教えていて気付いたこと

今週は、私の恩師であるMr. Perryが演奏旅行で居なかったため、下級生のレッスンをした。 全部で7人教えたから、7時間のレッスンした訳である。 こんなに教えたのは本当に久しぶりで、しかも皆グリーグの協奏曲やブラームスの協奏曲(しかも2番!)など 凄い大曲をばんばん持ってくるので、本当に楽しかった。 こうやって立て続けに教えていると私たちの一般的な傾向と言うのが見えてくる。 例えば、暗譜が心元ない時、大抵皆左手からあやしくなって、そして崩れる。 私自身がそうなのは前から知っていたが、これは一般的な傾向らしい。 考えてみたらば、ある程度あたりまえで、例えば人間の耳は高い音に集中するそうだ。 だから、メロディーを受け持つ右手をより良く覚えているのは、よくわかる。 ただし、さらに突き詰めて考えていて気になったのだが、鍵盤の右に行くほど音が高くなるのは 私が知る限り初代鍵盤楽器からいつも一貫していたことだ。 どうして左に行くほど音が低くなっちゃいけないんだろう。 これはもしや右脳・左脳にかんけいがあるのでは!? そう考えると、皆が左手から暗譜を忘れていくのは非常に興味深い。 付け焼刃の知識で申し訳ないのだが、右脳は体の左半分をつかさどり、左脳は右半分をつかさどる。 その役割をまとめると 右脳=図形、音楽、全体像などをとらえる力、直観力 左脳=言語、分析、思考力 と言うことになるらしい。 音楽のメロディなどを聞き取るのは右脳です。だからピアニストやバイオリニストのようなプロの演奏家は,特に右脳がすぐれているように思えますね。ところが,プロの演奏家はかえって左脳がすぐれているといいます。音楽を演奏するには,メロディだけでなく,曲のテンポやピッチ,構成などを分析する力がなくてはいけません。これは,左脳の働きですね。プロの演奏家は,右脳だけでなく左脳もいっしょに働かせることによって,すばらしい演奏ができるのです。(教育文化社広島本社のHPより、http://www.edu-cul.co.jp/column/column7.html) 楽譜を読み取り、曲を習得する段階では左脳を主に使わなくてはいけない。 ただし、演奏する時は右脳中心にスイッチすることができれば、左手から崩れることはなくなるのでは? と、右脳を使って直観的に、あてずっぽうを好き勝手に書いてみました。 それにしても右手=高音、左手=低音、と言う公式は不可欠だったのか、疑問が残ります。

教えていて気付いたこと Read More »

一緒に聞く音楽

どんどん毎日元気になってくる。嬉しい。 気分が悪かった時は本当に部屋を出て学友と顔を合わせるのも億劫だったけれど、 今日は色々用事でみんなに会うことが多く在って、そのたびに何だか嬉しかった。 夜、お友達がお部屋に遊びに来てくれた。 Youtubeで色々な演奏や曲で好きな物を皆で紹介し合った。 私はこういう風にYoutubeで遊ぶのは初めてで、 Youtubeで音楽を聴くときはいつも部屋で一人だったけど、とても楽しい体験だった。 昔はむしろ演奏会で聴く生演奏よりも、完全に一人で音楽に浸りきれる録音の方が好きだったけど、 人、特に気心の知れた音楽仲間と一緒に聞く音楽と言うのは、全く違ってまた凄く良いものだ。 浸りきって一人で聴く音楽と言うのは、全く主観とすでに持っている知識だけの世界に集中することになるが 一緒に聞く音楽は、他の人の感性を受け入れる客観性を残して聞くから、全く別体験だ。 視野も、音楽世界そのものもぐっと広がる。 とても刺激的で、勉強になったし、何より楽しかった。 昨日から、旅行中のMr. Perryに代わって後輩のレッスンをしている。 皆とても才能があるので、ちょっとした意見を述べるだけでどんどん演奏が変わって面白い。 私も、張り切って、そして皆の音楽性に触発される。

一緒に聞く音楽 Read More »

