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  • 始業式

    今日は、始業式があった。 研究生が全員タングルウッドにそろったのは一週間前だが、 昨日が初めての研究生のコンサート、今晩が研究生のオケのコンサート、 そして何よりもBSOの常任指揮者であるジェームズ・レヴァインの到着が今日の予定だと言う事で 今日が始業式となった。 生憎レヴァインはヨーロッパのコンサートの後、交通事情により足止めを食らって 結局レヴァイン抜きの始業式となったが、伝言として、次の趣旨のようなことが言われた。 「弾く、と言うことに集中するあまり、聴くことがおろそかになる若い演奏家が多い気がする。 ここでは、お互いを聴き、教授群や、ゲスト、そしてボストン・シンフォニーを聴き、 聴くことによって学んでほしい。練習よりも、ひとつでも多くの公開レッスン、講義、 そしてコンサートに触れ、見聞を深めることによってタングルウッドからより多くのものを得て 成長していってほしい。」 夜のオケのコンサートは全曲シベリウスのプログラムで、 前半のトーン・ポーエムを指揮の研究生が、 後半の交響曲二番をシベリウス研究の大家、ブロムステッドが指揮した。 指揮者によって同じオケが、同じ晩に、同じ音響で、ここまで音が変わるか、 とびっくりした。 そのあとタングルウッド主催のパーティーがあって、 皆したたかに飲み、たくさん踊った。 実は今、酔っ払っていて、乱文、乱筆、失礼。

  • 9-10   練習 10-12    研究生たちのコンサートを聴く(今日は金管アンサンブルと、打楽器アンサンブル中心) 12:30~2:30 Emanuel Ax のコーチング、メンデルスゾーンの三重奏 2;30~3;30 友達とお昼 3;30~4;30 ジュリアード弦楽四重奏のコンサートの第二部を聴く 4;30~6;30 寮に戻り、急いで練習と夕食と電話、再びキャンパスに移動 6;30~7;30 ちょっと練習 7;30~9:30 Emanuel Ax の公開レッスン 9;30~10;30 明日の研究生たちのオーケストラ・コンサートのリハーサルを聴く 「リズムは指先には無い、体に在る物だよ。もっと体を演奏に取り入れて、リズム間にアクセスしよう!」 これは、ここタングルウッドではなく、二年前に参加したフランスの音楽祭のジャズのレッスンの時に言われたこと。 「歌手と一緒に息をして、手首を息と一緒に動かして、弾く準備をしてみよう!」 「腕を弓だと思ってピアノを弾こう!」 これは、ここで色々な先生に言われていること。 「自分は、ピアノと言う楽器においてはピアニストひとりひとりの実際の音色の個性と言うのはない、と思っている。違いは、(発音の)タイミングと声部の弾き分けだけで、しかしその違いによって音色までも違って聞こえてくる。だから、タイミングと声部の弾き分けには、死に物狂いになれ。」 これは、Emanuel Ax氏に言われたこと。 ピアノと言う楽器は、一回発音してしまうと、そのあとはなすすべが無いから、 他の楽器が伸ばした音をどう処理するか、と言うことにすごく神経を使い、 結果歌い回しに気を使うことになっている、その手間がない。 ということで、タイミング、リズム間に無神経になりやすい。 ここ、タングルウッドでは、声楽家、弦楽アンサンブルとの共演のコーチングで そのことが一貫して、強調して、教えられている気がする。 今日は、アックス氏との最後のコーチングだった。 アックス氏はいつもニコニコとして、優しくって、とても人当りが柔らかいが、 レッスンは実に忍耐強く、大変細かく指示を出し、できるまで何度も繰り返させる。 今日のレッスンの結論付けとして、 「君はすごい、よく弾けているよ。こんなに音が多い曲で全ての音をちゃんと弾いているなんて、尊敬する」 と言われたが、ちっとも褒めてもらってる気持ちがしなかった。 まだまだ、まだまだ。Pateince, patience…

