演奏家の仕事を企業に例えると
演奏旅行の為に不在のアックス氏に代わって、 今日はチェリストのノルマン・フィッシャー氏によるメンデルスゾーンのコーチングがあった。 中西部で見かけそうな、古き良きアメリカ人、と言う感じの人だが、 始業式でシューベルトのチェロ五重奏で表現豊かな、エネルギッシュな演奏をして、 印象深かった人だ。 この人が面白いことを言っていた。 演奏家は三つの役割をこなす:音楽家、運動家、そして演奏家 これは企業に例えると、音楽家=企画・研究、運動家=工場・製作、演奏家=マーケティング 音楽家としては、アイディアを豊富に出し、そのためのリサーチや会議を行う。 運動家としては、練習をする。 しかし、コンサートでは、できた商品を兎に角売らなければいけない。 だから、出来上がった商品がなんであろうと、とりあえず良く見せろ! なんという実際的なアドヴァイス。 そういう風に考えたことはなかったし、ずいぶん俗っぽい言い方だが、 結構納得した。