May 2016

今日の練習計画・記録

今日は一日予定無し。 木曜日は通常朝から晩までびっしり教えているのだけれど、 今日はMemorial Day Weekendの三連休の直前の木曜日で、 学校はお休み。プライヴェーとの生徒ちゃんもキャンセル。 こんな日は本当に久しぶりで、ちょっと朝びびくってしまう。 人との約束は無いけれど、やることは沢山ある。 しかし、ちょっと疲れても居る。 どうやったら一番効果的に生産性を上げ、かつ疲労回復できるか。 まず最初に(いつ、どこで、何を食べたいか)と考えてしまう自分に苦笑。 …そうじゃないでしょう! 7時から30分かけて4キロ弱走り、ちょっとまず自分を取り戻す。 外は26度。湿度も高い。汗が滴ってくる。目に入ってしみる。 しかし(だから?)、爽快! 小川の脇のコースを走ると、野花が満開! 緑は嬉しくなるくらい濃い。 いつものルーティーンの朝食(主食=さつまいも、そして最近ブームのコーヒー牛乳)から ちょっと目先を変えたフランスパンとミルクティー。 これだけでかなり気分が変わるな~、とびっくり。 副食のヨーグルトとグレープフルーツ半分はいつも通りなのに。 登校中に郵便局によったり、ずっと溜まっていた用事を済ませていると、 段々今日やるべきことのリストが頭の中で出来あがってくる。 野暮用のリスト(HPの更新!論文の文献探し、など)はここでは割愛するが、 練習のリストをちょっとここで披露。 ①まず今日の練習の最優先事項は兎に角明日初リハーサルのバルトークを 楽譜に指示通りのテンポで楽に弾けるところまで持っていくこと。 ②5月7日のリサイタルで何とか弾きとおして安心してしまっていたハンガリー狂詩曲。 6月4日にまた演奏しなければいけない! ゆっくりメトロノームを使った基本練、跳躍の場所確認。 自分の筋肉と脳内シノプシスをコーチングするつもりで、 かみ砕くように根気よく練習。 ③ジョップリンのラグタイムはつかみ掛けているようでまだ中々。 和音進行や、いかにシンコペーションを面白く強調するか、 作戦を練りながら、メトロノームを有効利用して。 左中心に練習してみよう。 ④ラフマニノフも6月4日に向けて、確認練習。 昔やった曲は筋肉の記憶がすごいが、筋肉は当時の悪い癖も覚えている。 ゆっくり練で、悪い癖を解毒。 これも左中心に、ベースを響かせながら、右手のメロディーをサポートする練習。 ⑤6月14日用のSchmittとEmmanuelの練習。 譜読みは本当に根気がいるけれど、 リズムを変えたり、ゴール設定をはっきりしてゲーム感覚でクリアしていくことで 出来るだけ楽しく、前向きにやって行こう! 今は夏休みで、学校にはほとんど誰も居ない。 人目を気にせずに、大きな声で歌ったり、 自分(の筋肉や脳みそ)に言い聞かせるつもりで独り言を言ったりしながら 建設的に、前向きに、楽しく練習を進めて行こう。 そして気分転換に、やることリストを一つずつ片づけていく。 ストレッチ運動や、コア運動をしてみる。 運動を兼ねて、早歩き散歩をしてみる(雨が止めば)。 水分補給を小まめにする。

