音楽人生

真夜中までリハーサル。

ライスの音楽学部では学部生は卒業までに二回、修士は一回、そして博士号は卒業までに五回の演奏が義務付けられている。そして本番が在るからには、本番前に音響や楽器、照明などのチェックを行うリハーサルもある。その他外部からホールを借りて行われるイベントもあるし、ホールは公開レッスンや、時には客演講義にも使われる。必修でない、自主演奏会もあるし、室内楽演奏はこれまた自主、そして必修で色々在る。と、言う訳でどんな音楽学校でもそうなのだけれど、学校の演奏会場と言うのはいつも予定がぎっしり入っている。と、言う訳で本番前の会場でのリハーサルは時として非常な時間に行われる。昨日は夜の10時から真夜中までリハーサルをした。 この事は何度かブログにももう書いたのだけれど、ライスの音楽学部は5人の博士課程の生徒を選び、国会図書館へ送り込む、と言うプロジェクトを去年に引き続き、今年も実地している。私たちは去年の12月まず、国会図書館一般と、特に音楽部門のコレクションについて学び、実際にリサーチをする、と言う事を5日間に渡ってした。そしてこのリサーチと図書館について学んだ経験を活かせる室内楽のプログラムを相談して決定し、来る3月の4日と5日に国会図書館のクーリッジ演奏会場で演奏するのである。ワシントンに実際に向かう前に学校でまずお披露目コンサートが来る火曜日に在る。その為の通し稽古が昨日の夜10時から12時までだったわけだ。 昨日の私のスケジュールはこんな。 朝眠れる限り寝坊して、野菜たっぷりの健康朝食。 9時半から11時まで図書館で勉強 11時から2時まで練習。 2時から4時半までオーケストラのリハーサル(ルートトラスキーと言うポーランド系作曲家の「オーケストラの為のコンチェルト」と言う曲でピアノ・パートを担当。素晴らしい曲だが、中々難しい)。 4時半から同じく国会図書館のプロジェクト・チームに参加している他の子と、夕飯を食べながら今後の対策(リハーサル、現地でのリハーサルの場所の確保、など)について検討会。 練習 10時から真夜中 リハーサル。 今日は久しぶりにコーヒーの威力に頼らなければ予定をこなせないかも。

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元気なわけは・・・?

朝から晩まで張り切っています。 昨日は9時25分から最初のクラス、10分の休憩を経てもう一つクラス。 正午の後は、買い物などの雑用を済ませ、家でランチを作り、食べ、メールチェック。 その後ジムで運動して午後の半ばから10時までずっと練習しました。 昨日は全ての時間を無駄にせずに過ごすことが出来ました。 なぜエネルギーが持続したのかな? 案1)ランチ休みをしっかりとり、お昼を健康的に大量に食べたのが良かった。 案2)ランチの後にちょっと頑張って運動して汗かいたのが良かった。 案3)朝を普段よりちょっとゆっくりした(お茶づけも食べたし) これらを参考に、これからもこう言う日を多く持ちたい!と思います。

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休憩の大切さ。

Riceに来てから、Mind/Bodyのクラスや、ヴィオラ専攻だけど神経心理学を学んでいる人とお友達になって、色々それ系の事を学ぶ機会多くなった。音楽家が演奏している時、作曲している時、音楽を聴いている時など、脳のMRIなどによって脳のどの部分が活性化しているか見る事によって、音楽家の脳みそが一般の人の脳みそとは少し違っている事がこの頃注目を浴びている様だ。その他、音楽が一般人・音楽家関わらずに、神経や脳や、生態系一般に及ぼす影響と言うのも盛んに行われているらしい。 この間ちょっと耳にはさんだ事には色々考えさせられた。 Mind/Bodyのクラスでフェルデンクライス(http://www.feldenkrais.jp/what.html)の先生で、踊り子や音楽家の為の栄養、休息、効果的な練習法、などについて多くの研究を行っている人がいかに休憩と言うのが学習の過程で大切か、と言う話をしていた時だ。 「一般の人にハイドンの交響曲を聞かせ、その脳の活動を観察したところ、休符の所で一番活性化することが分かりました。休符でそれまでの全体像を総括したり、今までの復習をしたり、自分の記憶を整理したりしているんです。会話でも同じですよね。息継ぎとか抑揚が在るからお互い理解できるのであって、いつも一つのテンポでずーっと言葉を羅列したらとても分かりにくくなりますよね。休符は一瞬、長くても一、二秒の話ですが、休憩が必要、と言うのは何に関しても言える事なんですよ。運動でも、記憶でも、学習でも。眠れるだけ、寝てください。睡眠は7時間半以上が効果的です。昼寝も多いに結構。ただし一日の早い時間に、20分以下に抑えて。練習中の小刻みな休憩を必要な物、と理解して下さい。時には練習をしない、と言う行為の方がより効果的な学習法である事が在るんです。」 今日は冬時間に突入。昨日の真夜中に一時間加算されました。今はよる10時ですが、これは昨日の11時だったのです。これから早寝早起き、そして健康で充実した休息をもっと心がけるべく、今夜は早寝してみようと思います。

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お金について

お金と言うのはつくづく不思議なものである。 お金が無くても感心するほど太っ腹の人もいるし, お金が沢山あるのに凄い検約家の人もいる。 私は、音楽家にしては金銭的にはまあ、文句を言えばバチが当たる部類だと思うけど、同時にいつも頭の中でゲームの様に、ロビンソン・クルーソ―の様に、生き延びるのに必要最低限の支出で、といつも考えて生きてきた。だから、普通の日本人より「高い」とか「安い」とか思う、金額のケタが一つ違うと思う。支出に関しては、そうやって最低限、最低限、と考えていれば良いだけだから、一貫していて簡単である。 ところが、収入に関しては、もうこれはどう考えていいか全く分からないのだ。こういう仕事だから、相場が非常に曖昧である。多くの仕事は、仕事の前に金額の打ち合わせは無く、終わってから頂いた金額を受け取るだけ。シューマンの妻で、幼少から天才児ピアニストとして騒がれ、19世紀を代表するピアニストとして歴史に名を残したクララ・シューマンでさえ、演奏会の後に花束だけを寄贈され、ギャラをもらえなかった時に憤慨して日記に「私が花を食べて生きていると思っているのでしょうか?」と書いている。その一方、そう憤慨して書いているにも関わらず、彼女が主催者に抗議や再交渉に行った形跡も無いのである。私の場合は、支出がそんなわけで少ないし、出演する演奏会も、大体経費と収入の予測のつく小規模なものが多いので、いただける金額は全て有難い。問題は、時々私にとってはけた違いに大きな金額が急に手に入る時である。 今週、私は学校が設定した金額によって、コルバーン入学希望者のオーディションの伴奏を引き受けた。かなりの数をこなしたし、まあ正直昨日は疲労困憊したけれど、譜読みも含めてキャンプから帰って来た先週の木曜日から一週間の仕事である。それだけで、私の貧乏生活ならば2か月は優に自活できる額を稼いでしまったのである。不思議なものである。伴奏はかなり一定した需要のある仕事だ。ただ、独奏と随分違った技術を要するし、私の音楽観に及ぼす影響を懸念して、私は生活の為に必要で無い時は最小限しかして来なかった。しかし、私はいつも自分のことを貧乏だと思っていたが、そしてそれは自分の選択によるものだ、と納得していたけれど、こんなに簡単だったとは。 しかしここで、(じゃあ)と思って定期的に伴奏をするようになると、どんどん自分の練習時間が無くなって行くのです。現に私は今週は自分のソロのプログラムをさらったのは正味2時間弱だったと思うし。

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