September 2012

猛勉強で分かったこと。

演奏一筋で来た私は寝食・遊び・世情・私生活など 普通の人が「人生」とするほとんどの全てを練習と演奏活動の二の次にして来た。 もちろん、勉強もそうである。 演奏に直接関係ある勉強はしてきたが、それも限られた物だった。 今回、ルネッサンス音楽の試験勉強をほとんど始めて本気でして見て、分かったことがある。 私は今まで音楽と演奏以外のなんにも本気でしたことが無かった、と言うことだ。 今まで私は一瞬で分からないこと、脳にインプットされない情報は 自分に向かない、あるいは興味がない、あるいは関係ない、としてあきらめて来た。 でも、本を読む、何かを学ぶ、と言う事は練習と同じくらいの努力が必要だと言うことが ここに来て初めて分かった。 私は練習する時は信じられないほど同じことを何度も繰り返して、それが当たり前だと思っている。 難しい文章を一度読んで(分からない)といつもあきらめてきたことは、なんともったいなかったか! 難しい本を読むことは難しい曲を学ぶのと全く同じだ! 曲を暗譜することを思えば、歴史や地理を覚えることなんて、何でも無い! (勉強は私には向かない)と決めつけて来たけど、 私だって練習するつもりで勉強すれば結構出来るのかも知れない。 マニュアル車の運転だって同じだ。 料理だって、家事だって! 健康管理だって、運動だって! と、寝不足の頭で前向きに考えてみました。

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ルネッサンス音楽の試験勉強

この2日間で、私は多分合計8時間くらいしか寝ていない。 普段は一日8時間以上はしっかり寝ている私が、である。 試験勉強と言うのは必要悪だ。 お尻に火がつかなくちゃ、頑張れない。そして私は頑張った。 下は、私が記憶した作曲家の生死年である。 Machaut (1300-1377), Landini (1325―1397), Ciconia (1335-1411), Leonel Power ( ????-1445), Dunstable (1380-1453), Dufay (1397-1474), Binchoy (1400-1460), Ockeghem (1410-1497), Jasquin des Prez (1440-1521) 試験が終わって素手に5時間経っているのに、私はしっかりこれらの番号を記憶している。人間の記憶力にびっくりである。その他、モテット、Ars Nova, Trecento, Mensural notation, Sings of Mensuration, Isorhythm (talea, color), Mass de Notre Dame, Nuper rosarum flores, これらの定義、音楽史上の重要性、などなど一週間前には答えられなかったことが答えられる。凄い! そして私は腰を上げるのは重いけれど、必死で頑張るのは結構好きなのである。 それに勉強は確かに面白い。 例えば上記の中世末期からルネッサンス中期までの代表的な作曲家の生死年。 良く見てみると、戦争や伝染病や貧困がはびこっていたはずのこの時代に、 皆たいそうな長生きなのである。 これには色々理由が考えられる。 一つは、この時代の作曲家と言うのは伝記的な情報が少ない。 これらの年数は結構適当な場合が多い。 分からないから、長めに設定しておくのかも知れない。

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試験勉強、開始!

来週の火曜日、ルネッサンス音楽の試験勉強がある。 中世の終わり(Guillaume de Machaut1300-1377やFrancesco Landini、1325-97)から始まってとりあえずJosquin Des Prez(1440-1521)やHeinrich Issac(1450-1517)まで。 ところが引越しや、車購入や、先週末のリサイタルなどのもろもろで追われていた私は、今学期ほとんど勉強を最低限でここまで来ているのである。このままでは落第かも! 来年の秋に博士課程の最大の難関である筆記・口頭試験がある。音楽理論4時間、音楽史4時間、そしてピアノ演奏4時間、それぞれ何を聞かれても答えられなければいけない、非常に厳しい試験である。それに向けて、いまから猛勉強の仕方を身に付けておかなければ。 今夜、火曜の夜、現在7時40分。これから就寝(深夜)まで勉強します。夕飯は今、食べ終えました。これから私がすることは全て勉強のためです。 1.集中が続かなくなってきたら、まず独り言を言ってみましょう。本を音読するも良し、考えを声にするも良し。兎に角、声を出し、自分の発声した言葉を聴くことで、勉強に集中。 2.それでも集中が途切れてきたら、今度は体を動かしながら勉強。夕飯の後片付け、歯磨き、洗顔、着替え、就寝、簡単なストレッチ。そう言うことをしながらも、記憶するべきことを声にしたり、読み物をしながら。 3.そして、自分が取得した知識を少しずつ、読者の皆さんに楽しく、分かりやすいよういブログでこまめに更新していきましょう。これは自分の復習にもなるし、記録にもなるし、楽しい! よ~い、ドン!

