June 2010

楽しい!

今日は、日本で妹からもらったTシャツを着ていました。私の身体にぴったり合ってとても着心地が良いし、大好きな妹からもらった物だから気に入っているのですが、胸元にアルファベットのプリントが在って、書体が読みにくかったので不覚にも何と書いてあるか気にも留めずに日本から持ってきて着ていたら、今日やたらと皆がニコニコ笑いかけて来てくれます。私も皆がニコニコしてくれるので、嬉しくってニコニコし返していたら、誰かに大きな声で「Adorable and Cute! (愛らしくて、キュート!)」と叫ばれました。(今日は何て良い日なんだ!こんなに褒められるなんて。。。)、と思っていたら私のシャツにそう書いてあったのです。ハハハ。でも何だか、本当に自分が愛らしくてキュートになった気分がしました。 昨日買い物に行った時に買った水筒。真っ赤でピカピカ光るステンレスの容器です。私は今までペットボトルに水を入れ替えて使っていたのですが、ペットボトルは洗いにくいし、古くなるたびに捨てていたら、経済的にも、エコ的にも良く無い、と思いこの際思い切って水筒を買いました。その水筒を得意になってブランブランぶら下げて歩いていたら、水筒の中の水が実に涼しげな音で響くのを発見。思わず周りの友達皆に強制的に聴かせてしまうくらい奇麗な、意外な音でした。これで私はとてもハッピーになり、この音の為だけでもこれは素晴らしい投資だった、と大満足でした。 今年のタングルウッドはピアニストの結束が固く、食堂でもいつも一緒に食べたりしていますが、今日は初めてピアノの女の子たちだけでおしゃべりする機会が在りました。そしたら不思議な事を発見!今年のピアノ研修生は12人でそのうち女の子は5人なのですが、女の子は全員アジア人(日本人は私を含めて2人、後は中国か台湾人)、そして男の子は全員白人なのです(アメリカ人4人、カナダ人1人、フランス人一人、スペイン人一人)。そのことや、先生の口調の真似や、音楽ネタで大笑いしながら楽しい一時を過ごしました。 明日の予定はこんな。 9時からキャンパスで練習。 12時半からボランティアによる研修生の為の昼食会。 4時から6時まで寮で練習。 6時夕食。 7時キャンパスで練習。 8時半歌のレッスン。 明日楽しみなのは歌のレッスンです。詩の意味を深く考慮して、話し合いながら丁寧に一音一音ニュアンスを決めて行く作業は、何だか視点を新たにしてくれる様な、心が洗われるような気持ちがします。

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ヒューストンのアパートが見つかったkも!