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退役軍人のための病院で演奏

今日はちょっと多忙でした。 練習は昨日とおとといの猛練習の現状維持のための復習と、 今日演奏する曲の最終おさらいと、 これから来る大きな本番のためにどうしてもやっておきたい箇所だけ。 午前中、約2時間半ほど、背水の陣の集中。 そして午後、まずVA(退役軍人)の病院で開催された Asia Pacific American Heritage Monthのお祝いに 佐々木麻衣子さんと一緒に一曲添えて来ました。 5月がアジア系アメリカ人の月とされているのは、 日本人が最初に移民としてアメリカに来たのが1843年の5月7日出あったこと、 さらに中国人労働者が貢献したアメリカ横断の鉄道の完成が1869年の5月10日だったから、 と言う事だそうです。 行ってみたら、フィリピンや、インドネシアや、インドや、その他さまざまな 美しい民族衣装に身を包んだ人たちが沢山! そして春巻きや、バナナのから揚げや、色々なおいしそうな物も沢山並んでいます。 バリの民族舞踊を披露するため袖で控えているグループ等も居て、 何だか私たちは西洋音楽を演奏するのが場違いな感じでした。 それなのにトップバッターで、苦し紛れでスピーチから始めました。 「沢山の素晴らしい民族衣装がみられます。 プログラムを見ると、民族舞踊や民族音楽の演奏がこれから続くようです。 一方、私たちは日本人ですが、西洋音楽を演奏するためにここに来ました。」 と言ったら、みんなどっと笑ってくれました。 「しかし、それはそれで意義がある、と思うのです。 私たちは演奏をする度に、『音楽は世界の共通語』と言う事を体現している、 と言う事に誇りを持って活動しています」 と言って、演奏しました。 皆、身を乗り出して聞いてくれました。 麻衣子さんはノリノリで、麻衣子さんが難しいパッセージを見事に吹くと、 演奏の途中でも、自然と拍手喝采となりました。 クラシックに慣れていないお客様だったせいも在るかも知れませんが、 私たちは(そうだよ、こうあるべきなんだよ!)と、 大変うれしく、楽しく演奏をしました。 今、アメリカで退役軍人の医療保障が問題になっています。 需要に供給が追い付かず、 救急でも、物凄い時間を待たされたり、 特別医療を必要とする人は、何時間も運転する病院に通わされたり。 私はVA病院は今日が初めてでしたが、 ロビーに人が溢れかえっていたこと、 駐車場が一杯で、出ていく車を待って何度も行ったり来たりしたこと、 などから、ニュースで言われていた 退役軍人に補償されているはずの医療ケアがいかに行き届いてないか、と言う事を 思い出しました。 この後、水曜日は毎週恒例となった空港での演奏アルバイト。 明日はまた、缶詰練習です!

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猛練習日、二日目。

昨日の引き続き、今日も缶詰で練習!の日。 10時15分から一時間、生徒さんをお教えして、 11時半から博士論文について教授とのミーティング、 2時から3時までもう一つ事務的なミーティングが入っている他は 今日は全部練習! 休み中に事務などの野暮用!ストレッチ!水分・栄養補給! 夏休みで学校のリサイタルホールとフルコンが朝練に使えるのが贅沢。 今朝はウォームアップと「『クラシック』って何⁉」のソロ曲を 良い音響で、良く聴きながら、まず復習。 5月21日のリサイタルの反省やこれからの課題を頭の中で明確にする。 まず、耳のウォームアップ。 腕と手の重みを鍵盤に預けた形でペダルを踏んでジャーンと鳴らし、 音がホールに広がり、消えていく過程を集中して聞く。 この時、昨日ブログに書いた 「上体を起こして胸を張り、客観的にホールの音を聞く距離をピアノと耳の間に保ちながら 丹田をしっかりと張り、重心を落とし、お尻を椅子にどっしり落ち着けた状態」の復習。 ウォームアップしていると色々な事を想う。 今日思っていたのは、過去と現在と未来と言う事。 人生とか、時間の概念とか、そう言う抽象的な話しではなく、音と演奏に関してである。 音楽と言うのは時間の芸術。 過去・現在・未来に同等に意識を持って、始めてバランスの取れた演奏となる。 過去は今まで弾いてきた音楽とその過程。 現在は今瞬間的に出してる音。 未来はこれから醸し出す、音楽。 このどれに囚われすぎても、バランスが崩れる。 ホールでフルコンで練習していると、あまりの音の美しさに過去と現在に囚われがち。 それが、本番の危険性だと言う事に気が付く。 そして、これが「酔う」と言う現象なんだ、 子供の頃から注意されていたのは、これなんだ、と気が付く。 常に次の音、フレーズ、そして残りの曲に頭の3分の1を残しておかないと。 でも、未来ばかりに頭を置くと、焦った、余裕のない、冷めた演奏になる。 ジュリアードの生徒が 「走る」とか「指だけ猛スピードで回して音だけ大きい」とか批評されるのは、 練習室があまりにも小さく、 防音がしっかりしていないためピアノが鳴らないようにしてあって 音が鳴らないから楽しみは頭の中で鳴る未来の音だけになり、 そしてそれを追いかけるだけの練習になるからでは? ホールで練習していると、そんな事を想う。 バルトークの3楽章をみっちりやる。 形が何とか見えて来て、技術的難所も何とか解読して消化。 後はテンポを上げて、考えずに指が動くようにするところまで繰り返す。 でもつくづく、ピアノと言うのは民族楽器と一番程遠い所にある、と実感。 ピアノは発明が1700年、とまず非常に遅い。 それから工業革命を反映するべく急進化して、 木と金属とフェルトとからなる、非常に精工なからくり機械に発展した。 高い。それに動かせない。 まさに、帝国主義的、エリート主義的、排他的、クラシックの象徴。 その音も、象徴的存在も、民族音楽と正反対の所にある。 それで、歴史的に民族音楽に多用されて来たクラリネットとヴァイオリンと どうやって一緒に民族音楽風に奏でれば良いのだ? 兎に角、ピアノらしからぬ奏法をするしか無い。 叩く。 非常に短い音を出す。 不協和音を強調する。 物凄い破裂音のアクセント。

