August 2010

"Sing to the universe!"

毎日新しい生活に適応するために色々楽しくチャレンジしているが、 練習室では、かえってその忙しさと対照するように、没頭して練習出来たりする。 そしてふと、タングルウッドで経験した事で、その時は何とも思わなかった事が 非常に深い所で共感・実感できたりする。 タングルウッドでのある歌のマスタークラスで、 もう90代のかつての草分けアメリカ人ソプラノ、フィリス・カーテンが 「良く『非常口に向けて発声しなさい』とか、 『客席の一番後部に向けて歌いなさい』とか言われますが、 私は『宇宙に向かって歌いなさい』と敢えて言います。 聴衆や、今自分が居るスペースを念頭に歌うと やはりどうしても『自分』と言う物を意識してしまいますが、 音楽をするという行為は自分を超えるべきだからです』と言った。 それが一昨日突然、練習中に蘇って来て、 同時に私の呼吸、身体を楽にし、音楽を自然に感じられるようにしてくれたのだ。 開眼!と、言う感じだった。 全く話が変わりますが、飲み会と言うのは親近感を増すものだなあ、と思います。 一昨日の夜遅くまで大量のアルコールを消費した次の日、 皆の挨拶がその前の日よりもずっと親しく成っていたのです。 私は普段余りそう言う会に出ないのですが、そう言う親睦会の大切さが身にしみました。

"Sing to the universe!" Read More »

羽目を外しました―楽しい!

毎日片づける用事のリストをキチンと作って、練習したり、宿題をしたり、ジムで運動しながら清く正しく精進をするつもりが。。。昨日の夜、博士号を一緒に始めたチェロの女の子の誕生日で夕食会に呼ばれたら、その後2次会で久しぶりにとっても飲んでしまった。夕食はいかにもヒューストンらしくメキシコ料理で、とても美味しくマルガリータと一緒に頂いたのだが、その後行ったバーで、次々と「皆で一緒に一気飲み」と言うのが行われ、つられて飲んでしまった。まず、アイリッシュ・カーボンブ(!?―名称はちょっと不確か)。これは濃い黒ビールが半分注がれたグラスに、ベイリーズ・アイリッシュ・クリームと言う甘い、乳性のお酒が入ったショット・グラスを落とし、次の瞬間に一気飲みする、と言う物。不思議な事にチョコレート・ミルクの味がするのです。簡単に飲めてしまいます。怖い。それから、ランポ―(再び、名称はちょっと不確か)と言う甘~い、ミントの味のする強~いお酒。これもショット・グラスで皆で同時に一気飲み。このお酒は甘くてべとべとしているけれど、かなり強くて、飲み干した後に食道をゆっくりと熱い物が下って行くのが感じられます。 たまに酔っぱらうと、とっても楽しい。私は普段は特に初対面の人とは控えめになってしまうのですが(本当なのです!私を良く知っている人は信じないでしょうけれど)、お酒を飲むと、皆無礼講で、こう言う学校の始めにはとても良いなあ、と思った。「とっても大学生活だなあ~」とも思った。 あんなに飲んで、午前様をしたけれど、今日は快適にすっきり朝の7時に健康的にお腹が空いて眼が覚めました。

羽目を外しました―楽しい! Read More »

上達する、と言う事

毎日、自転車に乗る技術が向上している。 私が自転車に乗るなんて、実に小学校以来なのである。 自転車を買う際、お店で試し乗りした時は店員さんが心配して、 「大丈夫かい?お家まで乗って帰るのは、お友達に代わりにやってもらった方が。。。」 と気遣ってくれ、実際に一緒に来ていた子が名乗り上げてくれて、私はもう一人の子の車で帰った。 初めて学校まで自転車に乗った時はカーブや、横断歩道、ちょっとした道の凸凹が在るたびに 一々自転車から降りて体制を立て直し、まっすぐの所だけふらふらと自転車を漕いでいた。 でも、毎日ちょっとずつ上達して、今ではお家から学校までの道のりで降りるのは数えるほど。 二つもらった学校のロッカーのカギの番号(約6ケタの番号を合わせて開けるのです)も ようやく覚えて、簡単に開けられるようになった。 広い、広いキャンパスのそれぞれのビルの位置関係も段々 抽象的な概念では無く実感として身体の中に入って来ている。 新居での生活も必要な雑貨と食糧が段々そろい、私も慣れて来て 段々効率よく、快適になって来た。 そう言う上達が一々嬉しくて、愉快。 そしてピアノの練習もそれを反映するかのように、 いつもよりずっとはっきりとした目的意識を持って出来ている。 ルティーンや、惰性ですることがとても少ない。 生活において簡単な行為の一つ一つが想像力、創造力と工夫を必要とするから 脳みそが活性化して練習にも勉強にも役立っている感じ。 この気持ちをずっと忘れないでやって行けたら素晴らしいなあ、と思う。 新しい事に挑戦する、と言う事をいつも積極的にやってみよう、と思う。

上達する、と言う事 Read More »

ヨーガ!

