June 2010

今、していること

私は子供の頃から「本の虫」で叱られるほど本を読んだ。授業中でも(机の下)、練習中でも(楽譜立てに立てて)、消灯後でも(布団をかぶって)読んでしまうのである。手当たり次第読んだが、「銀河鉄道999」(マンガでは無く、なぜか小説の形を取っていました)も読んだ。その中で「宇宙戦士は『寝溜め』と『食い溜め』が出来ることが条件の一つである」と言う所が、今でも気持ちに残っている。『食い溜め』の方は、本格的に料理の勉強をしたデーヴィッドの所での二泊三日(前述)と、その前の一か月弱の日本滞在で十分した。今するべきは『寝溜め』の方である。この土曜日から去年に引き続きタングルウッド音楽祭での研修生としてのハードな二か月が始まる。今のうちにセッセと寝ておかないと。。。 勿論、タングルウッドで演奏する曲の予習もしなければいけない。 今年の私のタングルウッドの予定・及び演奏はこんな感じです。 6・19  現地入り。 6・20  色々なリハーサルの初日 6・22  ピアニストお披露目会。(一人一曲ずつ弾く。教授群、他の楽器も聴きに来るので、真剣勝負) 6・23  歌手お披露目会。(上と同じく。ピアニストは伴奏者として参加) 7・7   ジョセフ・キャラクスタイン公開レッスン(シューマンの「子供の情景」を弾く) 7・10  歌のリサイタルでピアノ共演(Reynaldo Hahnの歌曲を数曲演奏) 7・12  リヒャルト・ストラウスの組曲「町人貴族」のピアノ・パートを演奏(大きなソロが在ります!) 8・1   現代曲のピアノ・ソロ曲演奏("Traces" by Augusta Read Thomas) 8・1、2、&4 リヒャルト・ストラウスのオペラ「ナクソス島のアリアドネ」のオルガン・パート演奏 8・3   シューマンの「子供の情景」から抜粋演奏 8・14   シューマンのピアノ3重奏、作品63を演奏 8・16  コープランドの交響曲3番のピアノパートを演奏。 いけない。。。今ここでこうして自分のタングルウッドの予定表を書き出したのは、(マキコさん、チャンと練習しないとおっつきませんよ)と自分を戒めるつもりでやったのだが、「なんだ~、最初の公開の演奏会はまだまだ先じゃ~ん」と言う気持ちになって来てしまった。。。 しかし、タングルウッドについてから練習ばかりしているのはツマリマセン。コンサートにも全部行きたいし、リハーサルも見学したいし、何より色々な人と出会って色々な人の音楽や音楽観に触れたい!だから明日からまた、気持ちを引き締めて、練習します!!  

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イェール大学の友達を訪ねる。

日本からアメリカに帰って来た翌日、荷物を解くこともほとんどせずに、一昨年までコルバーンで一緒で今はイェール大学で修士課程の勉強をしている友達を訪ねて、コネティカット州のニューヘーヴンと言う街に行ってきました。イェール大学はアイヴィ―・リーグの一校で5年ほど前、在る金持ちがその音楽学部に多額な遺産を残したため、それ以降音楽学部の生徒は全て学費免除になりました。クローデ・フランクを始めとする秀でた教授陣で昔から音楽学部は有名でしたがこの「全員学費免除」以降はとても入学への競争が激しい音楽学校となりました。そこに今在籍している私の友達、デーヴィッドは医学生だったのけど勉強中にちょっと受けたピアノ・コンクールで一等賞を取ってしまい、それをきっかけに音楽専攻に鞍替えした、とても頭の良いピアニストです。「天は二物を与えず」とは誰が言ったのだろう。私の周りには何をやらせても凄い、と言う人が沢山います。デーヴィッドはシェフになりたくてそう言う勉強も一時期した事が在ります。スフレやフランス料理のソースや、何を作らせても唸る位上手いのです。そして凄い掃除好きで、家の中は塵一つ無く、インテリアも非常に趣味良く、効率よくまとまっている。いつ勉強、練習しているのだろう? 同じくコルバーン出身で今ロスのUniversity of Southern Californiaで博士課程の勉強をしているジョンもでデーヴィットのアパートにお泊りしていて、この二人が「マキコもおいでよ。明日はジョンの誕生日だし、デーヴィットの美味しい料理が一杯食べられるよ。皆で楽しくやろうよ!」と何度もお誘いを受けて、(この二人は本当にいつ練習しているんだろうねえ、わたしゃあ君らみたいに練習しないで弾けないんだけどねえ)と思いつつも誘惑に勝てずに行って来ました。「練習だったらイェールの練習室でできるよ!」と言われた、と言うことも在りますが(実際はそんなことは一瞬もしなかった)。 この二人、信じられない程上手いのですが、「良く遊び、良く学べ」では無く、「良く遊んでいれば、上手くなる」と言う感じの人たちだなあ、と思いました。こういう人たちと一緒に遊んでいれば、私も練習しなくても上手く成るかな?何しろ私が着いた金曜日はジョンの誕生日パーティーで、土曜日は一日中遊園地(ローラー・コースターで絶叫しまくってのどが痛くなってしまいました)、そして日曜日はアメリカ中で有名なアウトレット・モールまで片道2時間半かけて行って、おシャレに興味の無い私を「変身」させるべく、二人で色々見つくろってくれたのです。その間の練習量は3人とも勿論ゼロ。そして皆2週間、3週間後に本番を控えているのです。しかしこうして遊んでいても、道中、食事中などはやはり音楽や練習の話しになるし、お互いに刺激を受け合います。そして二人が遊びながら頭の中で練習している様子も良く分かって面白かった。ぼ~っとしているなあ、と思ったらかすかに次の演奏会の曲を鼻歌してたりするのです。 しかし私は彼らとは違ってやはり「努力の人」なので、行き帰りの電車の中では結構真剣に楽譜の勉強をしたりしていました、コソコソと。

