July 2014

漫画「指のオーケストラ」

私は子供の頃から本が大好きで 熱中すると周りの音が聞こえないくらい、 名前を聞かれても気が着かないくらい熱中してしまう癖が在りました。 芥川龍之介の「地獄変」を読んでいるときは、 下車するはずの駅をはるかに乗り過ごしてしまったことがあります。 私のは主義無き乱読で、面白くない時はそう言う熱中こそしませんが、 小説、短編集、エッセー集、雑誌、漫画、なんでも読みます。 日本に帰ってくるとご馳走は図書館で借りてくる漫画です。 我が愛しの妹が私が好きそうな漫画を予約しといてくれるのですが、 自分で図書館に出向いて物色するのも楽しいです。 私が漫画を読んでいると、母はいい顔はしませんが、 私は日本の漫画は立派に文学、文化、芸術だと思っています。 この間そうして借りてきて、思いがけずぼろぼろ泣いたのは 山本おさむの「わが指のオーケストラ」です。 題に「オーケストラ」とあるので、何となく「音楽関係かな~」と思い、 内容を確かめずに借りたのですが、 高橋潔と言う、実在の人物の生涯を元にした大正から昭和にかけた物語でした。 高橋潔青年は、クラシック音楽を愛し夢見るのですが、 色々な事情から聾唖学校の先生となり、 当時、様々な差別や誤解から来る抑圧の対象になっていた聾唖者たちの代弁者として 日本に置ける手話教育の第一人者となる、と言う話しです。 音楽を志した物が、音が聞こえない人たちにコミュニケーションを試みる時、 音楽の本当の意義について考え直す、 そして人間、言葉、社会、と言うモノに対して 自分なりの新しい見方を一つずつ確立していく。 そのプロセスに本当に共感すると共に、 聾唖者として生まれてきた人たちが歴史的にいつも犠牲となって来た 心無い差別やいじめが本当に痛いほど共感してしまい、 泣きながら一晩で4巻すべて読みきってしまいました。 お勧めします!

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スカぴあ壮観!

昨日はスカぴあのメンバー四人と スカぴあオーディション合格者5人(連弾『TAMAMAMA』、と高校生一人、音大生二人)、 合計9人のリハーサルがありました。 音大生の大学生活の話しは本当に面白かった。 音楽大学と言うものは私はアメリカで行ってしまったので、 日本の音大がどんな物か余り知らないのが実情です。 その現実には驚くことも多々在って新鮮です。 スカぴあは色々な大志を抱いて始まったグループです。 ―地域浸透したクラシック音楽 ―横須賀で夢見る人たちと応援し合う関係を築く ―孤立しがちな若いピアニストに共演の楽しさと協力の大切さを体験してもらう。 ピアニストと言うのは、本当に孤立しがちです。 ソロ曲を勉強して育つピアニスト。 ほぼ最初から伴奏と共演して音楽演奏を始める他の楽器とは全く違います。 しかもオーケストラにも加えてもらえず、 特に日本では室内楽を弾く機会も非常に少ない。 小さい練習室に一人で引きこもって、一日何時間、週に何十時間。 社交性にさえかけてくるピアニストも多いのです。 しかも日本では、音楽学校でさえ、公共演奏の機会が非常に少なく、 演奏や共演と言う、音楽をシェアする喜びをほとんど知らずに かなりのレヴェルまで練習のみで成長してしまうのが現状です。 そう言う現実を少しでも変えて行きたいと思った スカぴあメンバーたちが オーディションを始めたのです。 今までは、音大生までの「スカぴあ・ジュニア」の枠しか設けていませんでしたが、アマチュアの方(音楽で生計を立てていないと言う意味です。その中には音大卒業の肩などもいらして、本当に立派に演奏されます。)にも同じような現状があることが判明し、シニアの部門も今年から設けられました。立派に合格されたのは、ママともの「TAMAMA」。素晴らしい演奏をされるデュオ・チームです。もう、スカぴあ・ジュニアと呼べないので「スカぴあ名誉隊員」! 昨日初めて全員の顔合わせでしたが、皆目がきらきらして、 本当に「うまくなりたい!」、「音楽をもっと知りたい!」と言う気持ちが湧き出ていて、 むしろこちらが触発されてしまいました。 音楽で生計を立てるようになると、 音楽と金銭計算が絡まりあってしまって 下手をすると、お金儲けのためのアルバイトで弾く仕事と 本当に音楽にこだわって企画したはずの演奏会が 忙しさの余りごっちゃになってしまったりします。 そんな私を戒めてくれるように、 音楽を志す人たちは本当にまっすぐピアノを弾いてくださいって、 私は姿勢が正しくなる気がしました。 ありがとう。

