正義は勝つ

人間観察ーお世話になっている捜査官

今回のストーカーの一件で、警察官とか検事とか捜査官とか社会福祉の人とか 今までテレビでしか見たことが無かった職種の人に沢山お世話になることになって 分かったことは (皆、おんなじ人間なんだな~。 生活も、気分も、性格もそれぞれ在って、 それぞれの知識や専門やできることにも限りがあって、 不平も不満もあって でもその中で何とか自分にできる一番良い仕事、良い暮らしをしようと頑張っていて 愛しいな~)と言うことである。 その中で一人、女性の捜査官で面白い人がいる。 小気味が良いほど無愛想・ぶっきら棒。 「質問はそれだけですか」と聞かれて「ハイ」と答えると、 ガチャンと電話が切られてしまう。 でも仕事はきちんとしてくれるし、電話もメールもすぐ帰ってくる。 そして時たまびっくりするようなショッキング・ピンクの口紅を付けて出勤してたりする。 そんな彼女にどうしても会わなければいけない要件があった。 朝の6時を指定されて、行ってみたらば彼女は別件の捜査で徹夜をした後だった。 カフェインの飲み過ぎて、 普段の彼女からは想像ができないような人懐こさで私の件に関して色々おしゃべりしてくれ 高笑いをしたりして、なんだか旧友のようだった。 しかしその次の日は 「要件はそれだけですか」「ハイ」ガチャン。 昨日の夜は急用で、電話がかかってきた。 結構入り組んだ話しになったのだが、突然 「9時までは遊んでいいけど、9時には絶対就寝だからね!分かった!さ、遊んで」 と電話口でどなられ、私に言っているのかと思った。 子供が二人いることさえ知らなかった。 話しを進めていると、また突然 「いいよ、フラフープでも。なんでも良いから、早く遊んで。お母さん仕事中でしょ。遊ぶ時間はあとちょっとしか無いよ!」 とまた叫び始める。 何だかほっこりしてしまった。 ありがとうございます。

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笑うが勝ち!

何をしていても、笑うと言うことは大切だと思う。 練習中でも、論文のための文献を読んでいても、 笑えることは一杯笑う! それが私の人生哲学です。 失笑とかも良いのですが、やっぱり一番良いのは面白がって大声をあげて笑うことだと思います。 なんでおんなじ所二回続けて間違えちゃったんだろう!ワ~ハッハッハ!次はちゃんと弾こう! え~、リストって批評家に手回しして、自分の批評をほぼ自分の言葉で書かせてた! ワ~ハッハッハ!リストって案外器が小さいね~! それでそれを読んだ音楽歴史家がそれを全部真面目にとって リストがベートーヴェンのリヴァイヴァルをしたと誤解した!ワ~ハッハッハ! 困るじゃん。もう書き終わった一章目、直さなくっちゃ。 笑うと距離ができる。 等間隔で全ての物事が判断できる。 ストーカーの事も、達観しなきゃ。できること全部やったらあとは笑うだけ。 え~、検事に話せって?ワ~ハッハッハ!やってやろうじゃない! こんな珍しい経験ができて得しちゃったよ。 警察に調書を取らせろって言われて朝一で電話したけど、12時間後にやっと来たよ。 ワ~ハッハッハ!警察も忙しいんだね、ご苦労さん。 今日はレッスンとか無くて良かったよ。練習と論文、おかげで缶詰で頑張った! 笑い飛ばすぞ!笑うが勝ちだ!

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嘘をつく子。

木曜日はある幼稚園から高校までエレヴェーター式のある学校でピアノを教えています。 授業を受けている子供たちを教室まで迎えに行き、 レッスン室まで一緒に歩いて30分のレッスンをした後、 また教室まで送り届けます。 2年生のSちゃんは楽譜を忘れる常習犯。 そして、なぜ楽譜を持っていないのか、なぜ練習が出来なかったのか 実に想像力豊かな嘘をつきます。 今日のは傑作でした。 私がSちゃんを迎えに行くなり、息せきって話し始めたのがこちら。 Sちゃん「私の家のカレンダーはすでにもう2016年のになっちゃってるの。 曜日が違うから紛らわしくって… 昨日は曜日を混乱して、教材を忘れて学校に来ちゃった!」 私は大笑いしようかどうしようか、一瞬迷ってからおごそかに言いました。 「それは、嘘だね」 Sちゃんは一瞬固まってから私の目を凝視したあと、うつむいて黙りました。 「今日は楽譜は持ってきたの?」 Sちゃん「ロッカーにあると思う」 二人で黙りこくってロッカーまで歩きます。 そしてやっぱり案の定ロッカーに、楽譜はありません。 「ロッカーにあると思うって言ったのも、嘘だったんだよね」 Sちゃんは私の目を見た後 「はい、嘘をつきました」と私がびっくりする深刻さで告白します。 「今学期の目標は何にするってお約束したんだっけ?」 Sちゃん「…嘘をつかない…」 私は貴重な30分のレッスン時間の10分を割いてお説教をしました。 (まあ、どうせ楽譜なかったし、練習もしてきてなかったんですけれど) 「嘘をついて一番傷つくのは、自分だよ。 誰にも、言うことを何にも信じてもらえなくなって、寂しくなるのは自分だよ。」 Sちゃんは神妙に聞いているけれど、あるいは聞いているふりをしているけれど、 でも来週もきっとウソをつく。 私は何をしてあげられるのだろう。 どうしたら、気づかせてあげられるのだろう。 ウソってなんだろう? ウソなんてついても結局寂しいだけなのに…どうして人はウソをつくんだろう。 私のストーカーは、私としばらく婚約していた間に私にさまざまな嘘をつきました。 結局いつかはばれるのに。 その中で、今でも一番心が痛むウソが家族背景についてです。 自分の両親は本当に人望高い、素晴らしい美女美男で、 6人兄弟の中でも彼は一番かわいがってもらって兄弟たちにねたまれるくらいで、 その中でもお父さんは特に目に入れても痛くない可愛がりようで… そう言う話しを涙を浮かべながらしていた彼の父親は、 実はアル中で、酔っぱらってはお母さんを殴って、 ついにはお母さんに離婚されていたのです。 でも、自分の過去を否定するためだけのウソでは無く、 私腹を肥やすためのウソも沢山の人に多くついてだましていた彼は、 私にとってはもう人間の皮をかぶった宇宙人としか思えない、遠い存在になりました。 一時は、信じようと本当に努力をしたのだけれど。 そう思っていたら、ある映画を思い出して、愉快な気持ちになりました。 「嘘」と言うものが全く存在しない世界で、 一番最初にウソをつくことを思いつく主人公の話です。 「嘘」が全くない世の中と言うのも中々つらい物なんです。 初対面の人に「あなた、あんまり格好良くないわね」とか。 仕事の同僚に「お前、大嫌い」とか。 そんな中、見た目で差別を受け、仕事を失って家賃が払えない主人公が 銀行で、自分の口座にないお金を引き出すことを思いついて「嘘」が始まります。

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