タングルウッドの活動と同時進行でインターネットでロスでやり残した雑用を片付けたり、ヒューストンに引っ越すための準備をしています。 まず、昨日の深夜、遂に"traffic school"を終了!4月にカリフォルニアでキャンプに行った際、友達と変わり番子で運転していたら、運悪く私がスピード違反で捕まってしまったのです!その罰金は何と250ドル!でも、”トラフィック・スクール”と言う交通ルールのクラスを8時間取れば、免許に点は付かないシステムになっています。免許に点が付いてしまうと、運転保険料が上がってしまうし、やはりここは頑張って取って方が良いでしょう、と言うことでタングルウッドに来るちょっと前からオン・ラインのコースをちょっとずつ進めていました。ところが最終テストの段階になって色々と問題が発祥したのです。インターネットでテストを取るのですから、本人確認がとても難しく成ります。だからテストの最中に何度も個人的な質問をされて、正しく答えられなければそこで失格になってしまいます。でも、この質問が非常に恐ろしく、12年前の夏、友達が留守の間に2カ月住んだアパートの住所の一部が出て来て、「貴方が昔住んでいたこの住所の残りを書いてください」とか、沢山の電話番号が出て来て「この中の一つの番号と貴方は関係が在ります。どの番号ですか?」とか。。。しかもその電話番号はどれ一つ見覚えが無く、私の携帯の電話帳にも載っている番号は無いし、もう本当に途方に暮れてしまいました。ここで失格になったらカリフォルニア州現地の運転免許書き換えの所に行ってテストを取るか、公式な保証人にお金を払ってテストを取っている間見張ってもらわなければいけません。でも、カリフォルニアを引き払ってしまった私にとって前者は不可能、後者は高く付いてしまうので、もう本人確認の質問が出てくる度にパニクッて「お客様ご相談フリーダイヤル」に電話をかけて「どの電話番号も見覚えが無い。質問を変えてください!」とか自分の状況をくどくど説明して泣きついて、最終的に午前1時半に無事終了しました!何回も「お客様ご相談フリーダイヤル」に電話したので、何だか私のケースは覚えられていたようで、最後に無事終わったことを確認した時は、電話の向こうでも本当に喜んでくれていました。良かった、良かった。それにしても怖いのは、こんなに沢山の個人情報が公開されているんだなあ、と言うことです。私が言った高校とか、かけた電話とか、思いもかけない質問が次から次へと飛び出してきました。 それから、ヒューストンでの住まいが今日見つかったようなのです。私はヒューストンには入試のオーディションと筆記テストの時に二泊三日しただけで、その時はテストと面接と実技の試験でヒューストンを探検するどころじゃ在りませんでした。だから土地勘も全然無く、しかも学校が始まるギリギリまでタングルウッドで演奏しているので、「どうやって住む所を見つけるんだろう」、「住む所が見つかっても家具をゲットするまではどこでどうやって寝ればいいのだろう」と心配の種は尽きませんでした。でも、ライス大学の生徒を希望して、ライスに広告を出す人は多いらしく、そう言う広告から一つとても良さそうな物件を見つけたのです。ライスの入り口まで五分、ライスのキャンパスは大きいので、そこからシャトル・バスに乗れます。音楽学校のビルまでも歩いても10~15分。月500ドルで、電気・ガス・水道, インターネット全て込み。冷房・暖房、そして家具まで完備した、一人部屋です。年配の女性が子供が巣立ってしまった後の部屋をライスの学生に貸しているそうで、常に2~3人の学生が住んでいるそうです。台所、洗面所はシェアですが、写真で見る部屋は壁に備え付けの天井まで届く本棚が在って、カーペットが敷いてあり、ベッドも机もタンスも鏡台も在って3方の壁には可愛い窓が付いていて(カーテンも付いている)とても良さそう!オーナーも今日電話で話しましたが、ロシア訛りの強い英語ですが、親分肌みたいな面倒見がよさそうな印象で、温かくて、融通が効きそうな感じがします。これで決まりかな?タングルウッドにはライスの学生も多く居ますし、その他ヒューストン・グランド・オペラの奏者なども研修生として来ていますが、彼らに場所と条件を全て話すと「それは素晴らしい条件だ!今すぐ契約すべきだ!」と興奮してくれる物件です。凄くラッキーだったかも。 今日はコルバーンのフルートでタングルウッドに研修生として来ている友達と彼女に紹介された二人のバスーンの研修生(一人はヒューストン・グランド・オペラと言う多分アメリカで一、二を争うオペラ団のバスーン奏者です)と一緒にお買い物に行ってきました。水筒や、お昼に食べるお菓子や、色々あったら毎日がちょっと楽になるものを買いました。でも、買い物そのものよりもタングルウッドの日常を離れて、普通の生活を垣間見る事がちょっと息抜きになった感じ。 トラフィック・スクールやなんだかんだでこの頃夜が遅く、朝が早い生活が続いていました。今日は早寝が出来るのも、嬉しい!今日は集中した練習が出来たからきっと良く眠れると思います。 明日の予定はこんな。 九時からキャンパスで練習。 三時半から歌のレッスンの伴奏。 四時から寮で練習―夕食 七時半から「色々な鍵盤楽器」と言うクラス 明日楽しみなのは夜の「色々な鍵盤楽器」のクラスです。私は、研修生でやるオペラ「ナクソス島のアリアドネ」でハーモニアム(ペダル・オルガン)の担当なのですが、これは結構大活躍するパートで、今から張り切っています。ハーモニアムはショーンベルグのマーラーの交響曲の室内楽用の編曲なので弾いたことが在るので、多少経験は在りますが、きちんと習ったことは無いので、明日一杯質問したいと思います。

