ルネッサンス・ウィークエンドとヨーロッピアン・ヤング・リーダーズという二つの協議会を経て、色々と考えるきっかけを頂きました。
哲学・歴史・政治・国際社会・気候変動・人種差別・フェミニズム・平和・平等・経済・IT・データ・教育・宇宙開発・自然資源・NPO・NGO・国際機関…色々な専門分野で輝かしい業績を上げられた方々に混じって、私も「音楽の効用を取り入れることで、より健康で幸せな社会を」という観点から色々意見を述べさせていただきました。
私はこの二つの協議会に出席するに当たり準備段階と出席中はほぼ全くピアノには触っていませんでした。どちらの会の主催者からもコロナ禍の規制などの関係でピアノを準備したり、ピアノの周りに人を集めることが難しいという事で、今回は演奏は無し、という事で同意していたのです。ところが最終的にどちらでも、結局少しだけ最後に演奏をご披露する事に成りました。この時の感情の高まりと皆の一体感というのが凄かったのです。正直(もう演奏を諦めて、音楽の社会効用を謳うことだけに専念しようか)と思った時もあります。特にコロナ禍で演奏の機会が減り、オンラインでのワークショップやプレゼンが中心になっていましたから。でも、今回の経験で私のメッセージはやはり音楽そのものに根付いている、と気が付きました。演奏しなくなったら私の言葉は上滑りをする、と実感したのです。
ルネッサンスウィークエンドの最終日「どうしてもマキコのピアノを聴きたい!」という参加者が集まって、何とこのヴァンでアップライトが運ばれて来ていました!「プロのあなたには、アップライトでは物足りないかもしれない。取り合えず試し弾きして下さい。」私には本当に寝耳に水で、びっくりしたのです。でも最初にゴルトベルグのアリアの前半とショパンのエオリアンハープを弾いたら、久しぶりのピアノが本当に気持ちよくて入り込みました。そして気が付いたら後ろに皆が集まっていたのです。
四日間真剣に協議し合った最後の夜だったから、この時の皆の高揚感や一体感には色々な理由があったと思います。でもコロナ禍で「ハグや握手は控えて下さい」というルールを4日間守って来た皆が、私の演奏の後、ハグの嵐になった、その暖かい感情はやはり音楽の効用もあったと私は思います。そして多分、私が一番皆をハグしまくっていました。もう愛情ホルモンが全開!という感じで感動しまくりだったのです。(注:この会の参加者は皆ワクチン接種済みで、会の初日にその場でPCR検査を受け陰性を確かめていました。更に、この会の後感染者が出たという報告はありませんでした。)
そしてヨーロッピアン・ヤング・リーダーズの最終日にもピアノを弾いて、ズーム越しにも人間通しの繋がりを実感できたことはブログでも書きました。
演奏と音楽の効用のメッセージを同時進行で発信するために今、ピアノヴァンの起用を本気で考えています。
お疲れ様です。
ピアニストの論説は、理解できたけど何かが足りないと思っていた。
やさきに、何かがピアノから溢れてきた。
旋律が心のなかを駆け巡り、思考と芸術が一体となりました。
きょうは、敬老コンサートへ行きました。
出演は、「ジョーズカルテット」2年ぶり逗子なぎさホールでの開催でした。
ライブコンサートに勝るものはありません。
編成は、ピアノ、ヴァイオリン、チェロ、クラリネット、サキソフォーンでした。
小川久男
ライブの一体感にはパワーがありますよね。
真希子
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