今日は、初めてライス大学のジムに行きました。 ライス大学のキャンパスは非常に大きく、端から端までまっすぐ歩くだけで10分以上かかりますが、 ジムは音楽学校の斜め横に在り、しかもとても新しく、素晴らしいジムです。 一学期45ドル払えば、プール、筋トレ、心拍を上げるカーディオの部屋、ピンポン・テーブル、ビリヤード、 ラケット・ボール、バスケット・ボール・コート、全て用具貸出も含めて、タダです! ヨーガだけは一回参加するたびに5ドル、それか一学期65ドル払えば無制限で行きたい放題ですが 今日はお試しコースで無料のヨーガが在ったので行ってきました。 きつかったけど、とても良いクラスでした。 ゆっくりストレッチをするだけで、筋肉が悲鳴を上げて、じわじわと汗が出てくる様な、 充実したヨーガ体験でした。 ヨーガも運動も、体力をつけ、集中力を高め、仕事の効率を良くする他、 人前での演奏など緊張する場面で自分のベストを発揮する精神力を養ってくれるそうです。 頑張って、毎日運動しよう、と思います。

ヨーガ! Read More »

音楽をやる事になったきっかけ。

今日は「Mind/Body」のクラス、2回目が在りました。 前回よりも詳しく、このクラスでこれからやる事の説明が在りました。 神経学者、心理学者、脳外科、アレクサンダー・テクニックの先生、などがゲストとしていっぱい来る他、 クラスの前で簡単なスピーチと演奏をして、その様子をヴィデオに撮り、 身体の使い方の反省会を一人ずつやる、とか、 本当に実用的な事、そして興味深い事が沢山あるようです。 オリンピックの選手のトレーニングが良く引き合いに出されて、私たちの練習法と比べられました。 音楽家は"small muscle athlete(小筋肉スポーツ選手)で、その自覚を持って練習するべきだそうです。 今日は子供の頃の思い出で、音楽家になるきっかけになった物を一つ書いてください、と言われました。 これは"Motivational Memory"と言われ、自分の気運を高めるのに有効だそうです。 私が書きだしたのは、3歳くらいでレッスンを始めたばかりの頃の思い出です。 初めて両手を使う曲をもらって私は大得意でした。 丁度その頃、母がお友達を招いてお茶会を開きました。 私はドアのベルが「ピンポーン」と鳴るたびにピアノに走って行って、 ドアが開くたびにその曲を弾き始めます。 3人目、4人目とお客さんが到着するごとにそれをやるので、 母は「もう良いよ」とうんざりしていましたが、 私は本当に嬉しくて、興奮してドキドキしていたのを覚えています。 それから初めてペダルを使う曲をもらった時の事も良く覚えています。 男の子が宇宙船に乗って星の間を飛んでいる絵のついた表紙の楽譜で、 私はペダルで鳴り響くピアノの音が本当に奇麗に思えてうっとりしたのを覚えています。 それから初めてのグリッサンド(手で素早く鍵盤の上を滑ってジャラ~んと鳴らす事)。 グリッサンドは今でもやるたびに得意になってニコニコしてしまいます。 全く難しく無い技なのですが、珍しいし、派手なので大好きなのです。 私の両親は毎晩、私と妹がかなり大きく成るまで交代で寝る前に本を読んでくれました。 デパートの本屋でいつも沢山本を買ってもらったのを覚えています。 「赤い鳥」と言う子供用短編集は、父が「買う」と言い張って家の本箱にやって来ました。 その中の一編に、中国の笛吹きのお話が在りました。 その笛吹きはいつも遠い故郷の山や川を懐かしく思い出しながら道端で何気なく吹いていた所、 ある日、一人の通りすがりの役人に凄く褒められ、王様の前で吹ける事になります。 迎えに来るから、と言い残して立ち去った役人。 笛吹きは一念発起します。 名人と言われる笛吹きに教えを受けて、毎日練習し、 技術を磨いて役人が迎えに来るのを待つ毎日。 やがて役人が迎えにきました。 「王様の前に連れて行く前にもう一度聞かせてくれ」 と言う役人の為に、笛吹きは教わった事を思い出しながら一生懸命吹きました。 しかし、役人はがっかりした顔をして、そのまま立ち去ってしまいました。 と、言うお話。 読んでくれた後、父が思わせぶりな顔で私を見て 「どうしてでしょうね」 とわざとらしく言ったのを今、微笑ましくく思い出します。

音楽をやる事になったきっかけ。 Read More »