毎晩、演奏会に行っている。
今日、オザワホールで着席して
(なんだか久し振りな気がするなあ)と思った自分を発見して
一人で苦笑いしてしまった。
昨日だけじゃん、最近演奏会フリーだった日は。
今日のコンサートは度肝を抜かれた。
Jordi Savallと言う人を、私は今まで聞いたことがなかったのだが
ルームメート(作曲家、ハープシコード奏者)が「Savallが来る!」と狂喜しているので、
(そうか、凄い人なんだ、逃しちゃいけないな)と思って行った、今日の演奏会である。
この人は今日のLe Concert Des Nationsと言うアンサンブル以外にも、
もう二つ古楽器アンサンブルのリーダーをしているらしい。
本人は、ヴィオラ・ダ・ガンバの奏者で、必要に応じて、指揮もする。
このアンサンブルは弦楽器一通りに、ルート、ハープシコードと打楽器の
全部で11人のグループだった。
何しろ、音がまずきれい。
耳新しいせいもあるかも知れないが、完璧な音程でハモル弦というのは、
もうそれだけで別世界に連れて行かれる。
それから、曲目がとっても、とっても面白かった。
Lully Suite from "Le Bourgeois Gentilhomme" (1670)
Biber Battalia a 10 (1673)
Corelli Concerto IV in D Major (1712)
Avison Concerto IX in 7 parts, done from the Harpsichord Lessons by D. Scarlatti (1744)
Rodriguez de Hita "Musica sinfonica para los ministriles"(1744)
Boccherini "La musica notturna di Madrid" (1780)
私は、Lully, Corelli, Boccherini以外の
今日のプログラムの作曲家は名前を聞いたこともなかったのだが
本当にびっくりした。
皆、個性的で、面白い工夫をたくさん凝らしていて、奇抜!
特に驚きの連続だったのが、Biber.
ザルツブルグの宮廷お抱えの作曲家だった人だそうだが、
この曲は戦争を描写する曲である。
2楽章では、「酔っ払った兵隊たちが、それぞれ好き勝手に思い思いの歌を歌う」
と言う楽章で、いろいろな民謡のようなメロディーが同時に奏でられ、
バロックとは思えない不協和音!
まるで、チャールズ・アイヴズ!
そして3楽章の戦いを描写する楽章では、「銃の発砲する音」として、
弦を強くはじいて、指盤に叩きつける、いわゆる「バルトーク・ピッチカート」が出てくる!
コレリと、イギリスのAvisonと言う作曲家のコンチェルト・グロッソも、
ボッケリーニのチェロ・コンチェルトも、開眼経験でした。
ヴィヴァルディの四季を聞いて、バロックのコンチェルトがわかったつもりになっていたら
ダメなんだなあ、と深く実感。
聴衆総立ちで、皆興奮して、物凄い拍手で、私の隣のヴァイオリニストは、
プログラムを丸めたものを二つ打ちつけ合わせてバシャバシャと物凄い音を立てていました。
う~ん、幸せだなあ、音楽やっていて良かったなあ、と思わせてくれました。
サヴァールまで聴けるんですか~!!!
羨ましい~!
CD持ってますよ。
サヴァールの生のヴィオラ・ダ・ガンバの音、聴いてみたいです。
バロックや古典までの移行期の作曲家って結構面白いというかふざけてるというか(笑)、
色んな曲作っていますよね。
意外に遊びが多い(笑)。
本当に色々なプログラムがあるんですね♪
モーツァルトは天才さんの方が、
凄いですよ!
本当にいろいろなジャンルをご存じなんですね。
昨日は私は大発見、と言う気持ちでした。
タングルウッドのプログラムは本当に多様で、
私は言っていませんが、一週間に一回くらい、
ジャズやポップスのコンサートもあります。
この間はカントリーミュージックの色々な人が
発表会みたいにちょっとずつ歌うコンサートを
やっていました。