アメリカの大問題 2


まだ新居への引越しが住んでおらず、
私は毎日片道一時間強、公共交通機関に揺られて登校している。
面白い社会勉強だ。
いつもは席を確保するのに全く問題ないのだが、今日のバスは例外的に混んでいた。
立ち席だけ。
列はまだまだ長かったのだが、私が乗ることを許された最後の乗客だった。
たかが20分である。
なんということは無いし、座れないと言っても日本の通勤電車とは比べ物にならないゆったりさ。
でも、人々は結構苦しそうにしている。
バスが出発すると同時に、運転手さんがこれも例外的にスピーチを始めた。
「このバスの立っている乗客の中には沢山のご婦人が居られます。ご婦人がたも皆さんと同じ料金を払われて乗っています。あなた方紳士の中で、ご婦人に席を譲られたい方は、どうぞ」
この運転手さんが善意からこのスピーチをしたことは間違えないのだけれど、私にはちょっと疑問符が飛び交うスピーチだった。「ご婦人がたも男性と同じ乗車料金を払っている」から、より席に対する権利がある、とはどういう論理なのだろう?これは、女性の平均賃金がいまだに男性のそれより安いことに言及しているのか?そして、年齢、肉体的障害、などよりもまず性別で、席への優先を決めるのは、どういうものか?
乗客も同じ気持ちなのか、一人立った男性が居たほかは皆「しら~ん!」と言う感じ。
でも、最初の停車駅で、ちょっと疑問が判明した感じがした。
立っている乗客の一人にとても、とても太っている女性が居たのである。
お相撲さん、とかそう言う太り方ではない、ハンプティー・ダンプティーなのである。
どうやって通路に立っていたのか、不思議なくらい。
彼女が転びデモしたら、彼女が怪我をするだけではない、
周囲が全員巻き込まれて、大怪我をしてしまう。
ただ、ここで疑問なのは、席を譲られたら、彼女はその席にきちんと座れたか、と言うことである。
それくらい太っていらっしゃったのだ。
遊園地のジェットコースターでシートベルトの様な安全装置が閉められないほど太っている人が、
ジェットコースターから降ろされるところを見たことがある。
何十分も立って並んだ後、である。
友達の目の前、他に待っているお客さんが全員見守る中、
係りの人がシートベルトと格闘した後に、懇願されて、一人だけ降ろされるのである。
意地悪で行っているのではない。
不自然、不健康、そして非効率的な、この社会的肥満現象はどうして起こっているのか?
NYのジュリアーニ市長は、マクドナルドで販売されるソーダの「特大」を違法にしようとしている。
しかし、そう言う問題なのか。
もっと根本的に何かが間違っていて、この肥満現象は単なる副作用なのでは?
(ところでまだ、「ご婦人もあなた方と同じ料金…云々」は分からない。)


2 thoughts on “アメリカの大問題

  • kawashima

    貧困と肥満の関係を考えると、USAが見えてくるかもしれませんね。産業化と市場経済の両輪がこの二つの現象を世界にばらまいていますよね、それがグローバリゼーションなんです。

  • ピアニスト、makicha

    >kawashimaさん
    "Nickeled and Dimed" by Barbara Eehrenrichをご存知ですか?社会学で博士号を持っているジャーナリストが最低賃金で実際生活が出来るか、身を持って体験し、一冊の本にまとめた物です。その本の中で、最低賃金で生活しようと思ったらいくつもの仕事をかけもちする羽目になり、すると食事、睡眠などの時間がどんどん削られ、結局一番手っ取り早く沢山のカロリーが簡単に取れる食事=ファースト・フードになる、と言う事に言及しています。それから下層階級にはびこるジャンク・フードの文化。さらに、娯楽としての食事…
    口惜しい、と言う気持ちがします。
    マキコ

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