息継ぎ、息抜き

ずっとかなり忙しかったので、ブログを怠ってしまいました。 土曜日の学校のオーケストラの演奏会の副指揮、 色々な楽器の演奏の期末試験の伴奏の準備(譜読み、リハーサル、レッスン同伴、他) それからコルバーンの卒業生で、在校中仲良くしていたピアニストがコルバーンに遊びに来たので、 積もる話を夜を明かして語り合ったりしていました。 土曜日の演奏会は客演の指揮者、( (サンディエーゴ交響楽団の音楽監督で、中国出身のジャージャー・リング氏) の指揮による、 ウェーバーの「オベロン」序曲、ブルックのスコティッシュ・ファンタジー(ヴァイオリン・ソロは在校生)、 そしてシベリウスの二番、と言うプログラムでした。 4日続けて毎日2時間半のオーケストラのリハーサルを全部聴きとおし、 自分なりに少し総譜の勉強などをしたので、かなり時間は取られましたが、良い勉強になりました。 副指揮の主な責任は、指揮者に何かあった場合(急病、事故、ヴィザの問題で入国拒否される、など) 指揮者に代わってリハーサルや、本番を行う、と言うことです。 しかしこれはあくまでも建前で、そういうチャンスはめったになく、 大抵は指揮者の御用聞き(お水を持ってったり)と、 本番前の会場でのサウンド・チェックの時、客席でオケがどのように鳴っているか 指揮台に立っている指揮者に報告する(聞かれたら~出しゃばってはいけない)、位です。 ホールの音響によって、高音が響きやすい、低音が鳴りやすい、舞台の奥の音が凄く遠くなる、など 色々な癖があり、それは舞台上の人間には聞き分けることはほぼ不可能で、 だから代わりに客席に座って、副指揮が「金管大きすぎま~す!」とか言うのです。 私は本当はこんな責任のある仕事を任せられるような力量も勉強量も全く無いのですが、 たまたま学校の指揮者と、本当の副指揮者が両方ともその日演奏会があり、 ピンチ・ヒッターでコルバーンで指揮を勉強している私が、ときどきこういう大役に抜擢されるのです。 まあ、光栄なのですが、でもやはり責任重大な気持ちがして、無事終わってほっとしました。  自分の力量以上の大役を授かって、引っ張り上げられるように成長する、と言うこともあると思いますが、 やはりプレッシャーは大きいです。 伴奏も、一人引き受けると、どんどん色々な人の伴奏の話が入って来て、 気がついたら思わぬ量になっていました。 ヴァイオリン、ダブル・ベース、クラリネット、オーボエ、トロンボーンに、チューバと楽器も曲も多様だし、 社交だけでは分からなかった学友の一面がリハーサルで発見できたりして、 始めは凄く楽しかったのですが、 今は明日で全部終わるので、本当にほっとしています。 昨晩などは、最後のリハーサルの時は自分が何を弾いているのか 目も耳もうつろで分からないようの気持ちがしました。 でも、こうやって色々な楽器や色々な友達と合わせをしていて、一つ大きな発見がありました。 それは、難所の直前、伴奏しながら彼らの為に息をしてあげると、上手く弾けるのです。 チャント同じテンポで伴奏譜をしっかり普通に弾いてあげても、何回やってもつっかえるところが 難所の一拍前で、私が「す~」と大きく息を吸ってあげると、皆上手く弾けるのです。 これは吹奏楽器でも、弦楽器でも同じで、私は自分の発見が信じられなくて 確認するために何度も息をしてみたり、しないで見たり試したのですが、結果は一定。 別に彼らに聞こえるように大きな音を立てて息を吸い込んでいるわけでもないのです。  これはきっと赤ちゃんや病気の人に物を食べさせる時に 「あ~ん」と、自分も大きく口を開けてあげると食べてくれやすい、と言うのと同じなのかな? 明日(水)は自分自身の演奏の期末試験があり、その後二つ、金管の期末の伴奏があって、 木曜日はNYに向けて出発です。

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