病み上がりの音楽

その圧倒的な名声により、後にポーランドの首相まで務めた、カリズマ・ピアニスト、パデレフスキーは 「一日練習しなかったら自分にわかり、二日練習しなかったら評論家にわかり、3日練習しなかったら聴衆にわかる」と言ったそうだが、これは私にも当てはまるだろうか? 今日は、ちょっと反対の体験をした。 今朝の寝起きは、すっきりと言うのは程遠かった。 目の奥が重く、眠くは無くてもいつまでも瞼を閉じていたい感じ。 でも、もう4日もピアノに触っていない。 後で昼寝をするにしても、とりあえず起きてちょっとでも朝のうちに練習したかった。 シャワーを浴びながら、身支度をしながら、何度もくじけてベッドに戻りたくなる。 ここまで休んだんだからあと一日大事をとって完治してから練習再開の方がいいのかも知れない。 でも頑張って、練習室まで自分を引っ張っていく。 始めはやっぱりもどかしかったけど、弾いているうちにどんどん元気が出てきた。 目が、耳が、指が、体が段々覚めてくる。 どんどん音が、音楽になって聞こえてくる。 どんどん指が軽くなってくる。 そしてベルグが、シューベルトが、ベートーヴェンが、バッハが全く新鮮に聞こえてくる。 凄い! 毎日練習していたら絶対分からない感動。 生きている、と言う実感、音楽家で良かった、と言う実感がふつふつと沸いて、 思わずにこにこしてしまう。 頭が痛くて、ふらふらしていた時は友達に笑顔で挨拶するのさえ面倒くさかったのに。 4日休んで、やっぱり良かったんだ。 そして、やっぱりピアニストになって、良かったんだ。

病み上がりの音楽 Read More »

病気の時に読む本

もう一日、病欠してしまった。 体温計を所有していないので、はっきりと自分に熱があるかどうかが分からないのだが、 とりあえず昨日よりは気力もあり、体の節々の痛みもほとんどひいた。 それでも、免許証の更新の為の手続きをオンラインでやる、などと言う簡単な雑用をしただけで 10分くらいうとうと寝たくなってしまう。 この病欠中、本は沢山読み漁った。 今回改めて感動したのは、幸田文の「台所の音」と言う短編集。 彼女の描写能力はすごい! 静かに、情景が情緒を伴ってありありと思い浮かんでくる。 本当に別世界に連れて行かれる。 それから村上春樹の「神の子供たちは皆踊る」と言う短編集。 この人も独自の文体と世界を持っているが、幸田文の様に洗練はされていない気がする。 勿論、そういう世界を目指してもいないと思うし、世代も違うのだけれど。 もう少しショック・ヴァリューが大きくて、一瞬息を呑むが、残るものがもう少し浅い。 でも、短編集の村上春樹の女性のキャラクターは、長編ものより面白い。 長編物の村上春樹の女性キャラクターはなんだかパターン化している気がする。 新しく出た「1Q89」はどうなんだろう。 病気の時は本当に日本語の本しか読みたくない。 どうしてだろう。 でも今日はずいぶん回復してきていて、その証拠に今英語の本を読んでいる。 "Mozart in the Jungle~Sex, Drugs, and Classical Music" by Blair Tindallと言う本で、 音楽関係の本を読む気になっているのも、自分の回復状況を反映していると思う。 これはニューヨークを拠点にフリーランスで活躍した女流オーボエ奏者のいわば暴露本で、 私の知り合いも出てくる、と前から噂には聞いていた本だった。 まだ5分の1位の読みかけだが、噂よりも随分きちんとリサーチしてまじめに書いてある本で、 政府の文化補助金に関してなど、ずいぶん私の知らないことが多く書かれているし、 確かに私の知っている人も結構出てくるので、楽しんで読んでいる。 明日は、韓国に公開レッスンと演奏の為に旅立ったペリー先生の代りに 学部生のレッスンを少しすることになっている。 明日は元気に頑張りたいと思う。

病気の時に読む本 Read More »

「無駄」な時間!?

どうやら風邪をひいてしまったらしい。 豚インフルエンザが騒がれるこの季節、全く縁起でもない。 先週くらいからなんだかいつもより怠け者になり、それなのに焦燥感もわかず、 気楽にホワーっと過ごす時間が増え、金曜日は起きてみたらすでに9時でびっくりした。 友達に体が熱いよ、と指摘されて、土曜日に熱を測ったら華氏で101.5度(38.6C)ありびっくり。 それまでの一週間のぼんやりぶりに始めて納得がいき、罪悪感抜きで怠けられるとちょっと嬉しかった。 とろとろと眠り、本を読み散らかし、たくさんの映画を見て、立て続けにスープと熱いお茶を交互にのんで、 段々この「公休暇」に飽きてきた。 練習がしたい! 夢の中で練習するようになってきた。 練習がしたい! 始めなければいけない勉強も沢山ある。 かけるべき電話も、果たすべき責任も、ある。 バリバリ生きたい! 今日の夜ぐっすり眠れば、明日は魔法の様に元気いっぱいになっている、と思う。。。

「無駄」な時間!? Read More »