今日は「TEMPO: Music for Climate Change」の記念すべき会合第一回目でした。環境科学者2人、心理学者2人、そして音楽家は私を含む3人。更に、プロジェクト・リーダーのルーシー・ジョーンズの「Dr. Lucy Jones Center for Science and Society」のPR担当の二人と書記を務めた事務担当。計10人のコアメンバーによる話し合いは、2時間ぎりぎりいっぱい、初めから終わりまで熱を帯びていました。
人間の脳は、感情的な部位と論理的な部位と簡単に二つに分けられるそうです。危機察知と危機回避は感情の部位が司ります。理由は簡単ーその方が早いからです。そしてこのブログでは何度か触れていますが、聴覚というのも論理などを司る前頭葉をすっ飛ばして生存本能を司る感情の部位に直接インプットされます。だから今回のプロジェクトでは音楽や音を環境問題に起用する訳です。
音楽は確かに人を動かします。まず心拍・呼吸・脳波といったバイオリズムが音楽に合わさり、一緒に音楽を聴いていると物凄い一体感が生まれます。更に、音楽は運動中枢を刺激し、音楽に合わせて一緒に体を動かしたいという高揚感を醸し出します。これを利用したのが音楽療法です。下のヴィデオでいくつかの例をご覧ください。
だから歴史的に市民権運動などの社会運動や、社会革命などで音楽は重要な役割を果たしてきました。また単純作業をする時に皆で歌う歌というのも、ご先祖さまの知恵です。音楽は苦痛やストレスの知覚を軽減し、ドーパミンやセラトニンといった快楽ホルモンの分泌を促す事で、頑張りを促す事が出来るのです。
しかしじゃあ、この音楽のパワーを利用して人をどういう目的に向けてどういう行動に促すのか...これを決めるのが重大責任です。「正しい情報の正しい理解を広めて、正しい行動へ導く」と謳うのは簡単です。が、実際に環境問題の場合、正しい行動とは何なのか。
仮に皆が口ずさむ様な、そして何語に訳しても歌詞が上手くメロディーにはまる、素晴らしい「環境ソング」が生れたとしましょう。世界中の大衆が、この歌で結束して、「環境の為になんでもやります!」…「世界のみんながこれをすれば…」の『これ』は一体なんでしょう?
数週間後にまたもう一度会議を開くことになっています。取り合えず一年目のゴールは、来年の春に環境をテーマにした音楽祭を開くことです。
お疲れ様です。
環境とは何か?
地球人、約40億人には、それぞれの応答あり。
地球人が共産主義者であれば、思考の統一が可能です。
自由主義者の地球人は、思想の全体主義を忌避します。
環境ってなに?
小川久男
私は「環境」の一般的な定義について抽象論を述べるつもりは毛頭ありません。
私がこのブログで論じているのは、気候変動・地球温暖化問題です。
真希子