ヒューストン

ヒューストンに来ています。

多分私が移住したことを知らなかった同業者が数週間前にコンクール審査員の仕事を依頼して来てくれて、久しぶりのヒューストン帰省!お世話になった知人や長年の友人が懐かしく、卒業して一年が過ぎたライス大学関係者に近況報告もしたく、好機!と二つ返事で引き受けました。 現在の本拠地での大事な予定を変えずにヒューストンに滞在できるぎりぎり、11月8日真夜中到着から13日の午後出発まで。「来たらいつでも泊まって!」と言ってくれる友人の予定だけ確認して、まず飛行機のチケットを押さえます。それから知人に色々連絡を取ったら打てば響くようにみんな予定を付けてくれ、なんと内輪の小さな演奏会まで土曜日と月曜日の夜に入ってきました。本当にありがたい! 水曜日の真夜中に嫌な顔一つせずに空港まで迎えに来てくれた友達と再会を喜び合い、その夜はベッドに直行してバタンキュー。木曜日は一日ライス大学で論文指導をしてくださった教授たちに本の執筆や出版への作戦、これからのキャリアについての相談や近況報告をします。途中、ストーカー退治に多大なご協力をしてくださったスタッフや、後輩ともちょっとずつ挨拶できて、大満足。夜は友人と外食。 そして金曜日は最近なかったゆったりとした日。流行っている風邪で予定が二つキャンセルになり、残るは練習のみ!練習を終えて、夕日がどんどん淡くなるゴールデンアワーに公園を一時間強お散歩します。(「命の洗濯」ってこういうことを言うのか~)となんだか納得した気持ち。雲が流れるのを見ながら、色々な考えを頭の中に漂わせて、でも管理は放棄。リラックスです。                   土曜日の夜は友人宅でのホームコンサート。         日曜日の朝は思い出のカフェでクロワッサンとラテ。仕事をしながらの一人時間で、コンクールの長丁場への気合を蓄えます。 ラテと甘いカボチャのクロワッサンで元気を付けた後、2時から9時までコンクールの審査!皆頑張った!私もみんなに読んでもらうコメントを書くのに手が痛くなったけど頑張って書き続けました!月曜日の音楽とイタリア料理の会も和気あいあい。 その後二日は出発ぎりぎりまで色々なお友達や同僚、先輩やお世話になっている方々とのミーティングを詰め込んで、そして飛行場に直行! 飛行場でこうしてブログを書きながら、一週間の想いが洪水になって襲ってきます。 世界のどこに居ても、お友達はお友達。心の中ではいつも一緒です。    

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ヒューストン、大成功!!