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週末の過ごし方

週日の就寝が毎晩深夜近くそして割りと早朝に起きているためか、はたまた新生活の刺激の多さのためか、週末はかなり寝坊をしてしまう。昨日は土曜日。起きたら11時でびっくりした。金曜日の夜帰宅後から土曜日の午前中というのは一番気持ちがゆったりしている。その感覚を一時間でも長く楽しみたくて、土曜日の朝はゆっくり豪華な朝食を用意したり、外食したりする。最近のお気に入りは「IHOP]と言う店。International House of Pancakesの略でIHOP.その名のとおりパンケーキ(ホットケーキのことです)の専門店で、シロップは色々なフレーバーで5種類くらいある。と言っても、パンケーキに限らずクレープ、ワッフル、そしてパンケーキのねたを混ぜ込んでふわふわにしたオムレツなどの朝食のヴァラエティーは豊富だし、サンドウィッチやサラダなどの普通の食事も結構充実している。日本のファミレスに雰囲気が良く似ていて、店舗もとても多い。IHOPには身体障害者が多いなあ、と思っていたが、昨日気が付いたのだけれど通路の幅がどの店舗も一貫して広く、車椅子でも通りやすいのである。さらに未就学児は朝ごはんは無料とか、一般大衆の身に立って運営をしている感じ。とても親しみが持て、支援したいお店である。 そうしてゆったりと朝食を終えるともう正午はとっくに過ぎている。ここらへんからちょっとずつ現実感が忍び寄ってくる。新居の住み心地向上のためのやることリストがいやおう無しに攻め寄せてくる。さらに、新車(中古車ですけど、私の新車!)もニーズが少なからずある。家具屋、電気屋、雑貨屋、金具屋、色々な店のはしごが始まる。昨日はお店のはしごの途中に急な土砂降りに見舞われた。ヒューストンは土が粘土で水はけが悪く、土砂降りが2時間も続くとすぐに道路が洪水状態になってしまう。それを避けるための渋滞が始まる。そんなこんなで昨日は帰宅は夜の8時。 今日の午後は学校でのリサイタルである。日本で弾いたプログラム「音で描く絵」をヒューストンで披露します。ヒューストン界隈の日本人コミュニティーの方々も多く来てくださるはず。楽しみです。 ルネッサンスの宿題はまたもや後回し。今はルネッサンスの大作曲家デュファイが、この頃盛んに勉強された「演説法」に基づいて作曲したのでは?と言う論文を読んでいる。