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これからの演奏に向けて練習作戦!

私は物欲や金銭欲と言うのは、ほとほと無い。 家族が心配するくらい、そして友達が疑ったりあきれたりするくらい、無い。 でも、時間とエネルギー言うのに限りあるものだ、と言う事は痛感している。 この時間とエネルギーをいかに効率よく有効利用するか。 時間とエネルギーで面白いのは、 私の経験から言うと、 使うから無くなる、と言う類の物ではなく、 上手く勢いに乗って有効利用している状態になるとどんどんアクセスしやすくなる、 惰性の力が物凄いものだ、と言う事。 この「乗った状態」と言うのは物凄い快感。 ぎりぎりの所で頑張って、そして信じられない量の良い仕事をこなしてしまった時の 非常な満足感・達成感と、そこから生まれる次への意欲と自信。 これをどんどん、どんどん培っていきたい!と言うのが私の野心。 と、言う事で今午後の3時。 朝のレッスンと昼の会食と諸々の用事を済ませ、 これから就寝までは、全て練習に捧げられる、贅沢な午後・夜。 これからの演目を書き出して、今日これからの6時間ほどの練習作戦を練り、 いかに効率よく「乗れる」か、そしてこれからの勢いを作り出せるか、 ブログに書き出しながら考えてみる。 5月21日のブログに書いた「本番当日の覚書ーChin Up!」で書いた、 上体を起こし、 耳をピアノから遠ざけホールの音を聴き、 目線が天井に向く姿勢で弾く、 あれは本当なのだが、アレには落とし穴があった。 重心が上がってしまうのだ。 5月7日に発見したあれで5月7日はうまく行ったのは、 椅子がスタインウェイの私の座り慣れたどっしりした椅子だったことと、 5月7日は私自身がもう少し落ち着いていたから。 しかし、5月21日にはあまりの新曲と演奏会の多さに、 自分に落ち着きが欠けていて、それで上体を起こそうとしたときに 重心が浮き、上体が浮いて、結果不安定になり、焦った。 今日の練習は、上体を起こして胸を張った姿勢を保ちつつ、 丹田を意識し、重心をしっかり下げ、お尻をどっしり落ち着け、呼吸を深くする。 そうしながら、6月4日、6月14日と続けてある新曲の譜読みをし、 技術的難度の高さを見極めて練習の優先順位を頭の中ではっきりさせる。 同時に、曲の大きな構築・構成を見極め、それぞれの曲の大体のイメージを把握する。 さらに、新曲ではないけれど、6月4日、14日、 そして日本(6月19日、21日、22日、25日ーみなとみらい、30日、7月8日)で弾く 「『クラシック』って何?!」のソロ曲をしっかりと掘り下げ、 今までの演奏で成功した点、失敗した点からしっかり学び取り、 どんどん高上させる。 下にこれから練習する曲目を書き出します。 曲名の右の数字は練習の優先順位。 かっこの中は今日のこれから6時間缶詰でする練習の中でその曲に使える分数。 (この分数が無い物は今日の練習では割愛) 鍵かっこの中は練習時の注意事項。 6月4日「『クラシック』って何?!」in Houston、3回目「民族音楽に憧れて」 ①.新曲!バルトーク「コントラスト」(3楽章:一時間) 「録音を一か所一か所聴きながら、部分を把握し、全体像をつかむ努力をしながら、難所パッセージを解読し、指使いを決め、ゆっくりかみ砕いて消化していく根気強い練習」(60分) 「60分3楽章を練習して見て:この曲はリズム感が一番大事だ。指揮者になったつもりで、セクションごとのテンポの変化と、セクション内でのリズムの安定、それから音楽の方向性をしっかり見極める。214小節から230小節まではこれから毎日メトロノームを使った地道な練習が必要。数あるグリッサンド、それぞれに音楽性とそのセクションに見合った性格を持たせて。」 「30分一楽章を練習して:3楽章よりは全然技術的に簡単。ホッとする。この曲の民族性はどこにあるのか?ピアノは民族音楽とは程遠い楽器だ。そのピアノでこの曲をどのように弾けば、民族音楽風を演出できるのか?ユーモアとタイミングと、ピアノの常識に囚われない解釈。頑張る」 「2楽章を聞いて:う~ん、これを一般のお客様に楽しんで頂くのにはどのようにお届けすれば良いのか?もっとこの曲の背景とバルトーク自身に関する勉強が必要。」 新曲!ブラームス「ハンガリアン舞曲5番」ヴァイオリンとピアノのための編曲 byJoachim