17日間のヒューストン滞在は実に刺激に溢れる、充実したものとなりました。 2月4日(土)のAsia Society Texas Centerが終わるまでは気が抜けませんでした。 1月26日(金)の午後、飛行場からAsia Societyに直行して会場の責任者とミーティングをしました。一階にあるいかにも演奏会場の舞台と客席がある講堂ではなく、二階にあるEducation Centerにしたのは、もともとの計画。音響が2階の方が良いのと「伝統的な儀式よりも、音楽を通じた交流を大事にした型破りな音楽会」をイメージしたから。側面はガラス張りで竹やぶが見える。ただし、パーティーなどにも使われる多目的スペースなので、椅子は会の趣旨に合わせて並べられる。「75席くらいを用意しましょうか。」と責任者にこの段階では言われていたのが、今となっては懐かしい。 それからは演奏会まで、関係者への連絡や打ち合わせ、お茶のお稽古、リハーサルや自分の練習、そしてヒューストン時代の生徒たちへのレッスンなどで兎に角4日までかなり忙しく過ごした。そうこうしている内にチケットは勢いを増して売れ始め、「100以上席を並べると視界が遮られるお客さまが出て来られる...」と渋る責任者を「ぎりぎり一杯150席まで出してください!」と説得。 2月4日(土)はもうブログでもご報告しましたが、沢山の方々のご協力を得て満員御礼、立ち見オンリー、演奏後は観客総立ち!すべてに於いて申し分ない大成功でした。  会計が終わった今は、ご来場くださったお客様は142人、さらにヴォランティアが30人以上いたことが分かっています。会場満杯も無理なし! 下の写真では私が、会場日本人との「さくら」の斉唱の後、ブラームスが非常に似ているメロディーを用いている作品116-2の間奏曲を演奏しているところです。 次に、貧困家庭の成績優秀者の大学進学をサポートするNPO、EMERGEへのファンドレーズに関して話しているところ。日本でも最近、生活保護を否定された母子家庭での餓死被害などをニュースで読みますが、アメリカの貧富の差はもっと蔓延していて、そして極端です。大学に出す願書と一緒に出す100ドルが払えない家庭があると聞いてびっくりしました。 そしてこちらが演奏後のレセプションの歓談の様子です。ラーメン、たこ焼き、お寿司、お酒や焼酎の試飲、など皆さま本当に楽しそうに、うれしそうにしていらっしゃいました。 2月4日が終わった後は一日外出もせずに本を執筆しながらぼーっと過ごしました。 その後、お友達に会ったりしながらジョジョに回復。お友達のきんじょーさんと言う写真家に写真撮影もしていただきました。ちなみにMATIMAの写真もきんじょーさんの作品です。ヒューストンでの私の演奏活動を支援してくれて、私のホストを務めてくれているRaeさんの素敵なアパートでの撮影です。 「音楽博士御用達!」で演奏会もしました! 2月4日のAsia Societyでのイベントに「子連れでも大丈夫か」と言うお問い合わせを多くいただいたのです。「2時間、他のお客様のご迷惑にならないくらい静かに座っていただけるのなら...」とお答えしていてのですが、そうすると「じゃあ、やはり無理です...」とお答えする残念そうなお母さまたち。それをお受けして、私の生徒のお母さまが一念発起をしてくださり、中心になって企画・運営を引き受けてくださいました。 できるだけ子供たちの意見を取り込んで、楽しい!と思ってもらえる、音楽を体感できるコンサートに...と言う思いで臨みました。が、子供は手ごわい。「キラキラ星!」「イーアイ―イーアイオー!」と希望曲が次々と飛び出し、対応に天手古舞。何とかみんなを鎮めようと「横になって目を閉じて、音楽に合わせて息をしてみよう」とバッハの前奏曲を弾いたら、この通り。 (やった~、大成功!)と、「次はじゃあ、月の曲を弾きます」とドビュッシーの「月の光」を弾いて「お月様が見えたかな~。」と問いかけたら「大きなお月様が本当に大きくて、大きくて、大きくて、そして私を連れて行ってビュ~ンと飛んで行って...」とどうしても興奮の感想を私に伝えたい子が右にも左にも。感動を分かち合いたい、その熱意は素晴らしい!うれしい!対応してあげたい!しかし、待っている子もいる!しかもこれ、英語と日本語と両方でやってるんです!日本語がしゃべれない子も、英語が分からない子もいるので、そしてみんな自分の言葉で一生懸命私に話しかけてくるので、天手古舞が約2倍... う~ん、次回はもっと作戦を練って挑もう。 今回はさらに、ホストのRaeさんのネットワークで沢山の面白い方々とお会いしました。 ヒューストンの都市発展計画に深く携わった大地主の93歳の方はその豪邸を私の練習やレッスンに気前よくいつでも開放してくれました。 「どんな言葉でも訳せます」と言う謳い文句の翻訳下請け会社を経営するばりばりやり手のロシア人女性は禅仏教の信徒で、面白いお話しを沢山伺いました。 落書きアーティストとしてFerrariなど大口スポンサーを付けて派手な活躍をしているSebastianは、最近亡くなったお父さまがピアノ愛好家だったそうで、そのため最近の作品はピアノに関するものが多いそうです。「ぜひコラボを」と言われました。いつでもやりますよ~。 行動心理学者としての席を最近引退されたオペラ愛好家の方は、ご自分が相談役を務めるヒューストン美術館のアジア・コレクションの専門家に私をご紹介くださいました。 世の中は面白い人が多い!私はこれからどんどんネットワークを広げてでっかいことをするぞ~。 帰りの飛行機の中では爆睡しました。  

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旅行の必要

家が必要、お金が必要、安定が必要…みんなそれぞれ必要なものがあると思う。 私には旅行が必要なようだ。 飛行場・飛行機・電車・バス…手段が何であれ移動時間と言うのは私の魂の洗濯の時間。 読書・睡眠・執筆・夢想、日常生活ではなぜか不可能な時間の贅沢が私には移動中に実感できる。   昨日は久しぶりに飛行機に乗り、久しぶりにヒューストンに来た。 それぞれの都市に独特の空気と香りがある。 ヒューストンの空気は湿気を含んで肌に優しい。 引っ越してから4か月なのに、懐かしいにおいがする。   カウボーイのテキサス、NASAのヒューストン。 ヒューストンの国際空港には宇宙服の牛がいる。 空港まで私を迎えに来てくれたRaeは、踊り子のキャリアを引退後、不動産で富を築いた大物。 今後の私のヒューストンでの演奏活動を支援してくれる他、 私の起業や将来を、彼女のネットワークを巻き込んで、一緒に協議してくれることになっている。   これから私のヒューストンの基地はRaeの客室。 20階からの眺めはヒューストンを見下ろした絶景。 新しい環境は五感を刺激し、思考を活性化する。 一分・一時間・一日…時間の単位がいつもよりも長く充実して感じられる。 一言・一言の言葉の意味が、新鮮に感じられる。 全てが味わい深い。興味深い。   奮い立つ。 頑張るぞ~!

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