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日本帰国中 -演奏会、イベントのご案内。

日本の皆さま、こんにちは。先日日本に戻ってまいりました。涼しくてびっくりいたしましたが、同時に普段の私の5月の帰国では見られない春の花々を楽しんでいます。皆さん、いかがお過ごしでしょうか? 今年は私の日本の演奏活動10年目を記念し、大小7つの演奏会にも特別の思い入れが在ります。ショパンとシューマンと言う今年生誕200年記念の二人と、生誕300年記念のバッハの2番目の息子W. F. Bach、そして生誕100年のSamuerl Barberの曲を組んだ楽しいプログラムです。 詳しくは http://makikony.cool.ne.jp/index.htmにて、お確かめくださいませ。 しかし、今日のメールは私のご挨拶と演奏会のご紹介では無く、私の敬愛する友人で、ハワイ大学の教授である吉原真里さんの講義のご案内です。吉原さんは日本では「アメリカの大学院で成功する方法」、「ドット・コム・ラヴァーズ」などの本を大好評発売中の素晴らしい学者・パーソナリティーで、今年はクライバーン国際コンクールに関する本の出版予定です。その本に先駆けて、その本を執筆するにあたって為さった研究に関する講義をされます。ご興味のお在りの方は、沢山のお友達を連れて、是非いらしてみてください。 詳しくは下記の真里さん自身のご案内をご覧くださいませ。 2009年6月、ヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクールでの優勝によって、辻井伸行さんが世界にはばたきました。審査員そして世界の聴衆に大きな感動を与えた辻井さんの演奏の他にも、クライバーン・コンクールにはたくさんの物語があります。歴史的視点および3週間にわたるコンクールを現地で見学した経験から、このコンクールのさまざまな顔を紹介し、現代文化におけるクラシック音楽の位置づけ、クラシック音楽におけるアジア人の位置づけ、芸術活動におけるコンクールの役割、芸術活動と地元社会の関わり、芸術と経済、芸術とメディアなどについて考えます。 日時 6月5日(土) 10:30~12:00受講料 会員 2,940円 一般 3,570円(入会不要) 場所 新宿住友ビル7階 朝日カルチャーセンター(申し込みは4階受付) お申し込みは、朝日カルチャーセンター新宿校  Tel: 03-3344-1945(教養科直通) http://www.asahiculture-shinjuku.com ネットで申し込みの場合はこちら。 http://www.asahiculture-shinjuku.com/LES/detail.asp?CNO=66146&userflg=0

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ビジネス・クラスでの帰国!

大変好運なことに、何とビジネス・クラスにアップグレードされて帰国した。 何だか卒業祝いや、引っ越し頑張ったご褒美をもらった様な嬉しさである。祝福されている感じ。 席もゆったりとして、マッサージ機能まで付いているし(あんまり効かなかったけど)、足当てや、リクライニングが電動でほとんど180度になって眠ることが出来る。映画を見る為のヘッドフォンも耳をすっぽりカバーする上等のもので、それを着用しただけで飛行機のエンジン音が半減し、音質も素晴らしい!嬉しくてニコニコしてしまった。 こう言うゆとり、と言うのはやっぱりたまには必要だなあ、と思う。 私はいつも必要最小限の支出で一所懸命頑張ることだけを良しとして今までがむしゃらにやって来た。でも最近になって一所懸命の弱点と言うのが分かって来た気がする。一所懸命になりすぎると、視点が一所懸命の対象に近視になりすぎて、距離感が無く成るのだ。これは練習や演奏においても全く適応できる事実で、これからはもっとゆとりを持って、もう少し優雅にやってみたい、と思う。 これから約一カ月日本です。7回大小のコンサートを関東地方各地でやります。