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今日の食事

今日は昼食も夕食も嬉しい食事でした。 まず、昼食。タングルウッドでは朝食と夕食がかなり豪勢に無料で研修生に提供されるのですが、昼食は在りません。本当はいけないのだけれど、私は(皆も)朝食のパンに色々塗ってサンドウィッチにして昼食にしています。それに日本から持参したお湯をかける味噌汁とか、バナナを一本食べれば結構満足します。今日はお昼は楽譜の勉強でもしながら一人でピクニックしようかなあ、と思っていたら同じピアニストのB君が手持ち無沙汰にうろうろしています。”お昼持参しなかったし、後一時間でレッスンが在るし、今からおうちに戻って食料調達するのもなんで。。。”と言うので、サンドウィッチとバナナを半分こして二人で日向ぼっこしながら30分くらいお話しました。B君は去年もタングルウッドで一緒だったお友達で、去年は結婚したばかりのほやほやで来ていました。彼は同性愛者なのですが、マサチューセツ州では同性愛結婚が認められています。恋愛、結婚、同性愛結婚と、かなり突っ込んダ話を去年も色々していたので、今年もゆっくりお話が出来るのが楽しみだったのですが、二人とも忙しくて今日まで持ち越しになっていました。30分でも何だか友情が再確認出来た様な、ゆっくりとした充実した時間でした。 夕食はNYのお金持ちで色々な沢山の若いピアニストを支援するのが好きな人が、タングルウッドまで来て美味しい夕食に招待してくれました。私はもうこの人とは10年以上知り合いです。作曲家を紹介してもらったり、演奏会を主催してくれたり、色々お世話になりましたが、それよりも何よりも縁遠く成ってしまった子供の代わり、と言うように私たちにドレスや化粧品を買ってくれたり、美味しい物を食べさせてくれるのを、楽しみにしてくれているようです。今日の夕飯は本当に美味しかった!ムール貝のクリームソース煮込みと、蟹の身をほぐして、微量のつなぎで丸くしてパン粉で揚げたクラブ・ケーキの前菜に続き、しゃけのタタキと言っていいくらい外は焦げ目が付いているけど中はほとんど生のしゃけに濃いワイン・ソースをかけたものを新鮮なホウレンソウの炒めた物と、キヌアと言う穀物と一緒に食べるのと、見事なくらい芸術的に完璧なミディアム・レアの子羊の肉をマッシュド・ポテトとインゲンの炒め物と一緒に出すやつ。美味しかった~。タングルウッドのあるレノックスと言う街はお金持ちの避暑地なので、高級なレストランが沢山在ります。研修生には手が届かないけれど、でもたまに垣間見ると、やっぱり美味しい!その後ジャグアーのオープン・カーで夕立の後モヤの立ち上る田舎道をぐんぐん飛ばしてくれました。とても楽しかったです。 もう一つ嬉しかった事。7月10日の歌曲を移調する話は昨日も書きましたが、私は移調は未経験で「移調しなければいけないかもしれない」という段階でタングルウッドのピアノの主任に練習の仕方など、相談をしました。そしたら彼がオンラインでオーダーすれば二日で移調した楽譜を届けてくれる、と言うサイトを紹介してくれたのです。ただし、値段は1ページに付き11ドル!結局、私が何とか移調で弾けそうな事が分かって、このサービスを使わなくって良く成ったのですが、歌手の研修生の子とも「ちょっと手が届きにくい値段だね~」と話しをしていました。そしたら今日、そのピアノの主任とばったり出くわしました。彼はピアノ研修生の顔を見るたびに凄くニコニコ嬉しそうにしてくれて、色々近況を聞いてくれます。「移調の件はどうなりましたか?」と聞かれたので、「大丈夫そうです。送って頂いたサイトも見てみましたが、移調出来そうなので、頑張ってみます」と言った所、「無理はしないでね。もしお金が問題なら、私が払ってあげますから。」と言ってくれたのです。びっくりして、思わず「No! No! No! そんなことはさせられません」と首をブンブン横に振りながら言ってしまったら、彼が笑いながら首をガクガク上下に振って「Yes!, Yes! Yes! 本気ですよ。だからチャンと言ってね」と爽やかに手を振りながら立ち去って行ったのです。何だかホロリとしてしまいました。何て良い先生なんだ! 明日の予定はこんな。 9-10 練習 10-12 音楽批評家、リチャード・ダイヤ―のピアニストの為の講義 12;30-2;30 練習 3-6  図書館でこれからの楽譜の整理、録音を聴く、その他色々 6-7  夕食 7-9  練習 明日楽しみなのは練習です。8月1日に演奏予定の現代曲が段々飲み込めて来ていて、明日は多分大躍進を遂げられると思う。ここまでの道のりは長かったけど、ここからはどんどん練習が楽しく成るはず!  

