音楽人生

心を合わせる=耳を澄ます。本番前の覚書。

今日の本番はRiver Oaks Chamber Orchestraの 室内楽〝Unchamber”のシリーズ、シーズンフィナーレ。 River Oaks Chamber Orchestraはアメリカ中から そのユニークな演奏会概念で注目される室内アンサンブルで、 創始者のAlecia LawyerはMusical Americaの 「もっとも影響力のあるアメリカの音楽家50人」の内30位目に選ばれている。 2005年に始まって以来54曲の委嘱作品を世界初演したり、 子供を持つ親が気兼ねなく演奏会を楽しめるように 演奏会中に保育所を設け、その中で音楽に関する子供向けのクラスを行ったり、 色々な工夫で、地域に浸透した、聴衆が楽しめる音楽創りを目指している。 そのAleciaがオーボエ、そして副芸術監督を務める主席ヴィオラ奏者のSuzanneと 三重奏で出演させていただく。 オーボエとヴィオラとピアノと言うコンビネーションは珍しい。 発音も、音色も、奏法も全く違う3つの楽器が 音をまじりあわせて一つの曲を作ると言うのは、 例えばもっと一般的なヴァイオリンとチェロとピアノの三重奏よりもずっと大変。 オーボエは信じられないような小さな穴に すごいプレッシャーで息を送り込んで発音させる。 だから発音は破裂的と言うか、出るときは「パッ」と出る。 そして音は基本的にまっすぐ。 大してヴィオラは弓の最初と真ん中と最後では自然にうねりが出来る楽器。 弦楽器の中でも特にその傾向が強い。 そしてピアノは言ってしまえば打楽器。 これ等の異色な音を溶かして一つの音楽を作り上げるためには 音響と、タイミングを上手く使う、と言うのが現実的な言い方だが、 しかし音響なんて言うのは部屋や、 その日の気温や湿度、それに影響される楽器の調子で一々微妙に変わるし、 タイミングだってお互いのその日の気分や、 お客さんの息遣いなんかで変わったりもする。 計算して前もって準備しきれるものではない。 それで最終的に、一番基本的な「聴く」と言う事に落ち着くのだ。 邪念を捨て、お互いを信頼し、音楽を愛で、 一緒に鳴らしている音、共鳴している部屋、そしてその周りの全てを、聴く。 聴いて、それを包容力を持って迎える。 本番前の覚書、でした。 良く聴いて、楽しんで弾いてきます。

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こういう日もあります。

朝6時起床。ちょっと走り、シャワーを浴びて、朝ごはん。 ふかしイモと、グレープフルーツと、ヨーグルトとバナナ。 朝9時から個人練習。 先週土曜日の独奏会の復習練習、21日に弾くソロの練習など。 10時から麻衣子さんと5月21日のリハーサル。 12時で切り上げてお昼を急いで食べる。 ローストビーフサンドウィッチと、野菜サンドウィッチと 手作りポテトチップスと、ポテトサラダ。 麻衣子さんとはいつも楽しい。 13時から15日のリハーサル。 14日に老人ホームで訪問演奏をするはずだったのが、手違いで13日に。 貴重なリハーサル時間が若干その打ち合わせにとられてしまうけれど、 でも時間が少ないから余計集中した、充実したリハーサルになる。 手ごたえあり。演奏会が楽しみ。 14時半過ぎにやっと出て来て、空港に向かう。 今日は空港で演奏する日。 15時半に、車でお昼の残りで今日最後の食事を済ませる。 16時に演奏開始なのだけれど、警備を潜り抜けたり、ドレスに着替えたり、 15時半には空港入りしないと間に合わない。 16時から45分の演奏を3セッション。 昔の学友とびっくりの再会があったり、 足を止めて聞いてくれる人のリアクションが面白かったり。 ジョップリンも、リストのハンガリー狂詩曲も聞いてもらってなんぼの曲。 空港で毎週演奏していると、色々つかめてくる。ありがたい。 麻衣子さんとも、21日のためにリハーサルを始めたYork Bowenを弾く。 この曲です。 空港の演奏を楽しく終えて帰り道、 突然20日の演奏会の曲を何も準備していないことに気が付いてしまう。 7時半に帰宅後は、今日初めてコンピューターを開きメールの返信を済ませた後、 20日用の山の様な楽譜をプリント…中にインク切れ。 …大丈夫なのだろうか。 大丈夫です!頑張るから。

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これからのスケジュールにちょっと圧倒され気味です…

これからほぼ毎週末2回以上の演奏がある。 しかも、毎週末、違う新曲を数曲弾いている… ソロ・リサイタルが一番ピアニストとしては大仕事が終わって、 それが終わったら室内楽中心だから、ちょっと楽だぞーだ思っていたのが間違えでした。 しかも、今週は引っ越し。 新居にはNJから引き取ったピアノを入れるため、カーペットの手配や色々やることが… そして毎日数時間のリハーサル。 そして、教え… でも、大丈夫! 私には沢山の協力な助っ人が居るし。 毎日、時間を大切に頑張ります!

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本番翌日:走る!絶食!論文!メール!

ずっと、このリサイタルを弾き終えたら一日ピアノから休息しよう、と決めていました。 手の疲労も心配だったし、久しぶりにピアノ一色の日々を送って頑張ったし。 本番の後の夜は眠れません。 寝入りはバタンキューなのですが、 丑三つ時に必ず目が覚めて数時間は起きている羽目になる。 久しぶりに読書をしました。 今朝は寝坊! 昨日の楽しい打ち上げで美味しいイタリアンと赤ワインを暴飲暴食してしまい、 満腹で目が覚め、落としたはずの体重は全く元の木阿弥! と、言う事で今日は健康な一日宣言! Galvestonと言うヒューストンから車で一時間南に行った海岸街で まず4キロほど海岸を走り、それからスタバでお勉強。 溜まり切っていたメールの返信に2時間ほどかかってしまいましたが、 その後久しぶりに論文用のリサーチをしました。 スタバで4時間ほど粘った後は、また軽く3キロ位走ります。 それでもお腹は空きません。 (お、このまま今日は絶食日か~)と思っていましたが、 夕刻の帰宅時にはやはりお腹が鳴り、お蕎麦と納豆で夕食。 その後は今週に備えて、食材の買い出しとぬか漬けの仕込みをして、今日は終わり! 今週は来週末の本番に向けてほぼ毎日リハーサルです。

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「『クラシック』って何⁉」世界初演、大成功‼

自分で自分の演奏会を「大成功‼」なんておこがましいかもしれませんが… でも、演奏会と言うのは決して一人で出来るものではないのです。 沢山の方のご支援ご協力があって初めて可能な「大成功」。 麻衣子さんはトーク用プレゼンテーションのためのイメージ投影のスクリーンを 文字通り睡眠時間を削ってぎりぎりまで頑張って作ってくれました。 日本人会の皆さんは本当に家族の様に受付や会計や広報や色々走り回ってくれて、 演奏後は本当に家族の様に一緒に大喜びして祝ってくれました。 ライス大学ののスタッフもしなければいけない仕事以上の色々な気配りや好意で 私を全面的にサポートしてくれました。 私は本当は今日の演奏は不安がいくつかありました。 右腕・右肩が疲労気味でリストが弾ききれるか心配だった。 ベルグもまだ十分練習してあるか、不安だった。 でも、お客様が熱心に聴いてくださって、 色々な方に応援していただいて、 ノリノリで楽しく弾ききることが出来ました。 本当に、本当にお陰様です。 ありがとうございました。

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