July 2014

教える喜び

私は、音楽家としての使命の一つには、 世界での音楽の在り方の向上に出来るだけ貢献する、と言うのがあると思う。 それには勿論、志を同じにする若い人に 自分が培ってきたものを惜しみなく全力を尽くして託す、と言うことも含まれる。 私のブログを見て、私のことを知ったと言う、 驚異的に精力的な自己向上心を持ったR-さん。 私が帰国翌日に行った三鷹でのサロン・コンサートに埼玉から出向いてくださって その後レッスンを希望して下さった。 私は今まで日本にいることは演奏活動に専念して 教える、と言うことをしようとしたことが無かったのだが、 それが悔やまれるほど、私自身も多くの刺激を受ける 充実した濃い時間となった。 R-さんから伺う日本の音大事情、音大生事情、そして留学事情には、 私が知らなかった物が多々在って、 改めて音楽を志す、と言うことのチャレンジと、 それに本当のチャレンジ精神を持って挑む若い人たちの熱い向上心。 私がもう忘れかけていた、音楽とは何か、自分とは誰か、 自分を自分にしたる音楽と自分はどうやって付き合っていけば良いのか、 西洋音楽を志す東洋人が、生まれ育った故郷を出で西洋に音楽修行の場を移すための勇気、 など、私自身がちょっと前に悶々と考え込んだ問題に直面している後輩が 私を信頼してアドヴァイスを求めてくれる、 そして私自身が助けになると信じられるアドヴァイスを与える経験がある。 その全てがとても嬉しくって、張り切ってしまいました。 これからは日本でも帰国のたびに私ができる指導を行っていく機会が増えると嬉しいです。 今回の帰国は後もう5日ほどとなりましたが、 次の帰国は2月中旬から下旬にかけてを予定しています。

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日本人ピアニストとして観る日本文化

実家で暮らしていると、毎日朝の連ドラを観ることになる。 私は飛び入り参加なので、最初は付き合いで「ながら鑑賞」しているが、 その内一緒にはまりまくって、用事で観れない日はちゃんとDVDで鑑賞して、 次の日遅れを取らないように、努力をするまでになる。 「花子とアン」は今までの私とは違った、特殊な楽しみ方もしている。 着物が面白いのである。 私の新発売アルバム「ショパンToジャパン」に起用する写真を撮影するために、 私はヒューストン在住の日本人のA-さんとM-さんにお世話になって 着物を着付けていただきました。 A-さんは素晴らしい着物のコレクションをお持ちで、 色々な生地に触れ、色使いやデザインを鑑賞して、 そして実際に着物を着て歩き回り、色々な場所でポーズを取っている内に 日本文化、日本の女性美などに思いを馳せるに至りました。 決して実用的ではない、そして特殊な歩き方や姿勢をジンワリと強要する、 しかし、女性のうなじなど、西洋では見過ごしがちな、 性的と言うよりは、母性的な美しさを強調する(と私には思われる)着物。 その着物と中着や帯のコンビネーションが非常に面白い。 普通の感覚ならかなりのミスマッチな物が 特に登場人物の気持ちが揺れているシーンや、意思のぶつかり合いのシーンでは起用されていて、 誰が決めているか知らないけれど、衣装の方とお話ししたい!と思います。 着物、もっと体験してみたいけれど、 そのお値段、そして非実用性から言うと、 やっぱり高嶺の花かな~。 あの袖、あの重さでは、絶対ピアノは弾けないし。 たすきがけしたら、弾けるかな?

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大健闘!大成功!

