私は子供の頃から「本の虫」で叱られるほど本を読んだ。授業中でも(机の下)、練習中でも(楽譜立てに立てて)、消灯後でも(布団をかぶって)読んでしまうのである。手当たり次第読んだが、「銀河鉄道999」(マンガでは無く、なぜか小説の形を取っていました)も読んだ。その中で「宇宙戦士は『寝溜め』と『食い溜め』が出来ることが条件の一つである」と言う所が、今でも気持ちに残っている。『食い溜め』の方は、本格的に料理の勉強をしたデーヴィッドの所での二泊三日(前述)と、その前の一か月弱の日本滞在で十分した。今するべきは『寝溜め』の方である。この土曜日から去年に引き続きタングルウッド音楽祭での研修生としてのハードな二か月が始まる。今のうちにセッセと寝ておかないと。。。
勿論、タングルウッドで演奏する曲の予習もしなければいけない。
今年の私のタングルウッドの予定・及び演奏はこんな感じです。
6・19 現地入り。
6・20 色々なリハーサルの初日
6・22 ピアニストお披露目会。(一人一曲ずつ弾く。教授群、他の楽器も聴きに来るので、真剣勝負)
6・23 歌手お披露目会。(上と同じく。ピアニストは伴奏者として参加)
7・7 ジョセフ・キャラクスタイン公開レッスン(シューマンの「子供の情景」を弾く)
7・10 歌のリサイタルでピアノ共演(Reynaldo Hahnの歌曲を数曲演奏)
7・12 リヒャルト・ストラウスの組曲「町人貴族」のピアノ・パートを演奏(大きなソロが在ります!)
8・1 現代曲のピアノ・ソロ曲演奏("Traces" by Augusta Read Thomas)
8・1、2、&4 リヒャルト・ストラウスのオペラ「ナクソス島のアリアドネ」のオルガン・パート演奏
8・3 シューマンの「子供の情景」から抜粋演奏
8・14 シューマンのピアノ3重奏、作品63を演奏
8・16 コープランドの交響曲3番のピアノパートを演奏。
いけない。。。今ここでこうして自分のタングルウッドの予定表を書き出したのは、(マキコさん、チャンと練習しないとおっつきませんよ)と自分を戒めるつもりでやったのだが、「なんだ~、最初の公開の演奏会はまだまだ先じゃ~ん」と言う気持ちになって来てしまった。。。
しかし、タングルウッドについてから練習ばかりしているのはツマリマセン。コンサートにも全部行きたいし、リハーサルも見学したいし、何より色々な人と出会って色々な人の音楽や音楽観に触れたい!だから明日からまた、気持ちを引き締めて、練習します!!
わたしも本の虫でしたが、老眼になっていらいちょっと活字嫌いです(笑)それはさておき、前のお話で、上手に遊ぶと上手に弾けるというようなお話。かもねぇ、と思いました、それはきっとここの余裕みたいなものが頭に良い刺激を与えるからかな。何でも出来ちゃう人やっぱりうらやましく思います。
次はCDの感想です、いろいろ考えてみたのですが、なかなかまとまらないのでちょっとだけ。全体的には前のよりとっても柔らかな女性的な感じがしました。時代的なこと、バロック・ロマン主義・現代音楽がそれぞれに楽しめました、そしてピアノってちっちゃなオーケストラってほんとだなって。スカルラッティはハープシコードでしか聞いたことが無く、典雅で退屈な音と思っていたのがピアノで聴くとなんと美しいと思いました。ベートーベン、昔は堅くってなぁでしたが、実はとっても情念・感情に豊かなまさにヒューマニストだということを認識。サロネ?さん、ぼくより一歳年上、なるほどやっぱりピアノの現代解釈はこうなんですね、どうも現代音楽は脱人間指向に聞こえまさに機構的や器官的でした。そういう感じで聴くと大変おもしろいCDでしたよ!ご報告まで(誤字・脱字ハ御勘弁ノホド)。
とても短い期間にこれだけたくさんの曲を
こなされるのですね!さすがです。
タングルウッドを思い切り楽しんでくださいね!
>abbros.kawashimaさん
CD、正に私が意図していたように聴いていただけて、感激です!ありがとうございます。
でも一つだけ。サロネンは確かに「機械的」な音楽を書きますが、この世代には「機械的」さに対抗して、より人間的な曲を書こうとする動きも在ります。例えば、ジョン・アダムス。それから、アウグスタ・リード・トーマス、ジョアン・タワー、など(そしてこのグループに女流作曲家が多いのも、偶然ではないと思います。
サロネンはフィンランド人で、フィンランド人には割と理性的、かつ非感情的な面が在るようです。
いかがでしょうか?
マキコ
>Shu Kさん
「鳴かぬなら、鳴かせて見せようホトトギス」ですよ。できるか、できないかではなく、やるっきゃないので何とかやる、と言う感じです。やれば意外と出来るものです。案ずるより産むが安し。
。。。と、楽観的になってみました。ハハハ
マキコ