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家族との幸せ

平田家の団欒は大抵、外食か、家で一緒に映画鑑賞をする事です。 昨日の夜は両方!至福のときを過ごしました。 先週半ばの母の誕生日を祝うために、 まず父が家族を品川大飯店という中華のお店に招待してくれました。 平田家は私の幼少時代の6年間を香港で過ごしたのですが、 香港時代に食べた中華と雰囲気を彷彿させた!と 父がお仕事関係で行ったお店に連れて行ってあげたい!と言ってくれたのです。 菜食主義の私のために父が予約の際電話をして確かめてくれました。 お店に着いたら、料理長が出てきて、私が食べられる物、食べられない物を確認してくれ、 両親と妹が注文したコースと同じペースで菜食のコースを私のために考えてくれたのです! その心遣いが本当に嬉しかった。 そしてまた凄く美味しかったのです。 私は正直、今回だけはちょっと肉食がうらやましくなるかな、と思っていたのですが、 むしろ私の菜食主義コースの方が美味しかったかも! 1.前菜のゴーヤの甘酢漬けはマリネしてあるのになぜ、と思うほどカリカリで その甘酸っぱさは物凄く新鮮でした。 2.野菜スープには、筍や人参などが上品な細切りになって彩りも良く、しかも歯ごたえが残るほどなのですが、お出汁がしっかり出ていて、本当に美味しかった! 3.卵がとても美味しい、ふわふわの大盛になって、これも筍や色々なお野菜が入って出てきました。 4.お豆腐としいたけと緑野菜のあんかけ!あんが本当に美味しくって、家族にも大好評でした。 5.シメジ、エリンギ、えのきなどのキノコと豆などが軽く焦げ目が付くくらい炒ってあるもの。こんなに少量の炒め物を私のためだけに作ってくださったのが勿体無いのですが、熱々出来立てで、キノコ類が申し分ない日の通り加減でしゃきしゃきで、最高! 6.野菜チャーハン!レタスなど、意外な野菜がしゃきしゃきして、きれいに油が一粒一粒をコーティングしているもちもちご飯と素晴らしい対照を成していました。 7.杏仁豆腐 皆がコースだけど、私だけは野菜一品料理でも取るのかな~と思っていましたが、 料理長の心のこもったおもてなしで、家族で本当に楽しく思い出に残るお食事が出来ました。 料理長さんに、箸袋をひろげて、裏に「ありがとうございました」と書きました。 私の菜食主義を尊重して、それでも家族と団欒の時を与えてくださって感謝します。 その後、家でアウンサンスーチーの映画を観ました。 「The Lady」と言う映画で、圧迫的な軍事政権に反対して民主主義を掲げ、 度重なる自宅軟禁や、イギリスにいる家族からの隔離などにも耐えて 活動を続けている様が描かれる2時間半の映画。 最初だけ見て就寝、と言っていましたが、 平田家には珍しく夜更かしして全部見てしまいました。 私も、ああいう風に使命感の元に凛と在りたい、と思いました。 とても良い休日でした。

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生徒募集!

私は音楽が大好きである。 練習室に一人でこもって何時間も練習するのも、勿論好きだ。 なんと言うか、瞑想しているような、非日常的な境地に入り込める。 でもやはり音楽は、私はコミュニケーションの手段だと思っているし、 本当の音楽の醍醐味はシェアした時に味わえる、と思っている。 音楽をシェアするのは演奏に限らない。 音楽談義、そして共演、そしてレッスンも立派な音楽シェア! 私は今拠点にしているヒューストンでも勿論教えているが、旅行が多い。 日本は一回の滞在につき、一ヶ月前後の滞在。 そしてNYも最低2週間の滞在が一年に一、二回。 さらにこれからパリにもしょっちゅう行くことになりそう。 これ等の地理で、私にレッスンを受けてみたい、と言う方、いらっしゃいませんか? ピアノを弾かれない方でも、昔からずっと聞いてみたかった音楽に関する質問や、 体験型初心者レッスン、さらに音楽に関する会話、講義、留学相談、など。 ご興味がおありになりそうなお友達にも是非ご紹介ください! 受付中!

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日本の美味

日本ではお陰様で本当に美味しく、健康な物を沢山頂いています。 10歳の時肝臓を患った私のために 母は食品添加物を避けるべく味噌もうどんも全部自分で手作りを始めました。 生活クラブに入会し、低音殺菌の牛乳から自然食品の色々を入手して、 全てを手作りしてくれました。 『食』が『愛』の形と考えられるように成ったのはその頃でしょうか? その前なのでしょうか? 香港で育った私は乳幼児の時から口が肥えていて 母が鶏でちゃんと鶏がらスープを取って作ったおかゆはいつまでも食べるのに、 コンソメで作ったおかゆは口から出して、絶対飲み込まなかったそうです。 外食がとても安かった当時の香港で私達家族は、 飲茶やフランス料理が沢山の食べ歩きをしました。 私はいつもレストランからの帰途、父母の顔を覗き込んで 「おいしかったね~」「おいしかったね~」と確かめるのが大好きで、 今でもその思い出は、幸せな気分になります。 今年の一月から菜食主義になった私は 会食のたびに家族や友達に色々考えさせてしまいますが、 みんな色々工夫をして、一緒に私が食べられる物を考えてくれます。 昨日は、私の日本での演奏活動一年目からずっと熱心に応援くださっている Nさんご夫婦のところにお邪魔し、 とっても美味しいイタリアンをご馳走になりました。 ピザもパスタも本当に美味しかった! イタリア料理は結構菜食が簡単に出来ます。 その後、こだわりのパン屋さんに連れて行って頂いて 究極にこだわりの小麦粉に塩と少々の砂糖と、酵母だけで焼いたパンを購入! 今朝家族で食べて、その美味しさにびっくりしました。 日本は和食は勿論、本当に全てが気持ちがこもって美味しいです。

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