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蜂を助けました。

嬉しかったこと。 まず、昨日始めた「その日在った嬉しい事三つと次の日の予定、その中でも特に楽しみにしていることを書く」と言うのが今日とても効果を成した。とても効率よく練習できたし、一日がとても楽しかった。 それから昨日在ったことだけど昨日の嬉しい事に書き忘れた事。7月10日に研修生のテノールと演奏するのだけれど、その歌曲が彼の声にはどうも低い。「移調できる。。。?」と言われて、おそるおそるやってみたら、何とできたのだ!嬉しく成っていろんな調で試してみたけど、やっぱりできる!一度できると面白くってゲーム見たいで、テノールが「もうこの調性で決めよう」と言った後まで「後もう一つ試してみようよ!」とやってしまった。でも、調を変えると曲の雰囲気がガラリと変わる。不思議。 タングルウッドは本当に田舎に在ります。多分軽井沢と同じ感じだと思う。金持ちが避暑に来るところだけれど、それ以外はほとんど何もなく、湖と山と河が在るだけ。練習しているとキツツキのが木をつつく音が聞こえて来て、窓枠に色々な鳥が休みに来ます。兎も鹿もそこらじゅうに居るし、「熊が出ることが在るので、一人で遠くまで散歩しないように」とタングルウッド側から最初のミーティングで注意されました。今日、そのタングルウッドのキャンパスで練習の合間のお散歩をしていたら「ブーーーン」と言う、小さな、でもとても断固たる音が聞こえてきます。(何だろゥ)と思って色々探し回ってみました。モーター音の様なのだけれど、地面から聞こえてくるのです。(芝生の水やりの機械が壊れちゃったのかな?)と思っていたら、発見!小さな鉢が身体の一部を石の下に囚われてしまって、そこから脱出しようと羽根を思いっきり動かしている音が私に「ブーーーン」と聞こえていたのです。あんな音が出るなんて、よほど必死だったのだと思います。刺されるのは嫌なので、小さな小枝を探して来て、石をどけてやったらピタリと羽音がやみました。何だか良い事をしたような気持ちになってしまいました。「蜘蛛の糸」の話しを思い出しました。 明日の予定はこんなです。 8;30 バスでタングルウッドまで移動 9-10 練習 10-12 クラス「オケ譜の読み方と、編曲の仕方」 12;30-2;30 練習。 2;30-3;30 歌のレッスンの伴奏 4-5  歌のレッスンの伴奏 5-7  練習 7-   NYから訪ねてくるお友達と夕食。 明日楽しみなのは歌のレッスン二つです。