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月・水・金のスケジュール

月曜日、水曜日、金曜日は私が「非音楽専攻のための音楽理論」を教える日です。 クラスは1時から1時50分まで。 毎朝7時くらいからクラスの準備を始めます。 一応、なんらかの形での音楽経験を踏まえた人が取るクラスなので、 基本(音符とリズム、スケールと調性)は駆け足で終わり、今は和音の授業です。 今日は属7について話します。 クラスの準備は生徒が使用する教科書をちゃんと読んで、 それと違った視点から説明しないように準備します。 自分が知ったつもりで居る音楽の基本を他の人の言葉で読むのは面白いです。 そしてそれを、とても知りたがっている人たちに、 出来るだけ簡潔に、しかし将来のために色々な解釈・発展の余地を残して、 工夫して喋るのもとても楽しいです。 私は音楽に関すること、特に音楽を人と分かち合う、と言う行為は何でも好きですが、 こういう風にクラスを教えるのはとても、とても楽しい! 10時20分には、出発して、学校に着くのは11時半頃です。 着いたら、図書館や色々のオフィスで用事を済ませたり、クラスのプリントを印刷したりして、 早めに教室に着くと、いつも生徒が2、3人早めに来ていて、質問を抱えて待っています。 この前は中国人のエンジニア専攻の女の子に 「エンジニアは女の子が専攻するもんじゃ無い。就職活動をしているけれど、肉体的にきついものや、出張を多く強いられる物が多くていやだ。自分は音楽専攻になりたい。」と言われて、ちょっと困りました。中国人の女の子でかなりピアノは弾けるようなのですが、音楽の理論的な理解はほぼ皆無で、不思議に思っていた子だったのです。それに「女だから」とか、「男だから」と言う考え方は私は個人的に避けるようにしているので(まあ、アメリカでは一般の風潮がそうですが)、まっすぐにそう言う言い方をされると、反感を覚えるより先に戸惑ってしまい、一瞬言葉に詰まりました。でも、信頼されてそう言う相談を持ちかけられるんだ、と言うことは嬉しいので、出来る限り正直に応えるようにしています。 この前の水曜日のクラスは音楽理論の主任教授が偵察に来て、 一時間の授業をしっかり最初から最後まで見てコメントをくれました。 「君の熱意は素晴らしい!教科書の例をピアノで弾いて見せることが出来るのも素晴らしい!クラス全体が君の事を好きなのが、良くわかるよ」と褒められて、凄くうれしかった。 でも、「もっと生徒たちの音楽体験に、クラスの内容を近づけて。彼らが知っていると思われる曲を例に使うとか、工夫の余地があり!」と言われました。がんばるぞ! 週3回のうち、2回は宿題が出ます。 採点には結構時間がかかります。 スマイル・マークとか、コメントとかを減らせばもう少し早くできるかも知れませんが、 でも、登校・下校時のバスや電車の中とか、色々な待ち時間などを利用して、 どんな細かい時間でも採点をする様にしていると、この朝の準備時間を採点に費やさなくて済みます。 採点も結構楽しい。 生徒がどうして間違えるのか考えると、次の授業の工夫へのアイディアが沸いてきます。 とても集中して、たまに自分がバスに乗っているのか電車に乗っているのか忘れてしまいます。 採点をしていると、一人一人の生徒の顔が思い浮かびます。 皆、それぞれ正直にがんばっていると思います。えらいな~ クラスが終わったら、自分の練習をします。このごろは練習時間がとても減っていて、一日2時間出来れば良いほうです。引越しが完了して、登校時間が半減以下になったら、もっと出来ると思います。 午後はオーケストラのリハーサルが5時から7時まであります。 今、私はレスピーギのTrittico Botticellianoと言う曲のピアノパートを担当しています。この曲は画家、ボッティチェーリの三枚の絵に触発された3楽章の曲から成る交響詩です。結構弾きっぱなしのピアノパートで、楽しいです。指揮はトーマス・ホング氏。ダラス交響楽団のアシスタントとライス大学のオケのアシスタントを掛け持ちしています。時間のやりくりが大変そう!でも大汗をかきながら、楽しそうに指揮をする、3枚目です。中国系かな?レスピーギは聖歌や、ルネッサンスなどの音楽に興味を持ち、その影響を自分の作曲に多いに取り入れた人です。去年中世音楽、そして今ルネッサンス音楽の授業を受けているので、前よりも如実に彼が取り入れた音楽の要素が分かります。 7時から、電車とバスを乗り継ぐと、帰宅は8時半ごろになります。それからお夕飯を食べて居ると、もうその後DVDとかを見て憩いの時間を作ろうと思っても、大抵DVDの最初の10分で熟睡してしまいます。

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