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荷造り

NYでは沢山のお友達と本当に素晴らしい一時ずつを過ごすことが出来ました。 ダンサー、ピアノ調律師、昔の私の先生、絵描き、そして沢山のピアニストのお友達。 それぞれが皆一生懸命、真剣に人生取り組んでいて、私は本当に彼らの人生を友達として体験させてもらえることを光栄に感じました。 さて、例によって荷造りは最後の最後まで待ってからやります。 NYから帰って来たのが6時半。それから軽く夕飯を食べて、タングルウッドはシャワーしかなく、しかも共同なので「風呂つかり溜め」をし、荷造りを始めたのが夜の9時。でも、大丈夫。只今、午前1時ですが、後は一か所に集めたものをスーツケースに詰めていくだけ! 私の荷造り、他野暮用に関する哲学はこれです。 「野暮用は、こちらが与えた時間分だけかかる。 沢山時間を割けば、その分全部かかるし、始めからちょっとしか時間を予定しなければ、短時間で済む。」 私の荷造りは毎回、背水の陣! さて、荷物を詰めてきます。

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マンハッタンに行ってきます。

午後から約24時間強、マンハッタンに行ってきます。買い物などの野暮用も在りますが、ほとんどは社交です。7,8人の友達に立て続けに会います。ずっと在っていない友達がほとんどなので、本当は一人ひとりと24時間ずつ過ごしたい様な気持なのですが、そこが現実と理想の食い違いです。それから、アジア食(日本食、ベトナム料理、インドカレー)などタングルウッドでは絶対食べられない種類の食べ物の食い溜め!タングルウッドの寮の食事はかなり素晴らしいと思うけれど、やはりアジア食は…ちょっと無理なので。 出発前に練習を何とかするべく、これから大急ぎでシャワーを浴びます。

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ホタル

私が13の時、私の家族はアメリカのニュージャージー州に越してきました。 父のニューヨーク赴任に伴っての引っ越し先はニュージャージーのショートヒルズと言う街で、車でマンハッタンから40分、電車で50分のアメリカの郊外を絵に描いたような町です。越してきたのは今からほぼぴったり21年前の6月9日。日本では想像できない様な、幼稚園の運動場くらいある広々とした芝生の裏庭には、昼間は野兎やりす、夜にはごみあさりの狸や狐がでる自然が残っていました。庭には野イチゴがなり、木曽育ちの父はそれを進んで食べて見せて、「汚い」と尻込みする私と妹を「大丈夫だよ、こんなの蝶のおしっことか蜂の糞くらいしかかかっていないから」と頓珍漢な励まし方をしました。そして一番びっくりしたのがホタルです。日本では水の汚染により、かなりの田舎でも「ホタルを呼び戻そう」と住民が努力をしているくらいですが、ここではクリスマス・ツリーかと思うくらい、ペカペカペカペカ、一杯居るのです。多分水の汚染に強い、全く別の種類のホタルだと思います。日本のものより光も強くて大きいし、それに何より、マンハッタンのセントラル・パークにも居ますから。 21年経って、ここら辺の生態も結構変わりました。野兎は昔の様には見かけません。リスも少し数が減った感が在ります。その代わり、自然の天敵がいなくなって鹿がこの10年で急増し、食べ物が無くなって庭の花や草を食べ散らかしてしまい、住民の悩みの種となっています。その為に限定期間の決まった時間、行政がプロの猟師を雇っているほどです。鹿は大きいので、車と衝突すれば車だけでなく、時には人にも大きなダメージを与えます。でも、裏庭を早朝、家族連れの鹿がゆっくりと横切るのを見るのはやはり美しいものです。 ニュージャージーは今、一年で一番気持ちの良い季節です。 空気はからっとしているし、太陽の光は優しく、木漏れ日と風がとても心地良いです。 刈られたばかりの芝生があらゆる所で物凄い草の匂いをそこらじゅうに元気よく撒き散らしています。

