October 29, 2010

この冬の予定

私は日本には年に一、二度は帰国する。大抵、演奏の為である。 いつも冬は学校や、年末年始クリスマス・モードの演奏などで忙しく、帰国演奏は夏の初めか終わりが多かった。 最後に正月を日本で過ごしたのはもう何年も前の話だ。 今年は、色々な理由で日本に正月に帰国する予定で、とっても楽しみにしていた。 私の母は料理がとっても上手で毎年恒例でリンゴきんとんを作ってくれるし、お雑煮も凄く美味しいし、日本の布団の温かさは、部屋の寒さに反比例して本当に嬉しい物だ。石油ストーブの音やにおいまでが懐かしかった。ところが、なんだかんだしている内に年末年始の飛行機代が急上昇してしまい、とうとう高嶺の花になってしまった。仕事無しでは帰るのが勿体ないし、練習の事情や色々考慮して自分で決断して家族に伝えたのだが、実は、とてもとても悲しかった。自分で理不尽と思えるほど1週間ほど落ち込んでしまった。 でも、運命と言うのはあるんだなあ、と思う。 そうやって落ち込んでいた先週、学校からメールが来た。「ここ数年、毎年恒例で博士課程の音楽学生を数人、ワシントンD.C.にあるLibrary of Congress(米国の国会図書館)にリサーチと演奏の為に学校がスポンサーして送り出しています。今年は貴方が選ばれました。おめでとう」この企画、冬休みの最初と春休みとさらに3月、3回にわたって出かけるのだが、最初の旅行が12月上旬、丁度私が日本に出発しようと思っていた頃なのである。まだティケットに何とかぎりぎり手が届く頃、それでも(もしかしたら値段が下がるかも知れない)とか、(日程がきっちり決められない)などの理由で優柔不断にぐずぐずしていた自分を頭の片隅で不思議に思っていたが、あそこで買ってしまっていたら、ワシントンへの旅行を棒に振っていたかも知れない。何とこういう展開になるとは! まるで私には超能力で未来を予測する事が出来るようでは無いですか! と、言うことで12月はワシントンD.C.に行きます! 学校が取ってくれたのは国会図書館に隣接したホテルでHPを見たら、とってもゴージャス!今から凄く楽しみです。

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今日はテストが在りました。

今日は、Mind/Bodyのクラスのテストが在りました。演奏家が健康に高齢まで演奏を続けていくための健康管理法、医療の利用法、運動方、食事方などに関するテストです。 クラス中に配られた参考書類やノートを自由に使って良いテストだったので昨日の晩ざっと復習はしましたが、それほど心配せずに行きました。クラスに着いたら、先生が「じゃあ、テストの前に皆でしっかり復習をしましょう。これから私が黒板に書く事は皆きちんとノートに取るように」と真面目な顔をして、言います。皆、思わずぎょっとしてお互い顔を見合わせました。それぞれのゲストの講義から印象に残っている事を生徒から聞きだし、「じゃあ、この事に関しては何と云われましたか?」「注意点は?」などと質問して行きます。皆ノートをめくりながら答えていくと、先生はそれをどんどん箇条書きにして、「皆、ちゃんとノートに取っていますか?このノートはテストで使っていいんですからね。」と念押しします。 テストが配られました。ほとんど復習通りのテスト内容です。皆、楽勝で、すらすら回答して、今日のクラスは終わりでした。私は少し居残りの用事が在ったので、先生と話す機会が在りました。 「このテストでそれぞれの生徒が何点取るか、と言うのは全く関係ない。どれくらいそれぞれの生徒が吸収しているか、どう言う態度でクラスに臨んでいるか、私は観察から把握しているつもりです。それよりも私は皆に少しでもこれからの音楽人生で役に立つ情報を吸収して欲しいんです。ゲストにお越しいただいて講義してもらって耳から聞いて、さらに参考物件を宿題で読んで目から吸収し、そしてこうして皆で復習、最後に『テスト』と言う形で書き出させて、何度も同じ情報を違った方法で繰り返させれば、少しでも多く記憶に残るでしょう。」と語ってくれました。何て良い先生なんだろう、と感動しました。

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