  • 8時半~11時半   バスでキャンパスに行き、練習 11時半~12時半   ポルトガル作曲家、キャンポス・パーシの歌曲、コーチング 12時半~1時半   練習、移動 13時半~15時半   メンデルスゾーンの三重奏、リハーサル 16時~17時   ジェームス・レヴァインのマスタークラスの準備レッスン(歌曲) 17時~18時   7月5日の演奏に向けて、ルーカス・フォスのソロ曲、レッスン 18時~20時   キャンパスから寮に戻り夕食、そしてまたキャンパスへ 20時~21時半   エマーソン弦楽四重奏演奏会(アイヴス、ドヴォルジャーク、バーバー) 21時半~0時   ピアニスト達とビールとおつまみの会 トリオのリハーサルが、今日はなんだか重荷に感じた。 5月下旬に、全員に室内楽の課題が渡されているはずで、 私は課題を知ったその週から譜読みを始めた。 でも、私のパートナーたちはここに来てから譜読みをして、 私のやりたい、勢いあるテンポでまだ弾けない。 私が一人で頑張っても皆を引っ張ろうとしても 「もっと協調性を持って、聴きあって」 と言われるし、まだ弾けてない人と協調するのも癪に障る。 などと、ちまちま考えて、リハーサルに少し遅刻して着いたらば、 ヴァイオリニストとチェリストが二人で一生懸命練習していた。 彼らも、オーケストラのリハーサルや、マスタークラスなどで、 かなり忙しい日々を送っているのはずなのに、 今こうやって寸暇を惜しんで練習している。 「しばらく練習する? 私は散歩でもしてくるよ」 と言ったら、コックリうなずいて続けている。 小雨が降っていたが、傘を持って歩き始めた。 小道伝いにずっと歩いていたら、どんどん森のようなところに入って行き やがて霧が出てきた。 木々の向こうにあるものが良く見えなくなって来て すごく幻想的な感じだなあ、と思いながら歩き続けていたら いきなりぱっと湖の淵に辿り着いていた。 向こう岸まで一キロ以上在りそうな、しっかりとした湖で雨が水面を打ち続け、 跳ね上がる水滴が不思議な模様を描いている。 しばらくそのままボーっと見とれていたら なんだか息が楽になってきた。 ピアノ三重奏の場合、自然と「ピアノ 対 弦」と言う風になる。 音楽的にもそうなるし、リハーサルの過程においてもそうだ。 ピアノの受け持つ音は弦二人あわせたものの10倍以上になるだろう。 ピアニストが必死こいて準備していったリハーサルで 弦楽器奏者が初見をしている、と言うのは 奨励はできないにしても、現実的には良くある状況で 彼らだけのせいにするのは、かわいそうだ。 テンポ、そして勢い・方向性の意見の相違も楽器の性格の違いから来るものもある。 弦は伸ばした音を好きな用にできるから、どう音を伸ばすかで勝負したいが、 一方ピアノは一度音を出してしまったら、もうその音はどんどん消えていくだけだから なるたけ早く次の音を弾いて、なんとか一直線にメロディーを保ちたい。 彼らの、「もっと遅く弾きたい」と言う意思表示をすべて準備不足のせいにするのは あまりにも意地悪だし、自分本位かも知れない。 弦と一緒に弾いている以上、私も弦の美的感覚、性格に合わせる努力をするべきで ただ単にパラパラ音を速く弾けているからと言っても、 アンサンブルとしてきれいに響かなかったら意味が無い。 そんな事を考えて、気を取り直し、来た道を戻り、 リハーサルしに戻ったらば、二人ともとても良くなっていた。 夜、エマーソン四重奏の「Ozawa Hall」での演奏を聴きに行った。 1+1+1+1が4以上だった。…

  • Tanglewood, 着いてから三日目やっとこ終了! 昨日も長かったが今日も長かった。 月曜日からのの一日のパターンをまとめると大体こんな感じ。 7時前   起床 8時    朝食 8時半  バスで寮からキャンパスに行き、練習。 12時   図書館で録音を聞いたり、歌の歌詞の訳をまとめたり、リサーチしたり。 午後   講義、リハーサル、コーチング・レッスン 6時    夕飯 7時    もっと講義、リハーサル、コーチング・レッスン 夜遅く  なぜかいつもビールを楽しく飲むはめになり、1時、2時位にブログを書いて、就寝。 このスケジュールなのに、なぜか眠くならない。 朝はぱっと眼が覚めるし、夜はいつまでも眠くならない。 やはり興奮状態なのだろうか。 今日は夜、声楽家たち(約20人)とピアニスト、そして教授群が全員集まって 歌手たちが一人一人何かを歌う、と言うクラスがあった。 ピアニストはもちろん、交代で伴奏をする。 皆、力唄―演技力、声質、声量、存在感、個性、音楽性と、みんな物凄く、感激してしまう。 私は声楽家と共演した経験がまだ少ないのだが、 ここでいろんな声楽家とリハーサルしたり、歌のレパートリーを勉強しているうちに、 段々とりこになってきた。 鳥肌が立つほど感動することの多い一日だった。 明日は朝の8時からリハーサル。 今日は、早寝!

  • 6時半出発で、電車と地下鉄とバスとバスを 大きな二つのスーツケースと楽譜とラップトップ入りのショルダーバッグとポシェットを抱えて 汗をかきながら乗り継いで、乗り継いで、やっと現地入りが3時。 来るバスですでにタングルウッドに向かう作曲家のルー(北京出身)と自己紹介しあい、 指揮者のゲルゲイ(ハンガリア)とプログラム作成手伝いの音楽ジャーナリスト希望のジェイ(アメリカ)、 などとも、楽しく談笑する。 もうすでにウキウキ気分。 そして寮についてからは、思いがけない再会や、学校の友達とハグしあったりで、すっかり楽しくなる。 6時 夕飯(中華と、サラダ・バー) 7時 オリエンテーション (一人のフェローにつき、教授群や講義、生活費などざっと合わせて、$20,000かかるそうだ。それがすべて個人の寄付でまかなわれている。1700人の、史上最高の数の応募者から選ばれたんだから、 心して学ぶ様に、とのお話)。 8時 ピアニスト(全部で11人)のミーティング。 9時 ピアニストと歌手、ご対面。4年前までタングルウッドのピアノは歌手伴奏と、楽器演奏に分かれていたが、 すべてをこなせるピアニスト育成を目標に、歌手の伴奏、室内楽、コレペティ、合奏、ソロ、そしてオーケストラの中の鍵盤楽器、とすべてを含むコースとなった。その中でも歌手との共演は特殊分野と言うことと、タングルウッドの歌のプログラムが重視されていることから、かなり重要。 今日、初めて正式なスケジュールが渡されましたが、なんと私はメンデルスゾーンのトリオ二番を エマニュエル・アックスにコーチングしてもらえる! それから、ドーン・アップショーのレッスンもある! それから、ジェームズ・レヴァインも! ひえ~ヽ(゚◇゚ )ノ