曲順に関するこだわり「ショパンToジャパン」

曲順、と言うのは、私はかなりこだわる方である。 例えばメニューだってこの味の後にこの味が来るから引き立つ、と言うのがあると思う。 絵だって並ばせる順番や、壁の色調、部屋の色調によって印象が随分変わるだろう。 今回の「ショパンToジャパン」は私の6枚目になる。 5月4日にライス大學のダンカン・リサイタルホールで短めのリサイタルとして発表するが、 基本的にCDとして楽しんでもらうために配慮した曲順だ。 従って、曲から曲へと、虹のようにつなぎ目が分からないように、 しかし確実にその発展・変調が意識できるように、工夫をしてみた。 調整は勿論、一つの曲の最後の音・和音・モチーフが、 次の曲の最初の音・和音・モチーフに関係があったり、 我ながら中々こだわりが細かく、「してやったり!」である。 そして勿論、ショパンに触発されたスクリャービンとドビュッシーが その後今度は山田耕筰と武満徹を触発する、 その移り変わりもはっきりと提示しているつもりだ。 ただ、これはあくまでCDとして聞いてもらうための工夫。 5月4日のリサイタルではこのプログラムの微妙な陰影、起伏を どう立体的に描き出すかが、挑戦となる。 トークを交えるので、少しは救いだ。 さて、その懇親の曲目・曲順(括弧内は調整) 調整を書いただけでは伝わりにくいと思う。 ここは是非、ご来場をお願いして、味わっていただきたい。 同名の日本のリサイタルでは この曲順の最初の2曲を省き、最後の二曲を後半に持っていって ショパンのソナタの3番を弾きます! ショパン エチュード、作品25-1「エオリアン・ハープ」(変イ長調) ドビュッシー 「月の光」(変ニ長調) ― トーク ― スクリャービン マズルカ、作品3-7 (イ短調) ショパン 3つのマズルカ、作品59      1番 (イ短調)      2番 (変イ長調)      3番 (嬰ヘ短調) ドビュッシー マズルカ (ロ短調) ― トーク ― ショパン 2つのノクターン、作品27      1番 (嬰ハ短調)      2番 (変ニ長調) スクリャービン 左手のためのノクターン、作品9-2 (変ニ長調) ドビュッシー ノクターン (変ニ長調) ― トーク ― 山田耕筰 スクリャービンに捧げる曲      1番 「夜の詩曲」(変二長調)      2番 「忘れ難きモスコーの夜」(変ロ短調) 山田耕筰 「青い焔」(ロ長調?) スクリャービン 「焔に向かって」作品72  ― トーク ― ドビュッシー 「La plus que Lente(レントより遅く)(変ト長調) 武満 リタニーNo. 2 「Lento misterioso(ミステリアスなレント)  

曲順に関するこだわり「ショパンToジャパン」 Read More »