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演奏会翌日:10キロ走って反省会!

昨晩はヒューストンで現在進行中の三回シリーズ 「『クラシック』って何⁉」の二回目、「Why so Sad?」を開催しました。 演奏会を企画した後、チラシを刷ってしまった後で起こった 熊本での地震の復興支援チャリティーに、この2回目を起用したのは、 ヒューストン日本人会と日本大使館を始めとする多くの方々の ご賛同とご協力を得ることが出来たからです。 昨晩は総領事であられる天野ご夫妻もいらしてくださり、 大雨にもめげずに沢山の方々がお見えになってくださり、 お陰様で盛況な演奏会となりました。 この場を借りて、お礼を申し上げます。 お陰様で熊本に送る支援金も、皆さんのご厚意で集まり、 私たちの気持ちが応援になれば、と演奏会の企画に携わった一同願っております。 今回は生演奏の横でプロジェクターで投影した 実際に弾く鍵盤の上の私の手のクローズアップをお見せしました。 これはアイディアとしては良かったのですが、実現に色々試行錯誤があり、 スクリーンは麻衣子さんが夜なべして完成した手作り! でも、大変好評だったようで、良かったです。 さらに、ライヴストリーミングの実験もひそかに行われていました。 これは、ご病気だったり、介護中だったり、小さなお子様がいらしたり、 色々な諸事情から会場に実際にいらっしゃるのが困難な方々にも 会場の雰囲気を楽しんでもらいたいと言う気持ちから始まった試みです。 これも現在進行中のまだまだ実験の段階なのですが、 でも私たちのアウトリーチの試みの一つです。 私たちは音楽を通じて皆が共感できる場を提供すると言う事に 象徴的、かつ重大な意義を感じ、 それにどのように社会的接点をより強く持たせ、 社会の潜在的ニーズに対応できるか、と言う事を考え、 試行錯誤しています。 ヒューストンの日本人コミュニティーの多大、かつ継続的な応援を得て、 多少の失敗を恐れずに大胆に試行錯誤を重ねる贅沢に本当に感謝しています。 ただ今回は、演奏以外の要素に集中し過ぎた嫌いがありました。 演奏以外の心配に集中していて、演奏はむしろ安心していたのです。 弾き始めて、始めてドレスでむき出しの肩と腕が冷房で冷え切っていること、 ピアノに戻りが遅い鍵盤がある事(良く鳴るべ―ゼンドルファーだったのですが) などなどに始めて気が付き、 さらに2週間前に一度弾いて安心していたベルグのソナタが いかに複雑で込み入った曲かと言う事を演奏中に改めて感じ入り圧倒され、 改めて、ピアニストの最優先は常に練習であるべきだと言う事を感じました。 でも、沢山の演奏の機会に恵まれているせいか、 それとも一つ一つの演奏の出来に全く揺るがない愛情を受ける幸せを実感しているからか、 私が成長して来ているのか、 はたまた最近の身心共の健康を目指すジョギングや食生活が功を成しているのか、 昔だったら一日落ち込んでいたのが、今日の私はとにかく前向き。 気分を切り替えるために朝は初めての川沿いのコースを10キロ1時間16分で走り、 次と、その次に控える演目の準備を始め、 そして午後のフルートの発表会の伴奏をこなし、 自分でも頼もしいほど前向きに過ごしています。 今回は金・土・日と続けて全く違う演目の演奏会を入れてしまった事、 さらにそれに備えるつもりで 木曜日の夜に「リラックス」と称して夜更かしをしてしまった事、 季節の変わり目、そして冷房が効きすぎ始める時期に 防寒着を続けて忘れ、肩や腕を冷やすことを何日も続けてしまった事、 さらに演奏会の演奏以外の要素への集中によって

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