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今、していること

私は子供の頃から「本の虫」で叱られるほど本を読んだ。授業中でも(机の下)、練習中でも(楽譜立てに立てて)、消灯後でも(布団をかぶって)読んでしまうのである。手当たり次第読んだが、「銀河鉄道999」(マンガでは無く、なぜか小説の形を取っていました)も読んだ。その中で「宇宙戦士は『寝溜め』と『食い溜め』が出来ることが条件の一つである」と言う所が、今でも気持ちに残っている。『食い溜め』の方は、本格的に料理の勉強をしたデーヴィッドの所での二泊三日(前述)と、その前の一か月弱の日本滞在で十分した。今するべきは『寝溜め』の方である。この土曜日から去年に引き続きタングルウッド音楽祭での研修生としてのハードな二か月が始まる。今のうちにセッセと寝ておかないと。。。 勿論、タングルウッドで演奏する曲の予習もしなければいけない。 今年の私のタングルウッドの予定・及び演奏はこんな感じです。 6・19  現地入り。 6・20  色々なリハーサルの初日 6・22  ピアニストお披露目会。(一人一曲ずつ弾く。教授群、他の楽器も聴きに来るので、真剣勝負) 6・23  歌手お披露目会。(上と同じく。ピアニストは伴奏者として参加) 7・7   ジョセフ・キャラクスタイン公開レッスン(シューマンの「子供の情景」を弾く) 7・10  歌のリサイタルでピアノ共演(Reynaldo Hahnの歌曲を数曲演奏) 7・12  リヒャルト・ストラウスの組曲「町人貴族」のピアノ・パートを演奏(大きなソロが在ります!) 8・1   現代曲のピアノ・ソロ曲演奏("Traces" by Augusta Read Thomas) 8・1、2、&4 リヒャルト・ストラウスのオペラ「ナクソス島のアリアドネ」のオルガン・パート演奏 8・3   シューマンの「子供の情景」から抜粋演奏 8・14   シューマンのピアノ3重奏、作品63を演奏 8・16  コープランドの交響曲3番のピアノパートを演奏。 いけない。。。今ここでこうして自分のタングルウッドの予定表を書き出したのは、(マキコさん、チャンと練習しないとおっつきませんよ)と自分を戒めるつもりでやったのだが、「なんだ~、最初の公開の演奏会はまだまだ先じゃ~ん」と言う気持ちになって来てしまった。。。 しかし、タングルウッドについてから練習ばかりしているのはツマリマセン。コンサートにも全部行きたいし、リハーサルも見学したいし、何より色々な人と出会って色々な人の音楽や音楽観に触れたい!だから明日からまた、気持ちを引き締めて、練習します!!  

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イェール大学の友達を訪ねる。

日本からアメリカに帰って来た翌日、荷物を解くこともほとんどせずに、一昨年までコルバーンで一緒で今はイェール大学で修士課程の勉強をしている友達を訪ねて、コネティカット州のニューヘーヴンと言う街に行ってきました。イェール大学はアイヴィ―・リーグの一校で5年ほど前、在る金持ちがその音楽学部に多額な遺産を残したため、それ以降音楽学部の生徒は全て学費免除になりました。クローデ・フランクを始めとする秀でた教授陣で昔から音楽学部は有名でしたがこの「全員学費免除」以降はとても入学への競争が激しい音楽学校となりました。そこに今在籍している私の友達、デーヴィッドは医学生だったのけど勉強中にちょっと受けたピアノ・コンクールで一等賞を取ってしまい、それをきっかけに音楽専攻に鞍替えした、とても頭の良いピアニストです。「天は二物を与えず」とは誰が言ったのだろう。私の周りには何をやらせても凄い、と言う人が沢山います。デーヴィッドはシェフになりたくてそう言う勉強も一時期した事が在ります。スフレやフランス料理のソースや、何を作らせても唸る位上手いのです。そして凄い掃除好きで、家の中は塵一つ無く、インテリアも非常に趣味良く、効率よくまとまっている。いつ勉強、練習しているのだろう? 同じくコルバーン出身で今ロスのUniversity of Southern Californiaで博士課程の勉強をしているジョンもでデーヴィットのアパートにお泊りしていて、この二人が「マキコもおいでよ。明日はジョンの誕生日だし、デーヴィットの美味しい料理が一杯食べられるよ。皆で楽しくやろうよ!」と何度もお誘いを受けて、(この二人は本当にいつ練習しているんだろうねえ、わたしゃあ君らみたいに練習しないで弾けないんだけどねえ)と思いつつも誘惑に勝てずに行って来ました。「練習だったらイェールの練習室でできるよ!」と言われた、と言うことも在りますが(実際はそんなことは一瞬もしなかった)。 この二人、信じられない程上手いのですが、「良く遊び、良く学べ」では無く、「良く遊んでいれば、上手くなる」と言う感じの人たちだなあ、と思いました。こういう人たちと一緒に遊んでいれば、私も練習しなくても上手く成るかな?何しろ私が着いた金曜日はジョンの誕生日パーティーで、土曜日は一日中遊園地(ローラー・コースターで絶叫しまくってのどが痛くなってしまいました)、そして日曜日はアメリカ中で有名なアウトレット・モールまで片道2時間半かけて行って、おシャレに興味の無い私を「変身」させるべく、二人で色々見つくろってくれたのです。その間の練習量は3人とも勿論ゼロ。そして皆2週間、3週間後に本番を控えているのです。しかしこうして遊んでいても、道中、食事中などはやはり音楽や練習の話しになるし、お互いに刺激を受け合います。そして二人が遊びながら頭の中で練習している様子も良く分かって面白かった。ぼ~っとしているなあ、と思ったらかすかに次の演奏会の曲を鼻歌してたりするのです。 しかし私は彼らとは違ってやはり「努力の人」なので、行き帰りの電車の中では結構真剣に楽譜の勉強をしたりしていました、コソコソと。

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