自分で満足できる演奏、と言うのは滅多に在りませんが、 たまに在ります。 昨日はそうでした。 演奏した後の夜と言うのは満足しても、不満足でも 興奮状態でその夜は眠れないことが多いです。 でも、昨日は来週末のソロ・リサイタルに備えて、 メラトニンを自己投入。 ぐっすり眠りました。 そのせいでしょうか? 今日は、にやけが止まりません。 いや~、音楽人生の醍醐味! 楽しい共演者と、舞台裏でも舞台上でも大笑いや、笑みを交わしながら 本当にサポートし合って、それぞれの最高に近い演奏を引き出しあい、 聴衆の方々も一体となってくださっているのが その一人一人の笑みや、うなづきや、相槌、 そしてアンコールの時の手拍子や大合唱で 本当に心のそこから実感できる素晴らしい演奏会になったのでは、と自負しています。 在外の私。 そして滞日中は自分のリサイタルとの掛け持ちで、 日本に居ながらまだお味噌的な存在を許されているスカピアメンバーの私ですが、 この私だから出来る、チームメートの讃えをここで表明させて下さい。 皆凄かった! そして特に久美ちゃん。 宮川久美さん。 リーダーとして、事務を一手に引き受けて、 私はそのダイナミックな、太っ腹でエネルギーたっぷりの久美ちゃんに 心から脱帽します。 皆、ありがとう! 聴衆の皆様も暑い中、熱いサポートをありがとうございました!

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スカぴあ本番前日です!

いよいよ、スカぴあ2014、本番前日です。 http://www.sukapia.com/ スカぴあ本番は毎年長丁場! 去年までの13時半開演、21時終演(中休み2時間)は 今年は実験的に13時半開演、18時半終演の短いヴァージョン。 それでも当日リハーサルは朝の10時半開始、 と言うことは会場入りは10時15分。 そして本番後のスカぴあスタッフ、サポーターの皆様との打ち上げの時間も考えると 一日プロダクションです。 今日は帰国して久しぶりの予定なしの一日。 ゆっくりして、ジムに行って、買い物ぶらぶらして、個人練習をして… 本番当日は食べる、食べる、食べる! あんころもち、弁当、差し入れのお菓子、栄養ドリンク… 良いとされるもの、精がつく、とされるものは全部、飲み食いします! でも、最終的にやっぱり乗り切れるのは、楽しいから。 舞台裏ではいつも笑いが途絶えません。 忙しいし、緊張するし、ドレスは何度も着替えるんですけれど、 それでもやっぱり、楽しみにして下さっている聴衆の皆様、 そして応援してくれている家族やヴォランティア・スタッフと一緒に リハーサルの成果、そして一年の成長を喜んでもらえる場がある、 と言うのは本当に幸せ。 そして志を共にする仲間と一緒に音楽、そして音楽会を創り上げる充実感。 笑いたくなるのも、自然なのです。 さあ、明日を楽しみに、今日もしっかり過ごします。

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船橋、銀座、後楽園

昨日は色々な会合のため、船橋、銀座、後楽園と回る一日となりました。 それぞれ本当に刺激の多く、楽しく、色々な意味で勇気付けられる会合だったのですが、 今日は東京の違う地域について書きます。 面白い! 電車で1時間以内の東京都内であるにも関わらず、全く違った雰囲気と文化。 私は普段そう言う観察をする心の余裕無くポイントAからポイントBまでまっしぐらなのですが、 昨日は観察を楽しむ心の余裕を持って歩き回り、本当に楽しみました。 後楽園があんなに行楽地だったとは! ジェットコースターで人がキャーキャー声を立てていて、いかにも夏休み! そして「いかにもアベック」カップルが楽しそう! 銀座は「お金がある人が行くところ」と言う感じです。 お洒落ですが、ちょっと冷たい感じ? でも、そこで足を投げ出して座り込む小学生低学年の子供を注意することもしなく 大声で中国語で楽しそうに会話する観光客が、 なんとなくそのよそよそしい美しさをコミカルに中和している感じで面白かった。 船橋はいつも電話で通過するだけでしたが、これも都会ですね。 帰り道、銀座の駅で忙しい雑踏の中に静かにたたずむ活け花のディスプレー発見! 一人、その前で20秒ほど立ち止まって、日本を噛み締めました。

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