冒険中の沈着実行


昨日の真夜中近く、高速道路を走っていたら、突然車が減速した。
運転一年生の私だが、ちゃんとあわてずに路肩まで車を転がして、ハザード・ランプを付ける。
そして、保険のサーヴィスの一部である「ロードサイド・アシスタント」に電話をし、レッカー車の依頼。
路肩は車一台がぎりぎり止まれる幅。
幸い私のマツダは小さいけれど、トラックだったら、はみ出しちゃう。
しかも、そこは文字通りの高速。
町の上を駆け巡る、銀河鉄道の用な道路で、車がビュービュー通るたびに心細げにフラフラゆれる。
トラックは真夜中特有の豪快さで、バンバン飛ばしている。
すれすれ。
でも、私に何ができると言うのだ。
取りあえず、道路側の運転席から路肩側の助手席に移り、シートベルトを締め、そして車に鍵をかける。
その後はレッカー車を待つ間、静かにコンピューターで勉強用のファイルの整理を始めてみた。
ずっと(しなきゃ)と思っていて、手が回っていなかった用件である。
出来ることを、出来るように確実にする。
そう言う自分をひそかに誇らしく思いながら、カシャカシャ高速の路肩でコンピューター操作。
30分で来るはずだった保険会社のレッカー車は結局来なかった。
1時間半待っていた間に止まって私の様子伺いと御用聞きをしに来たレッカー車は4台。
その中には、いかにも違法の危しげなドライヴァーも、本当に親身な州のサーヴィスドライヴァーも居た。
保険会社と契約していたレッカー車会社の「我々のサーヴィスは無料だが、彼等はお金を取るぞ!」
と言う脅しに乗ってしまい、「そう言うわけなので…」と断ったら
「分かった。でも、じゃあ、そのレッカー車が来るまで一緒に居てあげよう」と言って、
レッカー車特有の警報ライトをギンギン灯して30分一緒に居てくれたドライヴァーも居た。
最終的に、私の携帯パソコンの電源が尽きてしまい、
真夜中を過ぎ、携帯電話の電源も残りわずかとなり、
私は最後に止まったレッカー車にお願いして家まで引っ張ってもらった。
そして今日は修理工場巡り。
レッカー車三台に依頼して、3つの修理工場に査定してもらい、値段の違いにびっくりしつつ、
結局一日かかって、最終的な修理をお願い。
タイミング・ベルトなるものが切れてしまっていて、多分エンジンに破損が来ているそうである。
思いがけない経費だが、しかし思いもしなかった社会勉強をし、
スリルに満ちた一晩と、それにも動じずにちゃんとそれなりに行動を進められる自分に満足。
人生一瞬先は闇である。
しかし何があろうとも、
私の音楽人生に置けるゴールは一つ一つの演奏会を懇親こめて一所懸命弾くこと、
そして音楽の修行・勉強をじりじりと進めて行くことである。
それにしても、車を持つと本当に生活が大きく変わるものである。
一言で言えば、社会との接点が増える、であろう。