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日本->アメリカ

火曜の夜はJ.COMケーブルチャンネルの19;00-20:00までの「つながる7」と言う番組に生出演しました。 私は日本でテレビも生放送も初めてだったので、少しドキドキしましたが、とても楽しい経験でした。 何より凄かったのはヘア・メークの人です。たかが20分くらいで顔もヘアもばっちりにして下さいました。 この日のゲストはかの有名な相田みつおさんの長男で、「相田みつお美術館」の館長でも在る、相田一人さんでした。私は自分の出番待ちの間に相田一人さんのインタビューを見ることが出来ましたが、相田みつおさんがその字からは想像もできないくらい、自分にも自分の周囲にも厳しい修行人だったと聞いて、納得の思いがしました。 日本での演奏活動10周年目を祝う、良い思い出になりました。 「つながる7」の皆さま、そしてこの出演を実現するのにご助力下さったLAの皆さま、ありがとうございました。 しかし、収録を終えて、帰宅は10時。シャワーを浴びたら(髪がムースとスプレーでごわごわだったので)もう疲れてしまって、荷造り全くせずに寝てしまいました。水曜日は6時に起きて、荷造りです。ちょっと心配でしたが家族の協力を得て、余裕で終えました。今年は家族の皆が車で成田まで送ってくれました。チェック・インを済ませた後、皆でお昼を食べて、出国審査のギリギリの所までお見送りしてくれて、最後の最後まで手を振っていていくれました。少しホロリとしてしまいした。 そして、これを書いているのは、私の高校時代のホームステイ先で、今では私のアメリカの実家となっているニュージャージの家です。昨日の夜遅く、空港からピックアップしてもらい、私のアメリカン・ペアレンツと軽く夜食を外で食べながら、お互いに近況報告をし合いました。私の方も、コルバーンの卒業、日本での演奏会、これからのタングルウッド音楽祭、そしてヒューストンへの移住と沢山報告することが在り、充実した一時でした。 今朝は雑用と練習をし、午後からはイエール大学の友達の所に2泊遊びに行きます。どうせ、時差ぼけだし、イエールの練習室も使わせてもらえるようだし、ここは楽しく気分転換をしましょう!と言う計画です。 それでは行って参ります。

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今夜6・8(火)、テレビに生出演します!

J.COMと言うケーブル・チャンネルの「つながる7」と言う番組に生出演します! 日時;6月8日(火)19:00~20:00 (多分私の出演は19;30前後)チャンネル;J.COM (ケーブル・テレビ)番組;「つながる7」 全国放送なのですが、地域によってはケーブルテレビを購入していても入らない所も在るようです。 この出演はロサンジェルスの日系人コミュニティーが中心となって出来た, 「ファン・クラブ」(と自分で言うのもとても恥ずかしいのですが)の方々の御助力で実現しました。 ロスでの日系人用の日本語放送のチャンネルが まず私とコルバーンを紹介する短いドキュメンタリーを作ってくださり、 その製作をしてくださった方々が私を「チャンネル7」にご紹介くださいました。 本当に私は色々な方々に支援して頂き、幸せ者です。 日本での演奏活動10周年記念に合わせて、本当に嬉しい出来事です。 もし可能ならば、見てみてくださいな。

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時計の無い生活

私は今、全く時計の無い生活を送っている。 腕時計をしてはピアノが弾けない。 実際そうなのか、気持ちの問題か、何だか重く、締め付けられている様な感じがする。 だから弾くたびに外して、そのまま忘れてしまう。 忘れ続けるのは馬鹿らしいので、もう腕時計を持たなくなって何年にもなる。 携帯を持つようになってからは携帯の時刻表示を見ているが、 私の携帯はアメリカでしか使えないので、日本では携帯無し=電話も時計も無し、である。 これが妙に快感なのだ。 始めは「妙」だけだった。 それが今日本滞在2週間半目にして、何だかとても素晴らしいのである。 駅までの道もマイペース。 電車一本くらいやり過ごしたって、まあ、どおって事ないさ。。。ああ、良い風。 昨日は小さなサロン・コンサート。 毎回いらして下さるお客様と款談などしてくつろいでいたら、 開演時間が気が付いたら20分過ぎていた。 聴衆皆が参加する音楽談義で盛り上がっていたので、文句も出ず、 主催者側の「あれ、もう6時20分ですよ!」 に、皆大笑いして、演奏開始。 とても良い会になりました。

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