信頼性を提示させる。
- ヴィジョン:参加者が同意・共感する問題に対する新しい解決法
- 信頼性:解決法の具体的な手順を提示する。(自分がやったことが無くても提示できれば良い)
- 最後に自分の貢献を並べる:問題提示と解決法と、具体的な手順をご覧に入れました。
- プレゼンの印象を確立する。
- 象徴的なイメージ
- スローガン(合言葉)
- 一つの驚き(意外性)
- 一つの目立つアイディア(覚えやすい)
- 物語り:(どうやって成し遂げたか・なぜ重要か・どう応用できるか、など)
⑩ プレゼンの終了の仕方:最後のスライド・最後の台詞(53:06~)
- 最後のスライドは今日のプレゼンの貢献(復習)
- 問題提示
- 解決法
- 具体的な手順
- 最後の挨拶
- 「Thank you」は無し(まるで皆失礼に当たらないために我慢して聴いてたみたいになる。)
- 参加者を褒める。「質問が良かった」「一緒の時間を過ごせて良かった」「貴重な情報をシェアできた」
Wonderful. I cannot get these clear points. Thank you
Thank you for reading, and for your comment, Shibata-san.
Makiko