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自分を読む。

毎日練習していると、面白い事に色々気が付く。例えば、何となく練習が乗らない時、と言うのは気がつくと、指や手や腕、そして上体が鍵盤から引いている感じになっている事が多い。こういう時は、姿勢を正して、息を吐きながら自分の身体を鍵盤に預けるつもりでゆっくり、ゆっくり練習を再開するともう一度集中を取り戻せることが多い。でも、どうしようも無い時、と言うのも在る。練習をしていると、頻繁にトイレに行きたくなる。ちょっと待っても大丈夫なメールを今すぐ打たなければ何かが台無しになるような焦燥感を覚えたりする。などなど。 そういう時は思い切って練習から離れた方が良い。幸い、と言うか、今の私には雑用が沢山ある。キャンプに行った時切られたスピード違反のティケット;免許の罰点を軽減するためにオンラインの交通法のクラスを取らなければいけない。ヒューストンに行ってからの住まい探し(これもオンラインでする)。9月に始まる新学期の準備(書類をそろえたり、学校から健康診断書の請求が来たりする)。そう言う野暮用にかこつけて、練習以外の時間がどんどん膨らんで行く。 いかん、いかん、何をしているのだ。折角タングルウッドに呼んでもらったのに。練習している時に上体が逃げていたらするのと同じように、少し姿勢を正して、反省しなければ。今の私には次の事を楽しみにして臨む、と言う立場が欠けている。これからはブログはこう言う形式にします。 #1 今日あった3つ良い事。 #2 明日の予定。 #3 明日の予定の中で特に楽しみな事。 では、今日あった3つ良い事から。 毎夏タングルウッドのハイライトの一つである研修生によるオペラ。去年はドン・ジョバンニでした。今年はストラウスの「ナクソス島のアリアドネ」と言うオペラ。先週末からすでに下稽古が始まっています。私はオケの中でハーモニアム(ペダル・オルガン)を弾きます。今夜はオペラに出演する歌手とリハーサル伴奏のピアニストたちが集まって、一緒にこのオペラのDVDを観ました。もともとジェームス・レヴァインが指揮する予定だったのですが、背中の手術の為急遽キャンセルになり、代わりにドナニ―(Christoph von Dohnanyl)と言う指揮者が指揮します。その人の指揮の生演奏のDVDが手に入ったので、今夜の観賞会です。私はこのオペラは皆程良く知らないのですが、演出が良く言えば奇抜、悪く言えば悪趣味で、皆が笑い転げているのが面白かった。それから歌手の人は自分の出番の所は食い入るように見て、出番が終わると気が抜けたように寝そべったり、急にそわそわしてトイレに立ったり、明らかに興味を無くすのも面白かった。皆とワイワイやっているとやっぱり楽しいです。 先週の土曜日、歌手、ピアニスト、そして弦楽器がタングルウッドに来て、それぞれの活動を始めましたが、今日、残りの研修生(管楽器、打楽器、ハープ、指揮、作曲)がやって来ました。打楽器とトロンボーンそして指揮にはそれぞれ日本人の子も一人ずつ居ます。私が昔入試などで伴奏をさせてもらった子たちが、私の事を覚えていてくれて、声をかけてくれて、嬉しそうに親しくしてくれるので、とても嬉しかった。それから私がこの秋から行くライス・大学からも沢山の人が来ていて、私のこれからのライスでの生活に付いて、色々頼もしい味方になってくれそうなのも嬉しかったです。 私はコルバーン卒業、ロサンジェルス引き揚げ、日本での演奏、そしてタングルウッドと割と忙しくて、ライスへの入学準備が色々押せ押せになっていたのですが、その一つに健康診断書を提出しなければいけない事がタングルウッドに来てから発覚したことが在りました。パニック状態になってタングルウッドの寮の人に相談したところ、近所のお医者さんに予約を取ってくれ、送り迎えをしてくれ、全てサポートしてくれたのです!今日は結核の検査の確認を取るために最後のチェックアップに行ってきましたが、私の為にわざわざ20分くらいドライブする羽目になった寮の人は”良い天気だからドライブが楽しい”、と私に気を使ってか、本当に嬉しそうにしてくれるのです。この人は今音楽学の博士号を取ろうとして論文を書いている人で、こんな事が無かったらそんなことを知ることも無かったし、健康診断も無事終わったし、本当に良かった。 さて、明日の予定。 8;30 バスでタングルウッドに移動。練習 9;30 マーク・モーリス舞踏団のダンスのクラス。 11:30   練習 2時のバスで寮に戻る 2:30-4  練習 4-6  クラス「言葉と歌」(by Phillis Curtain) 6-7  夕飯 7‐7;30練習 7;30  バスでタングルウッドに移動。マーク・モーリス舞踏団の最終リハーサル見学。 明日一番楽しみなのはやはりマーク・モーリスのリハーサル見学ですが、もう一つ楽しみなのはPhillis Curtainと言うアメリカを代表するソプラノのクラスです。この人はもう92歳なのです!手の関節はリュウマチでいびつに曲がっているし、自分ひとりの力で歩くことはできませんが、お腹から出す喋り声は朗々としていて、そのレッスンも慈愛に溢れている、としか形容しきれない様な、暖かいものなのです。そしてなぜか本当にオシャレなのです。立ち居振る舞い、喋り方、まなざし、全てに気品がある。去年とても可愛がってもらったので、今年も彼女の音楽観、そして人生観を垣間見るのが余計に楽しみです。

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