映画「ルーシー」を観ました

数日前のブログにも書きましたが 何時間も映画の予告編を次から次へとYoutubeで見てしまった晩 しまいには色々な映画がごっちゃになって来る中で一つだけ際立って 「絶対観たい」と思った映画を今日観てきました。 「ルーシー」です。 何故そんなに強く惹かれたかと言うのはむしろ勘的なものですが、 敢えて説明をするならば 1.演技派女優のスカーレット・ジョハンソンがアクション映画に出ている。 (クララ・シューマン系の私が今リストの『ラ・カンバネラ』を練習しているように) 2.脳の許容量を全て使いこなす女性、と言う設定に憧れを抱いた。 3.今模索中の「超絶技巧」の練習に役立ちそうに思えた。 技術的に難しいパッセージを物凄くミスタッチしてしまう時とそうでない時がある。 違いはちょっとしたこと。 肉体的、心理的、そして技術的な要素、 そして集中度と言う要素が在ります。 この集中度と言うのに、今物凄く注目していて、 この映画で何かヒントを掴めそうな気がしたのです。 う~ん、期待以上に凄い映画で、しかもとても私に役立った。 今、燃えています。 人間は脳のキャパシティーの10パーセントしか使っていないと言われています。 それが20、40、50、そして100パーセント使えたらどうなるのか。 スカーレット・ジョハンソン演じるルーシーは 麻薬を投与されて、意図せずしてそこまで到達してしまいます。 脳力がどんどん増すにつれ 「人間的で無くなっていくように感じる。 それまでの感情から遠く離れていく感じがする。 欲望が無くなる。死をもう恐れない。」 と、まるで禅僧のようなことを言います。 私は全くの凡人ですし、麻薬もやりませんが、 でも音楽を通じてこういう領域を垣間見ることがある、と思っています。 もう比べるのもちゃらちゃら可笑しいのかも知れませんが、敢えて。 映画:脳20パーセントの段階で、ルーシーは自分の体の全てをコントロールできるようになる。例えば、運動能力、メタボリズム、自己治癒能力、感覚の鋭敏化など。 演奏家:どんなに風邪を引いていて咳も鼻も止まらなくても、演奏中は出ない。花粉症でもくしゃみが出ない。すっごく眠くてもあくびが出ない。眠いのも、風邪で気分が悪いのも、花粉症で鼻がむずむずするのも、全部忘れてしまう。さらに、感覚が鋭くなる(遠くの音が聞こえる、人の気配に敏感になる、など) 映画:脳40パーセントで他の人を操れるようになる。(テレパシーとか、催眠術みたいに自分がさせたいことをさせられる、とか) 演奏家:演奏が上手く行っている時、本当に聴衆の呼吸とか、心拍数とか、呼吸の速さを、音楽と一体化させられる(と、思う―しかし、実際に医療現場で乱心拍の患者に音楽を聞かせるて、心拍を一定化する、とかリハビリ中の患者に音楽を聞かせて運動能力を高める、等と言うことが行われている) でも、確かにスカーレット・ヨハンソン演じるルーシーは 脳力が高まるにつれて、無表情に、冷たく(冷静に!?)なっていく感じがする。 ルーシーは物裡も数学も究極的に全てマスターしてしまう。 そして「でもこの知識をもってどうすれば良いのか、わからない」 とモルガン・フリーマン演じる脳科学者に相談する。 「伝達しか無い。人間、生物、そして細胞の、究極的な存在意義は伝達のみ」 と言われて、まあそうするのです。 (大丈夫、ここまで言ってもまだ全然映画の種明かしはしていません) 私に出来ることも、この音楽を通じて垣間見る、私自身も上手く説明が出来ない、 この超越的な「在り方(State of Being)」を 自分が音楽を通じて垣間見ることができるなら、 音楽の演奏を通じて他の人にも垣間見る機会が伝達できるかも、と信じるだけです。 奮い立ちました。 勇気付けられました。 そして、この主人公が女性、と言うのも、面白い。 なぜ、敢えて、女性、なのか。 私はその選択を多いに支援しますが、 でも、今の世相を反映しているようで、面白い。

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