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卒業、引っ越し、送別、そして練習

本当に色々な方にお世話になって、お陰さまで昨日無事卒業式を終え、コルバーンでの4年間が終了した。 こう言う人生の節目というのは振り返って思い出として感慨深いものだと思うが、リアルタイムではちょっと間が抜けている。感動を狙うスピーチを、スピーカーが熱演しているのを聞きながら、頭の中では引っ越しの手順を忙しく考えたりしている私は、ちょっとへそ曲がりかも知れない。 今回の引っ越しは結構入り組んでいる。 AからBに直接引っ越すのではなく、今回の私の場合、ロスの現住所を引き払った後、日本に約3週間半滞在して演奏活動を行い、その後NYで一息入れてから、タングルウッド音楽祭で2カ月の研修生としての勉強、演奏活動を行った後、初めて私の新居で在るテキサス州のヒューストンに向かう。現時点では、テキサスで落ち着く住所もまだ未定。と、言うわけでちょっとややこしい。とりあえず、向こう3カ月で必要無い物は全て箱に詰め、ロスの友達に引き取ってもらい、住所が分かり次第郵送してもらうことにする。「持つべきものは友」、である。私は物欲を良しとしないし、出来れば禅僧の様に所持品をほとんど持たずに人生歩んでいきたいと言う憧れがあるが、実際は結構貧乏性なので、荷物をまとめる段階で(もったいない)とすぐ思ってしまう。始めは「引き取ってもらうのは多分一箱くらい」と友達に言っていたのが、結局引き取ってもらったのは3箱だった。その他、NJの私の高校時代のホームステイ先で私の「アメリカの実家」に3箱送り、後は日本に重量制限ギリギリまで持って行く。 エレヴェーターに乗り合わせた、同じく今年コルバーン卒業でシカゴに引っ越して行くバスーン奏者の男の子は、「引っ越し、どうしてる?」と聞いたところ「全部捨てる!」と答えて、私を大笑いさせた。彼曰く、引っ越しの手間と労力と送料、などを全部考慮した場合、「荷物を送るのは割に合わない、向こうで買った方が安い」、のだそうだ。何だかとてもすっきりしたすがすがしい考え方だ。ただ、彼と私の違いはバスーン奏者は楽譜が少ない!私の一番の荷物は楽譜と本なのです。それから、男性の場合タキシードとスーツを一着ずつ持っていれば仕事はそれで全て足りるが、女性の場合、何着もドレスが必要なのだ。夜の演奏会は長いドレスのイブニング・ガウン、昼の演奏会はもう少しカジュアル、この演奏会場では肩を出してはいけない、とか色々。そしてドレスに合わせた靴、アクセサリー、化粧…全く引っ越しの際にはげんなりしてしまう。 そうしている間にも、ロスでお世話になった方々や友達とのお別れ、そして日本での演奏の準備も着々と進んでいる。昨日は特に親しい友達を数人呼んで、学校のホールで日本のプログラムの通し稽古を聞いてもらった。 大丈夫、一つ一つきちんとこなしていれば、全部終わります。 明日、ロスを発ち、日本に向かいます。

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私のブログの趣旨の再考

ブログを書き始めて、もう一年が経とうとしている。早いものである。 最初にブログを書こうと思ったきっかけはタングルウッド音楽祭に招待研修生として参加することが決まり、その毎日の活動の記録を自分の為に残すと共に、そう言う素晴らしい音楽の探求の場のことを私の体験を通じて一人でも多くの人に楽しんでほしかったからだ。 私が音楽の道を歩む人生を続けていられるのは、色々な人が私を養育し、私を信じて支援してくれたからだ。そう言う人は、私の夢を買って、私に夢を託してくれているんだと思う。だから私がお返しに出来ることは、その道を歩む過程で得た成果を、演奏や文章や考動を通じて披露することだと思っている。コルバーン学校での4年間も、去年に続いて今年も招待されたタングルウッド音楽祭での研修生としての夏2か月も、世界的に有名な音楽家たちとの共演や、レッスンで毎日が充実している。また、私は演奏をするために普通の人が行かないような世界の僻地に旅行したり、不思議な出会いをしたりする。私がそう言う好運に恵まれたのは本当に色々な人の助力と、それから偶然(13の時の父のNYへの転勤や、色々な先生、音楽関係者との出会い)無しでは在り得なかった。その全てに対する感謝の表現、そしてより意識してそれぞれの有難い経験を自分の記憶に留め、これからの自分の成長の糧にするために、これからもブログを書いていきます。 時には書くために書いてしまうことも在るし、こうして毎日書いていると、私生活のことについて言及したくなったりもするが、あくまでこれはプロのピアニストとしての私の修行と活動の記録と公表、と肝に銘じて、これからも書いていきます。 いつも読んでくださってありがとうございます。これからもよろしくお願いします。

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修羅場のショパン

ここ数日、修羅場を経験した。 私はLAに在る学校からも全額奨学金のオファーを受けたのだが、それを蹴ってヒューストンに行くことにした。 それを私からの個人的な拒絶と感じた何人かの友達や、音楽関係者と非常に感情的なやり取りが何回かあった。 私だって、LAには郷心が付いている。 去るのは辛いし、自分の決断が本当に正しいのか疑問も不安もある。 だからつい声を高らげてしまう。 そして普段ならお互い笑い出してしまうようなくだらない水掛け論を 本気になって凄い時間とエネルギーを費やして延々と繰り広げてしまう。 むしろ喧嘩別れした方が辛くないから喧嘩してしまうのかも知れない。 一人で身も蓋も無く泣いたりした。 人と居る時は大丈夫なのだが、一人だと泣けてしょうがなかった。 SOSを受けて友達が一緒に居てくれるのだが、練習と睡眠は一人で無くてはできない。 寝入りばなに何度も泣きだして目が覚めて、眠れない日が二晩続いた。 練習しようとしても涙が出てくる。 それでも段々落ち着いてきて、泣く回数が少なく成って来て、面白いことに気が付いた。 他の曲は大丈夫なのに、ショパンになると泣けてしまうのである。 なんでだろう。 ショパンはやっぱり何か特別なんだと思う。 ちょっと垢ぬけない泥臭さが時として在るけれど、それが人間的なんだと思う。 実直と言うか、本当にストレートに感情的なのかなあ? 今はもう大丈夫。今日は泣かずにショパンも弾けました。 皆とも仲直りしたし。 私はコルバーンで、本当に親しい友情を培ったし、色々な人に本当に良くしてもらった。 去ることをそんなに怒ってもらえるなんて、光栄だと思う。

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