オーボエ・リサイタル、成功!!

本番で、一番大事で、一番難しいのは多分、平常心を保つことである。 緊張して、一番大きく変わる、のはテンポ感、リズム感である。 心臓がいつもより速く打ち始めると、テンポ感もいつもより速くなりがちだ。 自分ではいつもと同じテンポで弾いているつもりでも、実はいつもより速いことは多々ある。 難しいパッセージに来て突然(いつもは弾けるのに、なぜ急に指がおっつかないんだ!)とパニクッたりすると、 さらに心臓がどくどくして、余計悪循環である。 しかし、吹奏楽器の人には、このことがさらに直接的に演奏するんだ、と言うことを 今日改めて確認した。 緊張して、呼吸が早く、息が浅くなる、という現象は、吹奏楽器の演奏においては致命的だ。 今日は、舞台裏で今までで一番気を使った。 下手なジョークをかまし、凄くポジティブ思考の発言を思いつく限りして、 必要と感じたら一生懸命ハグをして、舞台上でもしっかり目線を交わして、にっこり笑う。 (大丈夫だよ) (さあ、一緒に美しい音楽を奏でるんだよ) (大丈夫、息継ぎが必要ならいつまでも待ってあげるよ) ニコニコニコニコニコニコ 人を一生懸命サポートしようとしていると、なんだか自分自身が強くなったような気がする。 私も、舞台上で平常心で保つのに苦労する演奏家の一人だが、 今日はジェニーに集中していて、自分の緊張は全く忘れていた。 そして結果は大成功だったのだ。 私の尊敬するアラン・ヴォーゲルからも、聴衆の皆からも一杯ほめられて、 ついでに伴奏の仕事が一杯来た。 ありがとう、ジェニー!

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